とね日記

理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。
量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

第51回 神田古本まつり

2010年10月31日 19時54分54秒 | 日記
第51回 神田古本まつり」に行ってきた。今年は天候に恵まれず、昨日は台風で大荒れ。今日も曇りで肌寒い一日だった。



今年はiPadが発売され「電子書籍元年」だったが、どんなに電子書籍が普及しようとも、この催しがすたれることはないだろう。若き日に目にしていた数々の本に再会できる街、貴重な絶版書を手に入れることのできる街。東京に住んでいてよかったなと思うのだ。

3時間ほど古書めぐりをしたのだが、結局購入したのはこの1冊。

量子力学―観測と解釈問題:高林武彦、保江邦夫編


今年のゴールデンウィークに熱中して読んだ「数理物理学方法序説(日本評論社)」のシリーズを著した保江先生が、恩師である高林先生の遺稿を整理して2001年に出版されたものだ。僕自身、保江先生の著書から数理物理学という世界を知り、物理学と数学のより深い結びつきに気付かされたので、ぜひ読みたいと思った。量子力学の中の観測と解釈問題についてテーマを絞った科学的にも哲学的にも意味の深い本である。「量子力学を学ぶための解析力学入門」を書かれた高橋康先生も高林先生のお弟子さんのひとりで、本書の「まえがき」をお書きになっている。

いつもの明倫館書店で購入価格は1000円。アマゾンのマーケットプレイスでは4300円~5800円なのでラッキーだった。



都営新宿線神保町駅の入口近くには、大学時代にときどき訪れた昔ながらの喫茶店「さぼうる」と「さぼうる2」がある。今ではちょっとした観光地になっているようで、店の入口で記念撮影をしている人が何人もいた。



帰りの電車でふとあることを思いついた。毎年何冊も物理や数学の本を読んで紹介記事を書いているのだから、毎年年末に「年間大賞」のようなものを発表してみたら。。。12月のノーベル賞の授賞式に合わせて「とね日記物理学賞」や「とね日記数学賞」をその年に読んだ本の中から選んで発表してみたら面白いのではと思った。

絶版書、新刊書にこだわらず、著者が健在かどうかにも関係なく、有名な本かどうかにもこだわらず、ともかく自分で読んでいちばんためになった本、他人に勧めたい本を物理学書、数学書の中から1冊ずつ選んで発表する。1年で読める冊数はたかが知れているし、独断と主観に満ちたきわめて不公平な賞。賞金も賞品もクーポン券もない、著者の先生方にはありがたくも何ともない賞である。(笑)

古本まつりに行ったおかげで、「とね日記賞」などというどうでもいい賞が誕生することになった。

- とね日記物理学賞(物理学の教科書、専門書が対象)
- とね日記数学賞(数学の教科書、専門書が対象)
- とね日記啓蒙賞(物理学、数学の啓蒙書や一般向け書籍が対象)
- とね日記文学賞(推薦したい本がもしあれば)


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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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「とね日記賞」 (271828)
2010-11-01 18:24:11
とねさん こんばんは

つくづく東京在住の方は羨ましいと思うのが「古本祭」です。ですが既に「汗牛充棟」状態なので、電車賃を払ってまで本を増やすことが出来そうにありません。でも行きたい。

ノーベル賞の授賞式はノーベルの命日(12/10)に行われます。「とね日記賞」も同日に発表して盛り上げて下さい。
返信する
Re: 「とね日記賞」 (とね)
2010-11-01 18:33:44
271828さんへ

こんばんは。無理やり変な賞を作ってしまいました。(笑)

確かに271828さんのお宅からだと神保町まで電車代が本1冊ぶんくらいかかってしまいますね。

「汗牛充棟」という言葉ははじめて目にしました。教えていただきありがとうございます。意味を調べてなるほどです。

とね日記賞の候補は既にいくつか頭の中にあるのですが、12月まで楽しみにしていてください。
返信する

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