ブツをそんなにいっぱい飲みこんだら、お腹こわしちゃうって・・・
【ネタバレあり】
バラの刺を削ぎ落とす単調な仕事。ボーイフレンドとの仲もだらだらとしたもの。家計も苦しく、給料のほとんどを家に入れている。主人公はまだまだ善悪の判断もつかないような17歳の少女マリアなのだ。青い空と乾いた空気の中にあっても息がつまりそうになるほどの田舎町、彼女がそこから逃げ出したくなる気持ちもよくわかる。給料も安いと思われる彼女は、ブツの運び屋(ミュール)という高額報酬の仕事に対してついつい惹かれてしまいます。
24時間絶食した上、麻薬を詰め込んだゴム袋を50粒以上飲み込む。普通の町の薬局の奥で優しそうな悪人たちがせっせと袋に詰め込むシーンには、悪の匂いさえ感じられない明るい映像だ。そして飛行機に乗ってニューヨークへと向かうが、運び屋の先輩ルーシー、友人のブランカ、カーリーヘアのおばさんも同乗した・・・「4人一緒だと、一人パクられても他が見つかりにくくなる」などといった人間性無視の世界なのです。
体に入れたブツを出すために男どもの監視のもとで雑魚寝する彼女たち。そこから事件が起こってしまい、逃げ出してしまう。いくら報酬のためとはいえ、人間として扱ってもらえない非道の世界。抜け出してみると、人間味のある同郷の人たちがいた。悲しい局面も迎えるが、新しい生命の誕生という事実と、自分の人生についても考え始めるマリア。「堕胎」ということを全く考えていないことは、彼女が身につけているクロスのネックレスからも想像できる。
ラストシーン、ブランカとともに帰国するかと思わせておいて・・・マリアのとった行動は唐突ではあったけど、産婦人科の診察券を見つめるマリアと、ルーシーの姉が「赤ん坊を育てるためにニューヨークの町を選んだ」という台詞がじわじわと思い起されて、最後には彼女の爽やかな笑顔に勇気づけられる。最近、こうした生きることの大切さを訴えてくる映画が多くて嬉しいかぎりです。
2004年アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされたカタリーナ・サンディナ・モレノ。彼女の純な表情と演技力は素晴らしかった。友人ブランカとのやりとりにおける心理描写も見ごたえがありました。
★★★★・
【ネタバレあり】
バラの刺を削ぎ落とす単調な仕事。ボーイフレンドとの仲もだらだらとしたもの。家計も苦しく、給料のほとんどを家に入れている。主人公はまだまだ善悪の判断もつかないような17歳の少女マリアなのだ。青い空と乾いた空気の中にあっても息がつまりそうになるほどの田舎町、彼女がそこから逃げ出したくなる気持ちもよくわかる。給料も安いと思われる彼女は、ブツの運び屋(ミュール)という高額報酬の仕事に対してついつい惹かれてしまいます。
24時間絶食した上、麻薬を詰め込んだゴム袋を50粒以上飲み込む。普通の町の薬局の奥で優しそうな悪人たちがせっせと袋に詰め込むシーンには、悪の匂いさえ感じられない明るい映像だ。そして飛行機に乗ってニューヨークへと向かうが、運び屋の先輩ルーシー、友人のブランカ、カーリーヘアのおばさんも同乗した・・・「4人一緒だと、一人パクられても他が見つかりにくくなる」などといった人間性無視の世界なのです。
体に入れたブツを出すために男どもの監視のもとで雑魚寝する彼女たち。そこから事件が起こってしまい、逃げ出してしまう。いくら報酬のためとはいえ、人間として扱ってもらえない非道の世界。抜け出してみると、人間味のある同郷の人たちがいた。悲しい局面も迎えるが、新しい生命の誕生という事実と、自分の人生についても考え始めるマリア。「堕胎」ということを全く考えていないことは、彼女が身につけているクロスのネックレスからも想像できる。
ラストシーン、ブランカとともに帰国するかと思わせておいて・・・マリアのとった行動は唐突ではあったけど、産婦人科の診察券を見つめるマリアと、ルーシーの姉が「赤ん坊を育てるためにニューヨークの町を選んだ」という台詞がじわじわと思い起されて、最後には彼女の爽やかな笑顔に勇気づけられる。最近、こうした生きることの大切さを訴えてくる映画が多くて嬉しいかぎりです。
2004年アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされたカタリーナ・サンディナ・モレノ。彼女の純な表情と演技力は素晴らしかった。友人ブランカとのやりとりにおける心理描写も見ごたえがありました。
★★★★・
すべてを分かり合えたもの同士だからこそのあのシーン
ドキュメンタリーのような映画の構成もよかった
もっと、いろんなとこで取り上げてほしい映画です
ラストは邦題のセンスがひかってました。
勇気と希望を与えてくれるようないいシーンでした。
今年のベストムービーに選ぶ人も大勢出てきそうですね。
サンダンス出品作品は、あたりはずれが大きいですが、これはいいですね。
運び屋さんの方法に注目してしまいました。話には良く聞いていましたが、あんな細工をしていたとはビックリでした。
飲みこむ時の仕草、無理やり詰め込む方法や胃の調子を整える時間にブツを手で転がしながら弄んでいる所は、リアルでした。
あれだけの量ですからかなり気持ち悪いだろうな。
あの描写は細かかったですね~
何かの液体に浸していましたけど、味はついているんでしょうかね~単なる油だったら、考えただけでも吐きそうです。
ブドウでの練習風景もなかなかリアル。試しにやってみようかな(笑)
期待以上の良い映画で、100分とは思えないほど密度の濃い体験でした。本当にリアルで観るのが辛い場面が何度もありましたが、ドキュメンタリーや、娯楽映画といった枠を越える素晴らしい作品だと思います。
すごい映画でしたね~
体が震えてしまうようなそんな瞬間もありました。
妊娠とかの問題もあったし、
女性のほうが痛さを感じたのではないでしょうか。
こういう映画をもっと観たいですね。
また、「運び屋」をはじめ、主要な登場人物がみんな女性だったのが、すごく印象に残っています。
弱い立場に置かれることも多いけれど、「ひと粒のひかり」を宿すことのできる女性・・・暗い状況であっても希望を見いだす可能性はあるんだよ、と訴えかけているように思いました。
重いけどいい映画でしたね~
この映画はかなり記憶に留まりそうです。
実際に運び屋をやってる人たちもいるので、麻薬のない健全な世の中になることを祈ってやみません。
タイトル通り、希望を感じられる映画でよかったです・・・
また、逃げ出すことで、家族が惨殺されることを考えなかったのだろうか。
結果オーライだから、光も見えているとは思うけれど、一歩間違えたら、家族が殺されていただろうなぁと思った。
闇の世界にはびこる麻薬が世界から無くなって欲しいと思いました。
PS この映画やっと見れました。折角なので「カーテンコール」も見てきました。
家族にも被害が及ぶかもしれないですね・・・
ただ、売人という性格上、家族にも秘密だろうし、家族の様子を見て、無関心そうだったら一家惨殺も止めるとか、そんな裏事情もあったかもしれません・・・
麻薬はなくなればいい。
日本でも合法ドラッグとか、わけのわからないことをする奴らがいますもんね・・・買う方も買うほうだ!
カーテンコールまで・・・って、一日三本だったですか!お疲れ様でした。