海 2013年07月01日 01時01分23秒 | 日記 記憶の中に、君が消えて久しい。 だからむやみに路地裏を彷徨っていた。 端正な過去をいくら見直してみたって、明日に希望は持てない。 泡のように消えた少年は、いつかわたしが抱いていた夢の中で、実は今でも生きているんだ。 重いクラッチを繋ぎながら、わたしは君の柔らかな胸の中で幻影を貪っているのだ。 これはアクセルじゃない。 過ぎ行く風景はどれも懐かしいから。 だからわたしはアクセルを吹かすのをやめ、赤いドアを開けて外に出た。 海の上だと言うのにー @バー蓄音機