kurogenkokuです。
395冊目は・・・。

社長は会社を「大きく」するな!
山本憲明 著 ダイヤモンド社
タイトルが非常に大胆であり、kurogenkokuも日頃は中小or小規模企業の方と接触することが多いことから購入してみたのですが、内容には正直賛否両論あります。
「小さくてもしっかり儲かる会社」をつくるのはそのとおりでしょう。
ただその理由、提言があまりに浅い内容で、説得力があるとは到底思えませんでした。
会社を大きくしてはいけない「4つの理由」の中に、「大きな会社は一生資金繰りに悩み続けるから」とありました。では小さな会社は資金繰りに悩まないのでしょうか。
一人当たり粗利益額2000万円、簡単に達成できたら金融円滑化法云々の問題など最初から起こらないでしょう。しかもいま苦しんでいるのは小さな会社です。
人を抱えるとリスクが高まるから極力雇用するな。後に、著者は納税が立派な社会貢献と言っていますが、雇用も立派な社会貢献です。
日本経済の復興のためには成長分野への投資が必要なのですが、本書を読んでいると暗い未来が迫ってくるようです。。。
否定しているばかりでは申し訳ないので、共感したところも記しておきます。
①家計と会社、公私混同するな
②節税するほど会社は腐る
③ダメ社長ほど見栄を張る
④起業は小さく始めて少しずつ大きくしていく
最後に。
本業が伸びないと別のビジネスに大胆な投資を行なおうという経営者がいます。一攫千金なのか一発逆転なのかわかりませんが、かなりの確率で失敗します。これはビジョナリーカンパニー③「衰退の五段階」にも紹介されているところです。
このような経営者については、本書を読むことを強くおススメしたいです。
【目次】
序 章 「大きくて勢いのある会社」の正体!
第1章 会社を大きくしてはいけない「4つの理由」
第2章 小さくても儲かる会社、「7つのルール」
第3章 儲かる会社の「儲かる仕組み」
第4章 できる経営者の「お金とのつき合い方」
第5章 余剰資金を「投資」して、お金を守る
第6章 会社を「小さく」して、大きく儲ける!
第7章 起業・新規事業を成功させる5つのコツ
第8章 経営者の本当の幸せを考える
<SCRIPT charset="utf-8" type="text/javascript" src="http://ws.amazon.co.jp/widgets/q?rt=tf_mfw&ServiceVersion=20070822&MarketPlace=JP&ID=V20070822/JP/kurogenkoku-22/8001/1a26315a-b2d4-482e-880e-273878fbd73f"> </SCRIPT>