脱線ついでにまた問題です。
【問題2】
ある財の価格を800から400に下げたところ、販売量は110から130に増加した。
このときの需要の価格弾力性を求めなさい。
なお、計算の途中で端数がでた場合には、その都度小数点以下第3位を四捨五入して答えなさい。
【問題2の答え】
0.36
需要の価格弾力性 = △ 需要の変化率 / 価格の変化率 より
需要の価格弾力性 = △ (0.18 / △ 0.5)= 0.36
これについてはもうよろしいですね。
ここからが応用編になります。
前回の問題では
財の価格を1,200から800 → 販売量は90から110に増加 = 需要の価格弾力性 0.67
今回の問題では
財の価格を800から400 → 販売量は110から130に増加 = 需要の価格弾力性 0.36
ここで縦軸(y軸)を価格、横軸(x軸)を需要量としてそれぞれのグラフ(一次関数)を書いてみてください。
実はいずれも
y = -20x + 3000 の右下がりのグラフ上にあることがわかります。
同じ直線上にあるにもかかわらず、需要の価格弾力性は異なっています。
つまり同一直線上においてはグラフの左上にいけばいくほど需要の価格弾力性は大きくなる(グラフの右下にいけばいくほど需要の価格弾力性は小さくなる)ことが言えるのです。
このケースでは800から400に値引きして販売すると、需要の価格弾力性は小さくなった(0.36)のでますます損をすることになります。
では
【問題3】
ある財の価格を800から400に下げたところ、販売量は200から400に増加した。
このときの需要の価格弾力性を求めなさい。
なお、計算の途中で端数がでた場合には、その都度小数点以下第3位を四捨五入して答えなさい。
【問題3の答え】
2
需要の価格弾力性 = △ 需要の変化率 / 価格の変化率 より
需要の価格弾力性 = △ ( 1 / △ 0.5)= 2
これについても縦軸(y軸)を価格、横軸(x軸)を需要量としてグラフを書いてみます。
グラフは
y = -2x + 1200 になりました。
先ほどのグラフと比較して傾きが緩やかになっていることがわかります。
つまりグラフの傾きが緩やかになるほど需要の価格弾力性は大きくなる(グラフの傾きが急になるほど需要の価格弾力性は小さくなる)ことを覚えてください。
ここで需要の価格弾力性が大きいことを「弾力的」といい、一般的に贅沢品が該当します。
また需要の価格弾力性が小さいことを「非弾力的」といい、一般的に生活必需品が該当します。
需要の価格弾力性が1を超えるような贅沢品については、価格を下げるほど儲かる(ただし問題2で確認したように価格を下げすぎると弾力性が1を下回り損をすることに注意)、また需要の価格弾力性が1を下回るような生活必需品については、価格を下げると損をすることになるのです。
以上で脱線終了です。
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