手話通訳者のブログ

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手話の学習方法

2016-08-29 08:19:47 | 手話
手話サークルや手話講習会などでよく行われている、ゲーム形式の学習方法。

手話による伝言ゲーム
例えば、サークル会員が30人いるとする。
10人ずつ、1列に並ぶ。3列になる。
この列の前に、出題者のろう者が立つ。
先頭の人だけ、前を向いて出題者を見る。
他の全員は後ろを向く。

出題者が手話で短いスピーチをする。
先頭の人はひたすら見る。
見たら、次の人に手話で伝える。声を出すことは禁止。
手話で話している人と、それを見ている人以外は全員、後ろを向いたまま。

こうやって順番に伝えていって、最後の人が、
「こういう話でした」
と発表する。

「伝言」が最後までいくと、内容が変わってしまったり、伝えるべき情報が抜けてしまったりする。


広く行われている学習方法だけど、できれば、時間を区切るとよい。
「ええと・・・」なんて考えていたりすると、時間が長くなり、ダラけたり、しらけたりする。
上記のケースなら、
「グループ全体で制限時間3分。3分以内に最後の人まで伝える」
という形で、時間を区切る。
そうすると、一人あたり18秒しかない。
考えている時間はない。
3分で最後の人まで伝えることができなかったら、そのグループは失格。それでよい。

それと、このゲームは最後に文章に書いて答え合わせするケースも多いが、これはやらない方がよい。
時間がかかって冗長になりがちだから。
最後の人(10人目)が、
「こういう話でした」
と手話で表し、出題者であるろう者がコメントする形式がいいと思う


手話サークルなどで初心者が混じっている場合は、この形式はちょっと無理がある。
手話通訳者養成コースの最終日に、これを入れてみるとよいのではなかろうか。