先日、楽天ブックスでこの「相模鉄道完全データDVD BOOK」バーゲンブックとしてが定価1944円の半額972円で売っているのを発見。買ってみることにしました。
最近よくある前面展望映像などのDVDと解説本が付いたムックのような形態の本ですね。
最近は大和絡みの記事が多かったですが、今回は鉄道の話題ということでこの本を紹介します。
まずは解説本の方の中身の紹介を・・
現在の車両解説(2014年発売なので12000系・20000系はなし)
各形式2ページで紹介。先頭車の図面もあります(数字は読み取りづらい)が編成表がないのが惜しい
懐かしの名車両コーナーでは相模線開業当初のSLからはじまり、有名な元東横線ガソリンカー、戦中期~戦後の電車時代、近年まで活躍していた新6000系や・5000系まで一通り載っていますね。
(戦中期に湘南電鉄から来た車両に関しては「湘南電鉄から応急的に調達した」旨のみ記載)
特筆する点としては、3000系・5000系に関しては後年の20m車体4ドアの標準車体になる前の姿を、「3000系(初代)」「5000系(初代)」として、20m4ドアの後年の姿になってからを「3010系・3000系(2代目)」「5100系・5000系(2代目)」として紹介しています。
これは何か車籍とか書類上とか何かしらの根拠があってのものなのか、それとも車両の見た目(車体ベース)での分類なのか気になります。
他に「相模鉄道ヒストリー」として8ページにわたり相模線開業の頃から現代にいたるまでの歴史を解説。「懐かしの名車両」とあわせて相鉄の歴史を把握することが出来ます。相鉄の歴史を知るにはいい資料かな?と・・。
懐かしの廃止路線で、厚木航空隊線の他に現JR相模線や相模線支線も含められているのは面白いというか・
ただ戦前・戦中期に相模大塚や瀬谷付近に工場引き込み線のようなものあったのを大和周辺の古地図で見たことがあるのですがそれは載ってないですね。
本文中に「厚木飛行場の他に海軍高座工廠・瀬谷被服廠への輸送も要請されていた」と記述があるので、その絡みの引き込み線だと思いますが・・。
全体的にビジュアルが多く、子供から大人まで楽しめる構成になっている一方で、解説文もちゃんとしていて、マニアックながらとっつきやすいかなと思います。
現在、最新型の12000系や20000系が掲載されていないので、子供さんには不満足な部分もあるかもですが、マニアックな内容がわかりやすく載っているということで、英才教育用としてもお勧めしたいですね。
ただ全体で80ページ程度なので各項目ともに字数・写真枚数が限られてしまっているのは残念かも??
私のように6000系・新6000系の全盛期を知りつつも、8~10両編成が当たり前の時代しか知らない身だと、「新6000系4両の急行・海老名行」みたいな写真を見ると嘘電か?と思ってしまうのですが、そういったレア写真がないのが残念。運用・ダイヤ面などは殆ど触れられていません。
次にDVDの紹介。写真は付属DVDのケース裏側
前面(運転台)展望映像
本線(特急)・いずみ野線(各停)・厚木線(回送)の3路線をすべて収録
横浜駅を出発したところ
横浜駅は3番線から発車。昔は日中の急行はすべて3番線発車でしたが、3番線が急行専用ホームである理由がわかるような美しい配線ですね
星川駅はまだ上下線とも地上で高架工事の真っ最中
ちなみに西谷駅も工事が始まったばかりといった様相
大和~相模大塚駅間の厚木基地滑走路延長線上にあるトンネル。
「鉄道版東名大和トンネル」
いずみ野線南万騎が原駅付近の東海道新幹線とのクロス部分
ここは線路が通る橋脚間のスペースが少なく車両限界ギリギリで非常にクリティカルな区間と聞きますが、映像だとわかりづらいですね。ただすぐ後の道路橋に較べると明らかに狭いのがわかります
他に弥生台駅では実証実験中の新型ホームドアが見えます
厚木線はかしわ台駅~厚木間を収録。ららぽーとがまだ建設前だったりとこちらも今となっては貴重な光景ですが、残念ながらタイミングがあわず相模線と疑似複線になっている区間での、相模線電車との並走やすれ違いはなかったです。3路線の中では通常乗ることが出来ない区間だけに必見の映像ですね。
各映像ともにDVDは撮影日時が明示されていないのが非常に残念。この本の発行日が平成26年(2014年)8月30日。特急列車の運転開始が2014年4月27日なので、編集作業などを考えると2014年5月頃ではないかと思いますが・・。
相模鉄道車両センター 約37分
展望映像ほどの派手さはないもののこちらも珍しい映像です。
車両センターでの車両のメンテナンス業務は「そういう作業もある」程度は知られていてもその先、どんな場所でどんなことをやっているのか?というのは知る人も知る機会も少なくイメージしずらいものですが、こちらの映像ではそれら裏方業務が紹介されています。
一見しただけでは「電車の部品をメンテナンスしている」というのがわかりづらいような部分まで収録されていて、鉄道ファンでもここまでイメージできる人は少ないのでは?というマニアックな映像もあり
こちらではそうにゃんも登場
ドア開閉用の「車掌スイッチ」を車両から取り外したものを分解点検を行っているシーンや座席を取り外し専用の掃除機のようなものでクリーニングしている作業風景などは印象的でした。
架線検測車 モヤ700系 約9分
本文32~35ページの方でもモヤ700系の概要のほかに実際の架線検測運行に添乗して1日の検測の流れがリポートされています。DVDで収録されている実際の作業風景共々、いったいどんなことをやっているのか?というのがイメージしやすくなっています
ということで結構充実の内容なので特に定価の半額の972円で買える今なら買いな一冊かなと・・・
この解説本に展望映像のDVDがセットのムック。各大手私鉄、またJRでも各地の路線が発売されていますが、意外に??小田急がまだ発売されていませんね。ロマンスカーGSE運転台からの展望映像とかあれば面白いのに??
小田急は取材に協力的ではないのでしょうか
と思ったのですが2010年頃に発売されたみたいですね。(追記)
なかなか凄いと思ったのがこれ
他サイトの解説によれば宗谷線(旭川~稚内)・富良野線(旭川~富良野)・根室本線(滝川~帯広・釧路~根室)・江差線(五稜郭~江差)・留萌線(深川~増毛)の展望映像が入ってるそうです。本当なのかな??
2700円するとはいえ、宗谷線だけでもかなりの見ごたえがありそう・・・
2019/4/15 13:49(JST)