おらと煙は・・・  ~ Diary of  ”Maikuru” ~

高い所が好き。山の頂上で食べるラーメンが大好物。
密かにアクティブ宣言した勘違いオヤジの日記。

月山 H27.8.9

2015年08月14日 | 山歩き
平成27年8月9日(日)     晴れ




 前日に引き続き月山に行ってきました。




(行程)
 8合目出発(8:35) → 御田原参籠所(8:45) → 佛生池小屋(10:25 - 10:45) → 山頂(12:00 - 13:20) → 佛生池小屋(14:10 - 14:20) → 御田原参籠所(15:20) → 8合目(15:35)




 今回は羽黒山側の8合目からのコースです。職場の同僚7名で、そのうち2名は麗しき女性という、いつも一人か大先輩を満足させるための山歩きしかしないおらには夢のような企画であります。おらにとって初めてのコースではありましたが、8合目から山頂と聞けばいささか楽なんじゃないかと思われ、去年このコースを歩いた他のメンバーたちからは距離は長いが楽なコースだとの事前情報がありました。前日ヘバったフリ(ウソ、本当にヤバかった)をしてこの日のために体力を温存しておいたのはこのためであります。




 朝6時、寒河江SAで待ち合わせして車2台で行く予定で集合。しかーし、麗しき女性2人がなかなかやってきません。車2台のうち一台は女性陣が出すとの事で、予定が狂い始めます。



後輩のCが電話をするとSA付近で迷っているとの事。


「んだがら自分の車出すって言わねげばいいんだ!あいつらいっつもだ!団体行動考えろって!置いて行ぐべ!」


一瞬、大きな声にその場の空気が凍りました。短気なKがご立腹です。今回企画して配車の予定も考えていたのに、彼女たちが車を出すと言い出した結果がこれでは当たり前かもしれません。




それにしてもなかなか麗しき女性たちは現れません。再度Cが電話をかけると入口(高速の外)にいるとの事。


「いいは!しゃねしゃね!」


さらにKの怒りに油が注がれました。すでに彼の計画した時間をだいぶ過ぎています。




Kの気持ちも分かるし、このまま怒っていても彼女たちは来ないし、

「仕方ね~な~」と

結局おらが歩いて外に迎えに行くことになりました。



「人の気も知らずに~まったく!」

と身勝手な行動に振り回されどんな車かも分からず外の駐車場に降りると、一台の白い車がソロソロと静かに近づいてきました。


「おはようございま~す
「すみませ~ん


とメイクバッチリの女性2人が声を揃えておらの前に登場です。


「迷ったの~?大丈夫か~?


と身勝手な行動を先輩として注意するはずのおらは、彼女たちが怒られたら可哀想と思い優しく声をかけました。




とりあえずいい匂いのする車に同乗しSAに入り込みます。ものの15秒で集合場所に到着しました。


「何だずー!もうよー!」


とKは彼女らに声をかけます。(まだ根に持っているのか?Kよ!)先に可愛らしく挨拶されたおらはすでに彼女らの味方です。



それでは出発ですが、


「そっちの車誰乗るんだ!?」


Kが大きな声で尋ねえると、当初彼女らの車に乗っていく予定だったCともう一人はKに気を遣って黙っています。


「maikuruさん、そっち乗ってってけろはっすー」


間髪いれずKの指示が早口で飛んできます。ということで、2号車は麗しき女性2人とおらの3人で出発となりました。と思ったらすでにKの運転する1号車は我々を置いて行ってしまっておりました。まあ、みんな間沢のセブンイレブンで飯を買う予定ですが。


(Kよ、彼女らに厳しいではないか!)


まあ気持ちも分からなくもはないですが、今彼女らが頼みにしているのはおらだけであります。


「急がねでいいよ~。おら行き方みな分がてっから」


と女性2人のいい匂いのプンプンする車内で幸せに浸るおらでした。



途中、


「maikuruさんはお勧めの山ってありますか~?結構いろんな山行っているんですよね~すごい~!」

「Cさんに山をなめるなと言われて、酸素ボンベ買ってきました。今日は高山病になったりしますか?」


などとヘタレのおらを凄い岳人と勘違いしたような質問を受けながら、無理してそれっぽく答えたりしてトークを楽しんでおりました。月山で高山病や酸素ボンベはどうかと思いましたが無いよりマシ、素直な気持ちが可愛らしいですね。彼女らは昨年なんと屋久島に行ってきたとの事、おらより立派です。



セブンイレブンで買い物をし、酸素ボンベの話をしたところ一同大ウケでした。これから一般道で羽黒山方面に向かいます。最初ご機嫌で彼女らに話しかけていたおらですが、


「ガソリンが心配なのでエアコン切っていいですか~」


と運転手が窓を開けました。後ろの席のおらは取り巻く風切音で前の席の2人の会話も聞こえなくなり、その後大人しくしておりました。「うるさい」とか言わないでおらを傷つけることなくだまらせるこの気遣い、男をたてる女性のたしなみには感心しました。話題の違うおんちゃんは黙っているに限る!













 ・・・これは月山に登った日記です、決して若い女性とイチャイチャしてきた日記ではありません。













 ・・・ここからが日記の本題。











 すれ違いの大変な道をクネクネと登り、8時過ぎに8合目の駐車場到着。すでに眺望と高度感がハンパじゃありません。前日バテて体力に不安のあるおらは車でここに来れただけで満足かも。






登山口付近の駐車スペースはいっぱいで、大分離れたところに駐車しました。準備を整え歩き始めると、途中で準備をしている人が


「名古屋から来ましたー!」


と元気にあいさつしてくれます。車のナンバーを見ると山形ナンバーです、レンタカーか何かでしょうか。


「昨日は鳥海山に登ってきましたー!12時間半かかったー!」


と立て続けにセリフが飛んできます。歳の頃60歳は超えているであろう2人組ですが、達者なものです。




 天気は上々、暑さに対する不安はありますが楽しい山歩きになりそうです。












案内板を見ると山頂まで3時間と書いてあります。仲間の事前情報では2時間位だったはずなので確認すると、前回は2時間位で登ったとの事。誰でも山頂に行けるユルめの案内でしょうか?




それでは登山道に入ります。







なんですって?

身体が変です、1分もしないうちに始めの木道歩きでみんなにどんどんおいて行かれ、ついていけません。しかも息が切れて苦しいです。やはり体調がおかしいのでしょうか?みんなを先行させ、おら一人どんどん見えなくなっていくメンバーたちから離れて歩きます。




10分後、息を切らしながら御田原参籠所に到着。みんな待っていてくれました。女性陣らのリュックの中に入っているであろう酸素ボンベが、今こそおらに必要ではないかと思われました。










デカいうさぎ。







ここでしばらくお参りしたりして息を整え奥の山に向かい出発。







 ここからもみんなのペースについていけず、どんどん前が離れていきます。まもなくすると池塘がみててきました。遊歩道もあるようです。










すでに雲が下に見えています。こんな景色の中を歩いてみたかった。













その後も草原の中の道を歩き続け、少しづつ高度を上げていきます。足元はいい具合に石が埋められていて歩きやすいです。しかし思ったほど平坦でなく、延々と登り続ける感じで息が切れます。高齢の団体さんも多くその中に若者もいたりして道を譲ってもらったり譲ったり、また下山してくる方も多く、急で狭いところのスライドにも気を遣います。複数の高齢の夫婦と思われるグループと前後しながら(おらのペースと同じ)進みました。



ちょっと広くて一休みするか微妙なところがありましたが、我慢して通過すると、そこで息の切れたおじさんたち一行が


「自分ばっかりどんどん進んで行って、あんな先達ダメだ!」


と怒っています。どうやら休んでいる間にガイドに置いて行かれ、ついていけないようです。
















その後行程も長く数回休憩をとりながらで時間もかかりましたが、なんとか佛生池小屋に到着。ここで大休憩となりました。












今回も汗の量がハンパじゃなく、長袖シャツもタオルも絞れるほどにズダズダです。水は2本目のペットボトルに突入しております。


ここで昨日用意した秘密兵器が登場。薬局で購入したハッカ油を100円ショップのスプレー瓶に水と共に注入します。これを首筋とかにシュッシュすればヒンヤリという訳です。仲間に振りかけてみると「なんか痛い」との事。自分でもシュッシュしてみましたが、スプレーしたところが逆に熱くなりヒリヒリしてしまう始末┐(´∀`)┌ヤレヤレ。

今回の調合は失敗に終わりました( *´艸)( 艸`*)ププッ。


ここで長く休んでいる間にたくさんの人たちが通り過ぎて生きました。



Tシャツが乾きかけてきた頃に再度出発、ここから急な道になるというではないですか。もう充分登ったようですがまだまだこれからのようです。姥沢リフトからのコースよりキツいかも。




佛生池小屋から歩き始めてしばらくは歩きやすい道です。









相変わらず仲間たちは速いペース(おらが遅い?)であっという間に見えなくなりました。彼らが道を譲ってもらいながらどんどん進んでいくので、しばらく行くとおらも道を譲ってもらいます。「こんにちは~、ありがとうございまーす」と何度か挨拶してパスしましたが、ある時年配の方が、


「名古屋から来ましたー!」


と大きな声で声をかけてきました。どこかで聞いたセリフだな~と思ったとたん立て続けに


※1 (繰り返し始め)


「昨日は鳥海山に登って来ましたー!」

「12時間半かかりましたー!」

「鳥海山は花が一杯咲いてましたー!、東北一の山ですねー」

「明日は羽黒山に行きまーす!」


※1 (繰り返し終わり)



と挨拶が続きます。どうやら出発前に駐車場で会った2人組のようです。佛生池小屋で休んでいる間に先に行かれた模様。元気な方です。




間もなく休憩している仲間たちに合流し休んでいると、名古屋さん達が

「名古屋から来ましたー!」

「昨日は鳥海山に登って来ましたー!」

(以下※1繰り返し)


と声をかけていきました。再出発し、また名古屋さんに追いついたので仲間は道を譲ってもらいますが、おらは名古屋ペースがちょうどいいので後を歩かせてもらいました。







結構ヘロヘロですが、行者返しという難所にぶつかりました。









昔修行が足りない修験者はここで返されたそうです。おらは修行が足りているのか?とこの岩場に挑みます。そんなに岩場が長くはないのであっさりとクリアできましたが、このコースはキツいと改めて感じました。




その後も、

「名古屋から来ましたー!」

(以下※1繰り返し)


とすれ違う人々にもれなく話しかける名古屋さんたちの後ろをついて歩きます。






だんだん花が増えてきました。










スライドする人がいなくなると、名古屋さんたちは今度は広島と長崎の原爆の話をしながら歩きます。バテぎみのおらと違ってずっと話しながら歩けるって、昨日鳥海山に登ったばかりなのにスゴいです。





階段状に整備された坂を上りきると1909ピークを巻いて尾根に乗り上げ、西側の切れ落ちた眺めのいいところに出ました。風もひんやりして気持ちいい。










佛生池小屋では暑かったのですが、山頂はガスがかかって晴れなくなってきました。ここからは木道歩きになりますが、すばらしいフラワーロードとなります。










写真では分かりませんが、白、青、黄色、赤、など色とりどりの花々が周りを取り囲んでいます。もしこれが光るんだったら冬に飾る電飾のようにみえるほどの鮮やかさです。







こんな美しい道も仲間たちは急いで歩いていきます。もし一人かカミさんと一緒だったら花を愛でながら写真を撮ったり花に話しかけたり(危ない人?)して時間をかけてゆっくりと歩きたいところですが、今日は大分みんなを遅らせたのでガマンして歩きます。

それでもパシャッ






最後岩の間を歩くようになると三角点のある所です。山頂神社はもうすぐ!







12時ちょうどに山頂神社到着。なんと3時間半くらいかかってしまいました。みんな足引っ張ってゴメン、でもこれが今日の限界のスピードです。



みんなが参拝している間昼食の場所を探しますが、学校の行事なのか子供たちの団体でいっぱいです。


しかも、寒い((;゜Д゜)ガクガクブルブル







Kの判断で、今回は通路西側のスペースに陣取ります。






Cがみんなの分を担ぎ上げたノンアルコールビールで乾杯し、ランチタイム突入!

歩いている間は元気のないおらも、この時だけは人一倍元気になります。




お約束の山ラー







去年念願叶って購入できたフライパンとタマゴケース(⇒その時の日記)でもってきた生卵を用いベーコンエッグ!







なかなかな出来栄えではありましたが、調味料がないとタマゴは食べにくいことが判明。わずかなベーコンの風味で頂きました。




食事も終わりドリップコーヒーを飲みながらマッタリと過ごしますが、ガスが晴れそうにありません。山頂小屋も霞んでいます。先程の学校の団体でしょうか、引率の人が大きな声で話しているのがすぐそこから聞こえてきますがどこでしゃべっているのか分からないほどでした。







 13時20分、下山します。




相変わらず花が咲き誇る木道を急ぎ足で歩くのはもったいないですが、下りはみんなについていくことができます。のぼりで置いていかれたのは足の速さの問題なのかもしれません、たぶん平地でもみんなの歩くスピードには着いていくことができないだろうと思われました。その時々で歩く早さをコントロールする必要はあるでしょうが、自分は目的地に向かって黙々とあるくよりもいろんなものを目にしながら思いにふけって歩くのが好きなんだと感じました。




露で葉っぱも湿っています。







下るにしたがい、だんだんガスも晴れてきました。それにつれて暑さも厳しくなってきます。













1時間もかからずに佛生池小屋に到着。すでに3L以上の水を消費し、最後の500mlのペットボトルに口をつけます。ザックが信じられないほど軽いです。はじめの水の重さもおらの弱点かもしれません。(6 ̄  ̄)ポリポリ




その後も順調に下り、3時半に8合目到着。












山の向こうの遠くにもさらに山が見え、非常に気になりますがみんなが先で待っているので写真を一枚。







駐車場でゆっくり景色を眺めていると、大型バスがやってきました。バスより早く出ないと帰りが大変なので車を止めてある場所まで歩きます。すると名古屋さんが車に荷物を積んでいる最中でした。たしか羽黒山にいくはずなので、気をつけてと声をかけて帰ってきました。





 こちらからの月山は初めてでしたが、空に浮かぶような湿原の美しさとナメてかかってはいけない楽ではないコースでした。



そして、自分の山歩きのスタイルも考えさせられた今日の月山でした。




さらに湯殿山ICから月山第一トンネルまでの渋滞にハマり、疲れ果てた帰路でした。
















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2 コメント

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月山 (ノア)
2015-08-16 16:16:59
こんにちは~

女性との車中、イチャイチャ日記が、
最高です。ってのは冗談(笑)

山は、上級者ですか?
一緒に登るメンバーがいて羨ましいです。

よく月山って出てきますが、有名?

2年前に、職場でお年頃山岳部に誘われ
最初は、ハイキング程度から
今年は、本格的に行こうって言ってましたが、
リーダーの体調不良の為、あえなく解散!

私的に、結構、ハマりそうだったのに~

山ラー、おいしそう やってみたい!
ダメだ! つい、食べ物にいってしまう

猫の婿入り・・・男前の猫さん達でしたね。


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ノアさんへ (maikuru)
2015-08-17 00:12:26
 おばんです。
(県外の方に特に女性に一応断っておきますが、「こんばんは」という意味です。)

 自分は山に関しては上級者どころか下手の横好き程度です。頭でっかちゆえに余計な文章で日記が長くなる事に悩んでいるくらい(笑)。人と一緒よりは一人気楽に歩く方が性に合っているかもです。

 月山は山形の中では有名な山だと思います。ハイキング程度で登れるのでオススメです(*^_^*)。お年頃山岳部、いいですね~、おらもその程度がちょうどいいです。

山ラー美味しいですよ。ハマっちゃってます
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