高知 きたむら動物病院blog

四国高知にて2009年1月に開院いたしました動物病院のブログです。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

2017-07-25 18:00:06 | 獣医療
7月24日 日本経済新聞 電子版

マダニ感染症、猫から感染 女性死亡 「ネコからヒト」初確認

 厚生労働省は24日、野良猫にかまれた50代の女性がマダニが
媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を発症し、
10日後に死亡していたと発表した。かまれたことが原因とみられ、
猫からヒトへの感染事例が明らかになるのは初めて。

 厚労省や国立感染症研究所によると、女性は西日本に在住。
昨年、衰弱した野良猫を動物病院に連れて行こうとして手をかまれた。
数日後にSFTSを発症したという。女性がダニにかまれた形跡はなく、
感染研は野良猫が最初に感染し、女性にうつしたとみている。

 これまでSFTSは森林や草地に生息するマダニに人が直接
かまれることで感染すると考えられていた。

 厚労省は今年に入り、SFTSウイルスに感染し、発症した飼い猫と
飼い犬も確認。感染はまれで、屋内で飼っている猫にはリスクはないと
しているが、屋外にいる体調不良のペットに接触する場合は注意する
よう呼び掛けている。

 SFTSの初期症状は発熱やだるさなど。5~6日後に意識障害や
出血などが起きることがあり、致死率は約20%とされている。特効薬はない。
国内ではこれまで、西日本を中心に266人の患者が報告された。
死亡例は全て50代以上で、高齢者が重症化しやすいと考えられている。
シカやイノシシなどからも、ウイルスに感染していたことを示す抗体がみつかっている。

--- 引用ここまで ---

マダニから感染するSFTSは、これまで山などでマダニに咬まれた
人が発症していることは確認されていましたが、罹患した人から人も
伝染することもわかっていて、今回猫から人も伝染することもわかりました。

犬や猫のペットがマダニに咬まれた場合、SFTSに感染すると人間にも
影響が出る可能性が否定できません。
(完全室内飼いの猫などはマダニに咬まれるリスクは無いと言えますが)

もちろん、可能性としては極めて低いものとは思いますが、もし感染、発症
した場合、ヒトもイヌもネコも「対症療法」しか無く、特効的な治療がないため、
とても悲惨なことになるかもしれません。

国立感染症研究所のSFTSのページより



特に、高知県はSFTSの報告は多いため、これまで以上に、ペットのマダニ
対策はとても大切なものになりますので、マダニ対策をしていないワンちゃん
は、是非行ってあげてください。
STFSに限らず、ノミ、マダニ対策と、ノミ、マダニから伝染する病気の
対策になります。


イヌ 
背中につける1カ月有効タイプ 

3カ月有効なおやつタイプもおすすめです

ネコ 
背中につける1カ月有効タイプ


もちろん、ペットに対するマダニ対策のみならず、お墓参りや
山などに行かれる場合、長袖長ズボンにするなどの直接マダニに
咬まれないようすることは重要
なのは言うまでもありません。



高知 きたむら動物病院
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一般診療・犬と猫のアレルギー・皮膚病外来・内分泌外来


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