昨日、ヨーロッパ基準の省エネ住宅づくりに取組中の綿松ハウジングさんの現場で機密測定を実施。大工さんは過去にも気密住宅に取り組んだ経験があり、測定にも大変協力いただきました。サッシはT社の内側樹脂サッシ普通複層ガラス仕様。玄関框まわり処理。床合板の処理等々、基本に忠実に丁寧な作業のあとがみえる綺麗な現場。1に近い数値が出る予感とともに計測機器設置。少しでも暑さを避けて夕刻の計測にしたのですがここのところの酷暑続き、メタボな体型からしきりに汗が。いつもながら排気ファンの取り付けには苦労します。全ての器機の設置を完了、いよいよ計測です。たちあいの社員の方たちにも緊張がはしります。それまで饒舌だった棟梁も沈黙。三菱マテリアル社製の計測器機の運転開始。パソコン画面が正常に作動しているの確認し開口部のチェックにまわります。吐き出しの上框からピューと笛のような音。建物全体の気密がとれている証です。これは期待できるかも。計測終了の表示。データー処理開始。 !出ました。軸組工法で初めてのC値0.5
COPで表示される家庭用エアコンの性能が来春見直されるとのこと。ということは、評価数値が下回る可能性があるわけで、現在の住宅の省エネ性能を高める要因=家電省エネ住宅の性能も見直されるよい機会になるかもしれせん。以前から現行の評価手段、特に家電やソーラー発電による評価UPに疑問を抱いてた者としては、春と言わず早急に実施してもらいたいものです。つい先日、ある木材関連の団体さんの勉強会でのこの家電に頼りすぎる日本の住宅の省エネ性能を、はやくヨーロッパの国々のように建物そのものの外壁と開口部の性能による、建物全体のクオリテイーの高い、燃費性能の良い住宅づくりをめざしましょうと説明してきたばかりです。
先日、奈良盆地最南端部、古代葛城族の繁栄地で発掘された弥生時代の森跡を見学してきました。桑、椿、栗、楓、オニグルミ、榎木等広葉樹の二次林遺跡で、中には人の手によって切り倒されたとみえるものや、加工された木材、切り株などもその位置で確認することができる遺跡に感動しました。また、一本の木の廻りをぐるぐるととりまくように残る人の足跡や、森の中の小動物の足跡などがみることができ、生き生きとした森と自然の様子が想像できるすばらしい遺跡でした。近くには古事記・日本書紀に記載のある室の大墓や何年か前に発掘され話題になった條ウルガミ遺跡、等があり古代への思いがひろがる見学になりました。この森の北側には水路の跡がありそれにつづいて畦で仕切られた水田跡が広がっています。この水路跡にはいまでも地下水脈からのわき水が流れつづけていました。遠く2600年前からの森と人との関わりに想像をひろげることの出来る貴重な遺跡でした。