予備知識ないまま観ると、テヒとジヨンの篤き友情に驚かされてしまう。今の日本ではこんなテーマの映画など作れそうもないとショックを受けたくらいだ。
女性中心の友情ドラマと言えば、ある程度社会経験を積んだ女性の友情物語、もしくは男性との恋愛が中心となる物語、『猟奇的な彼女』に見られるような誇張された強い女性の映画が考えられる。しかし、この映画の中にある等身大で純粋な友情は初めての経験だった。
ヘジュのように一流企業に就職して一流の社員を目指すあまりに純粋さを失ってゆくというありがちな没個性の軸と、ジヨンによって現代の不況を象徴する失業と貧困を対比させる。稼業の手伝いと、失いそうになるアイデンティティをボランティアに見出すテヒが、その二人の間に立たされて真の友を見つけるのだ。
映像の小技も冴えている。ケータイメールの文字、タイプライターの文字が電光掲示板のようにスクリーンに溶け込んでハングル文字の芸術性を高めていたり、朽ち果てんばかりのジヨンの家の天井と、鏡に落とすナイフが微妙に絡み合うコントラストを作りあげたりしている。この貧困の象徴であるかのような仁川の町とソウルの繁華街との対比が絶妙なのだ。そして現代には欠かせないケータイでのやりとりも、5人の仲の良さを表現する効果を出している。
男への恋心とか、若き男たちの描写などは、女流監督だけあって、未熟ではあるのだが、逆に男を排除することに新鮮さを覚えた。20歳の頃の一番の親友は誰だったかな、と思い出してしまう。。。
結末・・・飛行機はどこ行き?やはりオーストラリアだろうか。
★★★★★
・子猫をお願い@映画生活
女性中心の友情ドラマと言えば、ある程度社会経験を積んだ女性の友情物語、もしくは男性との恋愛が中心となる物語、『猟奇的な彼女』に見られるような誇張された強い女性の映画が考えられる。しかし、この映画の中にある等身大で純粋な友情は初めての経験だった。
ヘジュのように一流企業に就職して一流の社員を目指すあまりに純粋さを失ってゆくというありがちな没個性の軸と、ジヨンによって現代の不況を象徴する失業と貧困を対比させる。稼業の手伝いと、失いそうになるアイデンティティをボランティアに見出すテヒが、その二人の間に立たされて真の友を見つけるのだ。
映像の小技も冴えている。ケータイメールの文字、タイプライターの文字が電光掲示板のようにスクリーンに溶け込んでハングル文字の芸術性を高めていたり、朽ち果てんばかりのジヨンの家の天井と、鏡に落とすナイフが微妙に絡み合うコントラストを作りあげたりしている。この貧困の象徴であるかのような仁川の町とソウルの繁華街との対比が絶妙なのだ。そして現代には欠かせないケータイでのやりとりも、5人の仲の良さを表現する効果を出している。
男への恋心とか、若き男たちの描写などは、女流監督だけあって、未熟ではあるのだが、逆に男を排除することに新鮮さを覚えた。20歳の頃の一番の親友は誰だったかな、と思い出してしまう。。。
結末・・・飛行機はどこ行き?やはりオーストラリアだろうか。
★★★★★
・子猫をお願い@映画生活
韓流とか言われてるけど、その中でこの作品は異色ですよね。
あたしはペ・ドゥナが好きなので、
TUBEが楽しみです。
いつもTBとコメントありがとうございます。
『ほえる犬は噛まない』は未見なので、早く観たいと思っています。『TUBE』もそうなのかぁ・・・ワクワク。
>映像の小技も冴えている
彼女たちの心理描写といい、映像といい、いたるところで、うむむ~と感心(感動)して唸ってしまいました。韓国はこういう若手監督を次々と出しているんですから、勢いが違いますよね。
「ほえる犬・・・」は、もうご覧になりましたか?
やっぱりペ・ドゥナは最高^^。←ペ・ドゥナ推進委員会会員(笑)
こちらこそお願いいたします。
この映画はかなり好きです。
これがデビュー作だなんて驚きですわ。
ほえる犬・・・まだなんです・・・
だからまだペ・ドゥナファンを名乗れませんね(笑)
地味な感じの女優さんだけど
こちらも印象的な役どころでした。
突っ張ってない杉田かおるの 印象があるのですが、私は好きです。 この映画で 彼女の存在を知りました。「フランダースの犬」「TUBE」と最近は 寝ても覚めても ペ様 ペ様とマイヒット中。。(笑)
テヒがジヨンの家で食べた点心を 実家の夕飯の点心を見て思い出したように 彼女の家に向かうシーンでなけました。 言葉は無くても 心が通じるシーンを見るたびに映画の表現力の強さを感じます。
派手な演出は無いけど世界中の二十歳の女の子が考えていることはどこも同じだなぁと思いました。
ヘジュ も 最後は挫折して戸惑っていたとおもったのですが、その後どうなったのか 気がかりでした。
ビデオがたまっているという理由で全くレンタル屋さんに行けない状態です。
何とか今年中には!!
頭の中にはずっと「ほえる~」があるのです・・・(泣)
>祐さま
ヘジュのキャラは平均的な女性を表現しているのでしょうね。
徐々に細かいシーンを忘れてしまってるのですが、言葉がなくても上手く表現してたと思います!
微妙な表情を描けるのも女性監督ならではですね。
TVで放映されるのを待ちます・・・
私はタイトルバックで真っ先に瞬殺されました。
それからジヨンのテキスタイルデザイン。
あれもけっこう素敵な小道具だと思います。
私も学生のとき似たようなこと勉強したので
彼女にすごく感情移入しちゃいました。
でも、あの双子にネコを押し付けても良かったのでしょうか?(笑)
特に、現実的なやや重たい雰囲気が流れるシーンが多く観ているのがつらかったのが正直なところです。
ただ考えさせられるところ、共感させられるところ、映像演技の光るものは多かったと思います。