高知 きたむら動物病院blog

四国高知にて2009年1月に開院いたしました動物病院のブログです。

仕事納めました。価格改定のお知らせ。急患対応日について。

2024-12-28 15:52:21 | 獣医のつぶやき
本日午前にて、当院は今年の通常診療を終了しました。
今年もトラブルなく、日々坦々と仕事ができた年でした。
ひとえに飼い主さんのご協力によるものと感謝いたします。

現在当院に来られている方は、コミュニケーションが円滑に
できる飼い主さんばかりです。

以前は全く話が通じない、どう仕事したらいいのか途方にくれたり、
気に入らないことがあるといわゆる因縁をつけてきたり恫喝して
きたりといった人も稀にいたんですが、私がストレスを感じると
仕事の質も極端に落ちるため、ひいては動物にとってもよくない
ことからそういった人はお引き取り願ったりお断りしたりと、
その人にとって合う病院を探して頂くようにしてきました。

昔に比べ、「カスハラ」という言葉が生まれたり、医療のほうでも
応召義務以前に信頼関係が崩壊していたら続行不能とするなど
医療を行う側と受ける側、双方が協力体制をもって臨むことが
認知されてきており、これこそ円熟した状況だと感じます。

丸16年経過した現在は、どうしていくかお話し合いができて
相互の意思確認ができて、医療の目的を共有して仕事に
あたることができる毎日になりました。

この状況がずっと続くよう、当院は診療環境保全を続けて
いきたいと思います。


さて、全く喜ばれないお知らせなんですが、来年1月より価格改定
を行います。

昨今の諸般の事情(物価上昇やメーカー値上げなど)により、
現在の価格維持が困難になりました。
当院の費用設定の多くは2009年の開業時のもので、当時の物価から
比較して現在10%程度は上昇しています。

メーカー値上げがあったお薬やフードなど、それに応じ価格再設定を
させて頂いておりましたが、それだけでは難しい状況で全体的な
見直しをせざるを得なくなりました。

非常に心苦しく感じておりますが、ご理解ご容赦のほどよろしく
お願いいたします。


年末年始の「かかりつけの飼い主さんの」急患対応日です。
諸注意をよく熟読してください

12月29日 受付時間 10:00~10:15
12月31日 受付時間 10:00~10:15
1月1日 受付時間 10:00~10:15
1月5日 受付時間 10:00~10:15
1月6日~ 通常診療

※犬はワクチンやフィラリア予防、猫はワクチンをされているなど
予防を「当院にて」行っている、または持病で継続治療を行っている
などの動物さんが対象です。

※カルテ作成ができませんので初診の方は対応できません

※嘔吐や下痢、といった緊急性のある症状の動物が対象であり、
原則応急処置となります。

休日料金が発生します。(事前に通院を指示させて頂いた方は除きます。
また、時間的余裕がない場合預り金を頂き後日清算となることがあります。

※緊急性のない病状、予防やフード、薬だけなどは対応できません。

 ※院長ひとりでの対応です。電話されても出れません。
ご協力をお願いします。

犬と猫の一般診療・内科・皮膚科・内分泌・理学療法
高知県高知市北川添24-27 088-880-5123
休診日 水曜日 日曜日 祝日
受付時間 
月・火・木・金・土
9:00-12:00 14:30-17:45
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よりよい診療のために

2021-12-11 19:52:48 | 獣医のつぶやき
当院は獣医師は私1人、動物看護師5人の動物病院です。

円滑で適切な診療のためには、動物と飼い主さん、動物医療従事者の3者がちょうどよい関係であることが重要です。

獣医師は私しかおりません。

私の力量を越える内容の仕事は、それが可能な病院をご紹介しますし、どうすることが最も適切かを自分なりに随時判断しながら仕事しています。

自分は精神的にタフなほうではありません。

私が最善と思う診療させていただくには、飼い主さんとの信頼関係ができていることが前提です。

心理的プレッシャーを与えてこられる人には、安心して仕事ができないので、良い仕事が提供できるとは思えません。

動物の診療は、人間の医療に比べても不確定要素も多く、事前に予測することが困難なこともたくさんあります。

それでもなんとか仕事をしないといけないので、不確定要素が多いなか、できるだけ頭をひねって最善はどれかを考えています。

治療が奏功するかどうか、それはやってみないとわからない病気もあります。医療は結果を前提とできる仕事ではありません。

ですが、「最善を考えて尽力する」ことだけは保証できます。私とスタッフができ得るできるだけのことをする、そこを良いと感じていただける飼い主さんは、我々も安心できますし、張り切って仕事できます。

当院は高度な手術や内視鏡などできる病院でもないですし、いろんな面で利便性がある病院でもありません。むしろできることに限りもあるので不便をお掛けすることもあります。

よりよい診療のために、我々が適切に仕事ができるよう、飼い主さんにもご協力頂けると幸いです。心理的に不安定な状況は避けたいものです。

実際は、ほとんどの飼い主さんは信頼関係が形成され、心理的に不安定要素もなく円滑に仕事させて頂いてます。

もし、私と波長や相性が合わないとお感じになられる方がおられましたら、ご遠慮なく波長や相性が合う動物病院さんをお探しください。そのほうが、飼い主さんのためにも、動物のためにも望ましいことであります。




高知 きたむら動物病院
犬と猫の一般診療・内科・皮膚科・内分泌・理学療法
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「僕の死に方」という本。

2018-03-22 23:29:50 | 獣医のつぶやき
仕事柄、生老病死についてよく考えます。

診療科にもよると思いますが、動物病院は、ヒトのお医者さんよりも、
死に直面しないといけないことが多いかもしれません。

医師や看護師は、診療科によってホント全然違うと思うんですが、
我々は最初から10年15年という時間の後、見送ることを前提として
考えるのは共通認識かもしれません。

5年くらい前に、流通ジャーナリスト金子哲雄氏の遺作「僕の死に方」
を読み、最近、また読み直しました。

金子氏は41歳で、珍しい肺の腫瘍で亡くなったんですが、その直前
まで仕事して、それがそのまま本になりました。



いまちょうど、自分が41歳。
金子氏が亡くなったのが、今の自分の時期。
無念を考えるとやりきれない気持ちにもなります。

日常の生活に気を配っていれば、ならずに防げる病気も
たくさんあるんですが、

どんなに気をつけようとも「不運」としか言いようがない、
原因も無く突然やってくるような病気もあるし、事故もあります。
命は有限であり、有限だからこそ有り難い。

いつどうなるかなんてのは、ホントにわからない。

人生一寸先は闇であるけど、それを恐れて生きていくのも
あまり前向きではなく。

自分が40代になって明らかに変わったことは、30代の頃は
無かった、日常で「死」を感覚的に「あり得る」と感じるようになりました。

命を扱う仕事してるのでというのは大きいのですが、年齢的にもう
これから「中盤以降」になるからというのはさらに大きい。

しかし、日常で「死」を意識することは、前向きに生きることに直結します。

自分は子供が3歳前なので、少なくとも子が自分で生きて
いけるようになるまでは生きてしっかり仕事しないと、という気も
していますが、それと同時に、いつどうなっても、後悔のないように、
家族や友達との時間は大切にしたいとも思います。


この仕事してると、治療の対象は先に行く動物で、
仕事の対象は動物と人間(飼い主さん)で、
とにかく「時間の感覚」が大切になります。

動物にとっても、「1日」の長さは同じはずなんですが、人間の
何倍もの速度で生きてるということで、まさに生老病死が駆け足で。

治療でなんとかできるものも多々あり、

どうにもならないことも多々あり、

付き合っていく病気も多々あり、

それらは人間の医療も変わらないと思うんですが、
動物の仕事をしてると、長いけど速いので、時間が有限であることを
嫌でも自覚させられます。

仕事は、何するにしても最短コースでやらないといけないな、
と自分は思うようになってもう何年も経ちます。

仕事に限らずですが、自分が提供できることで他人に何かしら
価値を発生できるならば、それほど自分にとっても価値があることって
なかなかありません。

自分とうちのスタッフで、仕事することで、何かしらよかっただとか、
何かしらお役に立てたのであればいいなと思います。


自分は基本的には仕事中は、

「ひたすらその時ベストと思うことをする」

しか考えておりません。

自分がベストと思うことが、飼い主さんにも伝わっていればいいですし、
やはり仕事してるとそうでない場合もありますし、人と人との折り合い
ですので、たまにはお伝えすることが本当に難しいこともあるんですが・・・

自分はとにかく仕事の対象が駆け足の生老病死の生き物なので、
できるだけその時そのタイミングでの最善の判断で仕事するようにしています。

凡庸な言い方かもしれませんが、生老病死を意識しながら、時間を大切に、
御縁を大切に、いつどうなるか先はわからないかもしれないので、
なるようにしかならないので、その時その時自分ができるベストを行い
我々もですが、飼い主さんにとっても、後悔の無いように仕事したいものです。


自分はいろいろな本を読むというよりは、同じ本を繰り返し
読むことが多いんですが・・・

流通ジャーナリスト金子哲雄氏が、まさか自分に結構影響を
与えることになるとは当時TV見てて思いもよりませんでした。

でも、この本は、5年前も、最近読み返しても、金子氏の人柄が
手に取るように伝わる、温かい本だと思います。

高知 きたむら動物病院
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月・火・木  9:00-11:45 15:00-18:45
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本年もありがとうございました。

2017-12-29 18:28:40 | 獣医のつぶやき
本日午前にて、当院の本年の診療は終了いたしました。

例年通り、30日から1月4日まで、休診いたします。

今年も、獣医ひとり看護師5人の規模の動物病院にしては
多くの仕事をさせて頂きました。

いろいろと至らぬ点もあったかと思いますが、当院なりに
出来る精いっぱいで仕事させて頂きました。

看護師がひとり産休になり、新人がひとり入り、良いタイミング
で連携していました。当院では初めての産休取得となり、
こういったことをサポートできる体制を整備できたことを
喜ばしく思います。

仕事の内容では、やはり生き物が相手ですので、なんとか
うまくいけることもあれば、そうでないこともあり、また、

重病でということでもなかったあのワンちゃんは、
何故急に亡くならなければならなかったのだろう、
精いっぱいのことは行ったものの、なんとか助ける手段は
なかったんだろうか。

と未だに思いつづける出来事もありました。

あまり悩まず、できるだけ的確に仕事を行うことをモットー
としていますが、ふと考え始めると、やはり深く長く思慮する
ことは多々ありますので、常日頃はできるだけ冷静に、
平常心で・・・とは思うものの、やはり人間なので、完全には
できるものでもありません。

すべての経験は、それを今後の糧とするしかありませんし、
これまで仕事させていただいたことからつなげられるのは
自分でしかできません。

当院は、来年で10年目、もう新しい病院ということでもありません。

自分ができる、特色ある仕事、できるだけの仕事を今後も継続し、
これまでの経験を生かしながら来年もやっていきたいと思います。

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季節の変わり目

2017-10-06 00:36:34 | 獣医のつぶやき
ついこの間まで熱中症が、と言ってたような気がしますが
もう肌寒くなってきました。
先週から、珍しくすこし風邪をひいてしまいました。

「季節の変わり目」のあるあるかもしれません。
ワンちゃん猫さんも、季節の変わり目は「自律神経の乱れ」など
の影響が考えられ、体調を崩す子がいます。


当院は、定休のほか、稀に予定した臨時休診を頂くことは
ありますが、2009年1月に開業して以来、私の体調不良や病気、
怪我などで休んだことは1度もありません。

32歳で開業したので、まだ元気はつらつ時代でした。
開業していろいろあって元気が落ちた時期もあったんですが、
まあそれでもなんとか今までめげずに続けられています。
今年でもう41なります。それなりに元気をキープするように
はしていますが・・・・。

「日本人の平均年齢」という統計があり、2015年では
推定46歳だそうです。
そう考えると、41でもまだ若手感があるかもしれませんね。

私の横須賀のお師匠は60台前半、藤沢の大師匠は90歳を
超えておりますので、自分の感覚としてはまだひよっこ感が
ありますが、獣医になってもう15年目、開業して9年目で、
ひよっことは言っていられないかもしれませんが、初心は
忘れないようにしたいものです。

さて、10月は9日(月)が祝日でお休みです。
その他は予定通りです。

動物病院の仕事は、子犬・子猫の時代から、老犬・老猫まで
トータルに「見守り」、最後の「見送る」時間まで、お付き合い
する仕事です。

人間のお医者さんや歯医者さんなどでは、「診療科目」によって
「見送る」までのお付き合いは存在しませんし、同じ人間相手
ですと寿命も同じです。それはそれで、我々には想像のつかない
大変さがあることでしょう。

犬や猫は、我々の後から生まれて先に行きます。
我々が成長したり老いたりしてる間に抜かれてしまいます。

ですので、その動物を見た最初から、私は最後まで「見送る」
お手伝いをすることが仕事の本質であると考えていますし、
その中で、動物に発生している、治療で取り除ける苦痛は取り除く、
緩和できる症状は緩和する、完治が目標でない病気は、
できるだけ上手にお付き合いする、そういうことに重点を置いています。

我々の考える、動物を大切に扱うことが、飼い主さんにとっても
お互い理解できる内容であることが、一番大切で、我々の考える
方法と、飼い主さんが思い描いている方法が食い違っていたり、
絵に描いた餅であったりするミスマッチが生じると、仕事として
うまくいかないですし、時と場合により、当院ではないどこかのほうが
飼い主さんが満足することもあるでしょう。実際、そういった話を
することもあります。

ですが、当院の考え方に触れて、その後も継続して御来院して
頂いている多くの飼い主さんは、動物を介して「どうしましょうか」
「こうしましょうか」「これはこういきましょうか」というような話を
しながら、「見送る」までの時間を共有できることが、実は何より
価値があるものだったりします。

当院がこういう考えに至ったのは、私が基本的に「内科、慢性疾患」
の勉強や治療を好んでやってきたので、独立開業して長くやっていると
どうしても日々の仕事はそういった分野のほうが多くなってくるのは
自然なことかもしれません。

犬や猫の内科、慢性疾患の仕事を今後もできるだけ息が長く続ける
ためには・・・自分が慢性疾患にならないようにするのが一番大事かも
しれません・・・40代、早いと身体にガタが来るお年頃、今後も
コンスタントに仕事が続けられるように、気をつけたいものです。


高知 きたむら動物病院
高知県高知市北川添24-27
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