小関順二公式ブログ

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花火だけが印象に残ったヤクルトー中日戦

2011-08-23 23:51:24 | プロ野球観戦記
◇8月23日(火曜日)神宮球場
ヤクルト対中日

 ヤクルトが2対0で完封勝ちしたが、中日がだらしなかった。帰ってスポーツ紙を見たら中日はここまで4連勝していた。へぇ~と思った。とてもそんなチームには見えなかったのだ。
 0対0の膠着した展開で迎えた6回裏、ヤクルトは青木宣親の右前打と畠山和洋の四球で2死一、三塁のチャンスを迎えるが、5番バレンティンは高~く上げた投手フライ。0行進はさらに続くのかと思った次の瞬間、マウンド付近に集まったネルソン、グスマン、森野将彦を嘲笑うように、打球はその中間にポトリと落ちた。記録は投手への二塁打。
 5回表にはこんなプレーもあった。先頭の谷繁元信が左前打で出塁すると、堂上直倫がバントで送り、1死二塁で打席に立つのは投手のネルソン。何で期待の若手が送って、投手がチャンスの打席に立つんだよ、と思った次の瞬間、何とネルソンがセンターの頭を越える二塁打を放った。先取点は中日か、と思ってノートから顔を上げてグラウンドを見ると、谷繁が三塁に留まっている。後ろのラジオブースのアナウンサーの喋っているのを聞くと、三塁コーチャーは腕を回していたらしく、谷繁が勝手にブレーキをかけたようだ。
 7回には先頭の堂上直がレフト線へ二塁打を放ち、ネルソンのバントを石川雅規が一塁に悪送球して無死一、三塁のチャンスを迎える。ところが荒木雅博が二塁ライナー(これを捕った田中浩康が併殺にしようと一塁方向に体勢を取った瞬間、尻もちをつく)。さらに大島洋平がチェンジアップを三塁正面に打つと、三塁走者の堂上直が飛び出して挟殺プレーの末に憤死。それでも2死一、二塁とチャンスは続くが、森野が二塁ゴロを打ってまたもや得点が入らない。
 ヤクルトが勝った、というより、中日に勝たせてもらったようなゲームで、見どころ、唸りどころがまったくない。1位と3位がこんなゲームをしていたら、パ・リーグにますます差をつけられてしまうのではないかと本当に心配した。
ヤクルトは持ち味を発揮したと言っていい。6球団の得失点差を見ると次のようになっている。
 1位 ヤクルト 得点318、失点321 - 3
 2位 巨人   得点302、失点292 +10
 3位 中日   得点264、失点280 -16
 4位 阪神   得点304、失点289 +15
 5位 広島   得点290、失点346 -56
 6位 横浜   得点320、失点409 -89
 貯金が11もあるのに、得失点差は-3とは、いかにもヤクルトらしい。しかし、しつこいようだが、今日のゲームはまったく締まらなかった。5回終了のあとに打ち上げられた花火だけが心に残った。

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