桜も芽吹く頃となり、少しずつ寒さも和らいできました。
もう春もすぐそこですね!
暦上では3月は春真っ盛り、卯の月となります。
それでは来たる4月はナント春の終わり(春土用)だそうで、辰の月(Dragon Month)となるようです。
ここで疑問が一つ…
辰、龍、竜、Dragonってどう違うの?
と言うことで、以下DragonについてのTriviaを少し
皆さんはドラゴンと言われてどんな生き物を想像しますか?
昔中国古美術品の紹介記事を翻訳していた時、「dragon」を「竜」と訳したところ、これは「竜」ではなく「龍」だと指摘されました。その時まで「竜」と「龍」の違いなど考えたことも無かった私は、とにかくぶったまげました。英語ではどちらも「dragon」ですが、「竜」と「龍」には厳密な違いがあったのです。
元々「dragon」はヨーロッパ文化圏で共有されてきた伝承や神話における伝説上の生物で、その姿はトカゲに似ています。鋭い爪と牙を具え、しばしば口や鼻から炎や毒の息を吐き、有翼で空を飛ぶことができます。ヨーロッパでは悪魔のような存在として恐れられているそうです。
一方、「りゅう」は東アジアにおいて神獣・霊獣とされています。中国では皇帝のシンボルとして扱われ、その啼き声によって雷雲や嵐を呼び、竜巻となって天空に昇り自在に飛翔すると言われました。また口辺に長髯をたくわえ、喉下には一尺四方の逆鱗があり、顎下に宝珠を持っていると言われ、秋になると淵の中に潜み、春には天に昇るとも言われています。
この様に、「dragon」と「りゅう」はヨーロッパとアジアの違う架空の生き物を指していました。しかし、同じ爬虫類のような見た目から、「dragon」の日本語訳に「りゅう」をあてたことで、この二つの動物が同じものであると一般的に誤認されるようになりました。この誤解を改める為、ヨーロッパの「dragon」を「竜」アジアの「dragon」を「龍」と漢字表記するようになったようです。「竜」は「龍」の略字ということで、元々意味上の違いはありませんでした。
因みに「辰(たつ)」は十二支上の龍の表記で、馬を午、牛を丑と表すのと一緒です。
ということで、
龍…中国っぽい「りゅう、たつ」
竜…ファイナルファンタジーに出てくるような「りゅう」、「Dragon」
辰…十二支の「たつ」
と覚えておくと無難なようです。
YUMI😽