新聞記事をそのままブログに転用するのはあまり好きではないが、その抵抗感を超えてこのニュースには感慨深いものがあるので記事投稿することにした。昨夜友人から教えてもらった一昨日のニュース記事だ。掲載画像はNASA提供のもの。特に「地球の自転で発生する時空の渦の効果として理論が予言する量と一致した。」というところと「地球の質量による時空のゆがみ」というところが新しい成果だ。
NASAの人工衛星が時空のゆがみを観測、アインシュタインの理論を実証する
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52004824.html
アインシュタインの一般相対性理論を実証する証拠をまた1つ発見
http://www.astroarts.co.jp/news/2011/05/09gravity_probe_b/index-j.shtml
質量が存在すると、ボウリングのボールが載ったトランポリンみたいに時間と空間で構成される4次元の「時空」がゆがむ、というアインシュタインの一般相対性理論の予言が、米航空宇宙局(NASA)の人工衛星「GP―B」の観測で確認された。天才の考えの正しさが改めて実証された。
NASAの4日の発表によると、遠方の星が見える方角が、1年に9万分の1度ほどの割合で変化していた。この変化は、地球の自転で発生する時空の渦の効果として理論が予言する量と一致した。また地球の質量による時空のゆがみによる方角の変化も、理論の予言通りに観測した。
重力を扱う一般相対性理論は1916年に完成。重力で光が曲がる「重力レンズ」効果の観測などから正しいと考えられているが、確認の実験が続いている。76年には精密な原子時計を積んだ探査機GP―Aが、地上より重力の弱い高空では時計が速く進むはずという理論を確かめている。
同理論は時空のゆがみが光速で伝わる「重力波」の存在も予言しているが、まだ観測されていない。(ワシントン=勝田敏彦) (2016年に追記:「重力波の直接観測に成功!」)
なお地球の自転で発生する時空の渦の効果の詳しい内容と計算方法は「重力(下) アインシュタインの一般相対性理論入門: ジェームズ・B・ハートル」で解説されている。
アインシュタインがこの重力理論(一般相対性理論)を発表したのは1916年のこと。彼の相対性理論で、これまで以下のことが実際に検証されている。
- 一般および特殊相対性理論の検証
相対性理論「時間の遅れ」、日常世界で実証(1970年代~)
http://wiredvision.jp/news/201009/2010092823.html
- 一般相対性理論:重力レンズ効果
ハッブル望遠鏡が撮影、重力レンズ効果(2006年)
http://www.sorae.jp/031001/1342.html
1919年エディントン卿が皆既日食における光の進路の歪曲を観測(1919年)
http://james.3zoku.com/kojintekina.com/monthly/monthly81212.html
水星の近日点移動の原因を解決
http://eman-physics.net/relativity/mercury.html
- 特殊相対性理論の検証:E=mc²のスパコンによる検証
欧州物理学チーム,特殊相対性理論の「E=mc²」をついに証明(2008年)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2541360/3546071
なお、一般相対性理論から予測される「重力波」の検出については、現在LCGTプロジェクトというのが進行中だ。(2016年に追記:「重力波の直接観測に成功!」)
大型低温重力波望遠鏡(LCGT)プロジェクト
このプロジェクトは後にKAGRAプロジェクトと命名された。
http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/
重力と相対性理論の年表(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%8A%9B%E3%81%A8%E7%9B%B8%E5%AF%BE%E6%80%A7%E7%90%86%E8%AB%96%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8
米航空宇宙局(NASA)の人工衛星「GP―B」プロジェクト(英語)
http://www.nasa.gov/mission_pages/gpb/
----------------------------------------------
一般相対性理論や重力理論について学んでみたい方は、以下の記事をお読みいただきたい。
一般相対性理論に挑戦しよう!
(素人がどのようにこの理論を理解できるようになるのか、大まかな手順を解説。)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ea7ad9292ce01ad4abbbc8c98f3303d0
重力理論 Gravitation-古典力学から相対性理論まで、時空の幾何学から宇宙の構造へ
(今年翻訳されたばかりの重力理論についての世界的名著。一般相対性理論はもちろん、重力波など重力についてあらゆることがユニークな視点で解説されている。1300ページ)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f838b8f6c2554000933187df89e08013
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NASAの人工衛星が時空のゆがみを観測、アインシュタインの理論を実証する
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52004824.html
アインシュタインの一般相対性理論を実証する証拠をまた1つ発見
http://www.astroarts.co.jp/news/2011/05/09gravity_probe_b/index-j.shtml
質量が存在すると、ボウリングのボールが載ったトランポリンみたいに時間と空間で構成される4次元の「時空」がゆがむ、というアインシュタインの一般相対性理論の予言が、米航空宇宙局(NASA)の人工衛星「GP―B」の観測で確認された。天才の考えの正しさが改めて実証された。
NASAの4日の発表によると、遠方の星が見える方角が、1年に9万分の1度ほどの割合で変化していた。この変化は、地球の自転で発生する時空の渦の効果として理論が予言する量と一致した。また地球の質量による時空のゆがみによる方角の変化も、理論の予言通りに観測した。
重力を扱う一般相対性理論は1916年に完成。重力で光が曲がる「重力レンズ」効果の観測などから正しいと考えられているが、確認の実験が続いている。76年には精密な原子時計を積んだ探査機GP―Aが、地上より重力の弱い高空では時計が速く進むはずという理論を確かめている。
同理論は時空のゆがみが光速で伝わる「重力波」の存在も予言しているが、まだ観測されていない。(ワシントン=勝田敏彦) (2016年に追記:「重力波の直接観測に成功!」)
なお地球の自転で発生する時空の渦の効果の詳しい内容と計算方法は「重力(下) アインシュタインの一般相対性理論入門: ジェームズ・B・ハートル」で解説されている。
アインシュタインがこの重力理論(一般相対性理論)を発表したのは1916年のこと。彼の相対性理論で、これまで以下のことが実際に検証されている。
- 一般および特殊相対性理論の検証
相対性理論「時間の遅れ」、日常世界で実証(1970年代~)
http://wiredvision.jp/news/201009/2010092823.html
- 一般相対性理論:重力レンズ効果
ハッブル望遠鏡が撮影、重力レンズ効果(2006年)
http://www.sorae.jp/031001/1342.html
1919年エディントン卿が皆既日食における光の進路の歪曲を観測(1919年)
http://james.3zoku.com/kojintekina.com/monthly/monthly81212.html
水星の近日点移動の原因を解決
http://eman-physics.net/relativity/mercury.html
- 特殊相対性理論の検証:E=mc²のスパコンによる検証
欧州物理学チーム,特殊相対性理論の「E=mc²」をついに証明(2008年)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2541360/3546071
なお、一般相対性理論から予測される「重力波」の検出については、現在LCGTプロジェクトというのが進行中だ。(2016年に追記:「重力波の直接観測に成功!」)
大型低温重力波望遠鏡(LCGT)プロジェクト
このプロジェクトは後にKAGRAプロジェクトと命名された。
http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/
重力と相対性理論の年表(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%8A%9B%E3%81%A8%E7%9B%B8%E5%AF%BE%E6%80%A7%E7%90%86%E8%AB%96%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8
米航空宇宙局(NASA)の人工衛星「GP―B」プロジェクト(英語)
http://www.nasa.gov/mission_pages/gpb/
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一般相対性理論や重力理論について学んでみたい方は、以下の記事をお読みいただきたい。
一般相対性理論に挑戦しよう!
(素人がどのようにこの理論を理解できるようになるのか、大まかな手順を解説。)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ea7ad9292ce01ad4abbbc8c98f3303d0
重力理論 Gravitation-古典力学から相対性理論まで、時空の幾何学から宇宙の構造へ
(今年翻訳されたばかりの重力理論についての世界的名著。一般相対性理論はもちろん、重力波など重力についてあらゆることがユニークな視点で解説されている。1300ページ)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f838b8f6c2554000933187df89e08013
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http://www.phys.sci.kobe-u.ac.jp/~hetweb/grad/theses/sakasita_05.pdf
簡単に言うと、人工衛星が軌道を周回しているのは、自然落下しているということで、これは測地線に沿って運動していることになり、この運動がジャイロの方向をずらしてしまうということらしいです(これはシュバルツシルド解で求められる)。
お久しぶりです!ご説明いただきありがとうございました。
具体的なことがわからなかったため、助かりました。「合わせ技」なのですね。
外出中ですので、帰宅したらあの分厚い「重力理論」の本でこれら2つの効果の記述を探してみます。
私(大山宏)は「光世界の冒険」というブログを書いている筆者です。つい1年前に「アインシュタインの時空間が曲がっている」ということを、どうやら世の天文学者も物理学者も、理解されてはおられないのでは、と思うに至り、ブログで「アインシュタイン思想」を丁寧に紹介して来ています。
あなたのNASA提供の絵「地球の重みで空間が歪んでいる絵」が一般に認識されているのに、何故『銀河をその中心に乗せてみる』気にならないのか、不思議でしょ。それぐらい世の中の人々は物理学者といえども、応用力に乏しいのですね。
銀河の重力によって、その周囲の時空間は凸レンズ効果を持つはずでしょ。暗黒物質・エネルギーなんかひねり出さなくても、銀河衝突の現場写真を見た瞬間に、『ああ、重力レンズ効果だ。アインシュタインはかくも偉大だったか!』とならなければいけなかったのにね。銀河同士の衝突現場写真がNASAから発信されたのは、2006年でした。それ以降11年が経過したのですが、暗黒物質探しが今も続けられているのです。
彼らはいつ、『銀河の重力レンズ効果』に気が付くのでしょうかね。あなたなら、私の言わんとしている事は直ぐ分かるはず、と思ってコメントしました。
老婆心ながら、申し添えます。
「銀河はスカスカの星集団です。銀河が衝突したって、お互い相手の身体を亡霊の如くに通過するだけでしょ。たまたま偶然に衝突が起こったとしても、玉突き現象でお互いの運動エネルギーを相手と交換するだけではないですか。
だったら、両銀河の重心点の移動は、衝突する前と衝突後とで変化しない!」
世の全ての天文学者も物理学者も、不明を恥じるべきだとは思いませんか?
「光世界の冒険(大山宏)」にも遊びに来てください。
お待ちしてます!
長文コメントありがとうございます。ブログも少しだけ拝見させていただきました。僕は会社員で平日は忙殺されているため、落ち着いてネット情報を読む時間がほとんどとれません。週末に時間がとれるときにじっくり読ませていただきますね。
暗黒物質の存在予想ですが、「ダークマター(暗黒物質)の存在やその量は重力レンズ効果の測定による銀河団の質量分布の解析や銀河の回転速度の精密な測定によって予想されている。」ということだったと思います。以下の記事に書いておいたのですが、念のためご紹介させていただきます。
宇宙が始まる前には何があったのか?: ローレンス・クラウス
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/b6f36e8eedba5ee63a4f919d30a2cb20
念のため、申し添えておきます。
「暗黒物質・暗黒エネルギーがゼロだ。宇宙項がゼロ」dだとなっても、素粒子物理学はほとんど修正されることなく成立するのです。ビッグバン思想が崩壊しるだけで、
例えば、1つの銀河世界の誕生と死滅、そして再生の繰り返しは最新素粒子物理学で今後も解明されて行きます。
この銀河(もしくは恒星)の栄枯盛衰に関しての理論は、現代流に言えば、ミニビッグバンと呼べるでしょう。
銀河の栄枯盛衰の範囲にとどめて置けばいいのです。それを、「光さえも光速度Cを越える世界」にまで口出ししているから、量子力学の専門家(村山斉・佐藤勝彦・・・)が恥をかくのです。彼らは、『ごめんなさい。失言でした。以降は、ぶんをわきまえて極微世界の研究に専念します」と、謝罪すれば済むことなのです。
ミニビッグバンは正しいと私は思っています。
しかし、大宇宙に始まりも終わりもないのです。あくまで大宇宙は定常宇宙だという事を認めるべきなのです、宇宙項がゼロだったのですからね。
そうしたら、時空間がどのように歪んでいるのか、という具体像が、一般大衆に理解される状態になるのです。考えてみてくださいね、とね日記さん。
学問には扱っている範囲があるのです。素粒子物理学の扱っている世界のサイズは、素粒子程度の大きさを最小値とし、原子の大きさ程度を最大値とする範囲内を扱うのが、素粒子物理学であるはずです。この範囲内では、原子核のサイズが中央値≃1として扱えます。
そうすると、この範囲内では、「時間の進み遅れが実質的に発生していない」として扱っても矛盾は起きないのです。それはアインシュタインの相対性原理で検討してもニュートン力学で検討しても、ほとんど同じ結論が出て来るのです。
要は、『我々は、一般相対性原理に基づいて素粒子研究をやっている』つもりになっておられるでしょうが、実はニュートン力学の時空間概念の範囲内でニュートン力学で分析と論理組み立てをやっていただけだ、ということなのです。
「宇宙項がゼロだった」ということが証明されてみた結果を改めて、見つめ直すと、『ああそれでつじつまが合った。我々が苦労して組み立てて来た素粒子論は間違ってはいなかった』ということをも証明できたことになるのです。
我々は、微小異次元世界と巨大異議現世界の間にある現世に息しているのですが、我々の現世にも最大値と最小値の間で挟まれているのです。現世だけの範囲内ではニュートン力学が成り立ちます。
微小異次元世界の範囲内だけ扱っている場合でも、ニュートン力学が成り立っているのです。
巨大異議現世界内だけ扱う場合にも、ニュートン力学で実質的に成立するのです。
この3者は、実は全く相似形なんですよ、数学的には。
宇宙項がゼロであったということは、素粒子物理学に取ってむしろ有難いことなのです。そうでしょ、真空は限りなく小さいエネルギーしか持っていなかった。それはゼロとして扱えるんだ、という19世紀の「真空の定義」に立ち返れるのですからね。
しつこいですが、もう一度言わせて下さい。
微小異次元世界の研究者が、巨大異次元世界に口出ししてはいけません。大恥をかきますよ。ぶんをわきまえて、今後は発言される方がいいでしょう。
なにはともあれ、とね日記さんのブログに会えて良かった!感謝してます。 大山宏
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
今週の火曜あたりからインフルエンザB型にかかってしまい、体力を消耗しているところです。(まだ治る気配がありません。)
ひとまねこざる びょういんへいく
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e6e8e4ef2b19596629e0c6cc5b57575c
回復してから読ませていただきます。
さしあたり、いただいたコメントを公開させていただきました。
全国で流行しているようですので、大山様もご注意ください。