今回は気密測定の実演を見学していただき、住宅の気密について考えていただきます。測定の現場は(株)スペースマインから提供していただきます。今年に入って、気密測定依頼が増えています。それも初めての依頼先ばかりです。今月16日に測定する兵庫県三田市が現場の依頼先にたずねてみましたところ、『施主さんからのC値』の提出を要望があったとのこと。先週依頼が入った三重県の工務店さんも同様の回答でした。認定低炭素住宅制度や省エネ基準改定が一部の消費者に思わぬ影響を与えているのでしょうか。今月だけで5件の依頼が入ってきています。昨年のQ値計算依頼は20棟あまりです。そのうち気密測定した現場は3棟でした。5年以上まえから設計段階での性能評価と施工時の性能担保のセットでの重要性を唱ってきた者としては喜ばしいかぎりですが、一過性にならなければよいがとの危惧も抱いています。コストカットに走らず性能をあげるための費用を工費に転嫁できる環境は、そうした施工があたりまえで特別ではない状況下で成立します。寒さを我慢する、局所暖房や器具頼みで凌ぐという、これまでの住宅提供から、小さなエネルギーで家中が均質な温度分布を保つことができるようになる建物の外皮性能の良い家づくりが一般化されることを願うばかりです。そのためには気密性能が大変重要です。測定に立ち会って実感してもらえる絶好の機会です。チラシ→「3mokuhin.pdf」をダウンロード