その1からつづく。
八幡山のロープウェイを降りたところで
午前中に資料館で見た「長命寺参詣曼荼羅」の記憶がふとよぎりました。
長命寺(ちょうめいじ)は、西国31番札所でかの聖徳太子が命名したとされる名刹。
その名のとおり、参拝すると長生きするという言い伝えがあるそう。
戦国時代に荒廃した寺社が、平和な江戸時代になると札所の巡礼が人気となり、
各お寺が復興を目当てに観光案内図的な曼荼羅を制作し、
それを携えて各地を回って参詣や寄付を呼び掛けていたそうです。
展示されていた「長命寺参詣曼荼羅」に描かれた
参詣する人々の様子がとても生き生きして楽しそうだったので
強く印象に残っていたのです。
はて、ここから行けるのか?
と思い立ち、近くのバス停の時刻表を見るとなんと
ちょうどいい具合に「長命寺行」
があるではないですか。
これは「行けぃ!!」というお告げだな
なんて勝手に解釈して、バスに乗ってみました。
といってもよく調べもせずに出来心で乗ったバス。
標高330mほどの長命山の中腹に建てられた伽藍まで
808段の石段を登らなければならないということは、
バスの中で検索してわかったことでした。
何と言う行き当たりばったり旅(笑)
終点は琵琶湖のほとり。
なんと気持ち良いことか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/44/d9/49ac6e05c4819d0d659576e2d677613c_s.jpg)
到着した時点ですでに16時40分くらい。
入り口の看板には17時閉門と書かれている。
あちゃ~、甘かった!
どう考えても20分以内に808段の石段を登り切るのは無理。
でも、ここまで来たからには行けるところまで行ってみるか
と石段を登り始める。
といっても一段の高さが通常よりかなりあるうえに
段の面がデコボコで、滑りにくそうなところを選びながらの
思った以上の難所。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5a/23/a400ca030a3251c938791eec287519fa_s.jpg)
それでも150段くらいは登ったでしょうか?
ちょっとした踊り場に着いたところで休憩。
今回はここで諦めて降りる踏ん切りをつけました。
しばし踊り場で森の音に耳を澄ますと、
鶯の声、風にざわめく葉擦れ。
自然の音と空気に身体の芯から洗われる思いでした。
その体験だけでも来た価値があったと思います。
下りは滑らないように気を付けながら
一段一段降りて行くと
だんだん膝ががくがくに……
てなわけで長命寺詣では次回のおあずけとなりました。
この石段を登り切るのは熱中症リスク高いので、
真夏はやめておいたほうがよさそう。
秋以降タイミング見てだな。
帰りのバスを待つ間、琵琶湖にそった道を少し歩き
湖岸からの眺めを楽しむ。
夕陽に映えるシラサギが美しい。
波の音にも癒される。
やはり来てよかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/57/6e/60f03d88483d3f986a9970f3ca9bdfb1_s.jpg)
バス停に着くと
出発待機中の運転手さんが
ベンチでタバコを吸っていました。
「もうすぐ出発しますんで、乗って待っとってくださいね」
とバリバリの関西弁で親し気に声をかけてくれます。
その気さくさに誘われて、こちらもつい
「いや~下調べもせずにここまで来ちゃって、
結局途中で諦めて帰って来たんですよ~。
でも琵琶湖が近くで見れてよかったです」
というやりとりを皮切りに、なんか初対面とは思えないほど、
会話がはずんでしまって
最前列座席にご案内され、
出発してからもずっと楽しい会話が続きます。
次のバス停で買い物カートを押したおばあさんが待っているのが見えると
「ちょっと待っとってな。おばあが乗るの手伝うけな」
と言って運転席から乗り口へ行き、お婆さんが乗り込むのを手伝う。
常連客のようです。
「おばあ、どこまで行くんか?」と行先を聞いて、
まるで乗り合いタクシー。
運転手さんがノリテツだってこととか
奥さんがディズニー好きだからよく東京には自家用車で出かけてるとか
いろんな場所を旅した話とか
私が山口県出身だと話すと、「ガードレールがオレンジ色なのはなんでなん?」
とさすが目の付け所が運転手さんって質問が飛んできたりと、
途切れることなく、ずっと楽しいおしゃべり。
途中で下校時の高校生集団が乗車してきたけど
きっちり仕事しながら、うまいこと雰囲気を壊さない会話術。
いや~プロやな~と思いました。
2週間ほどまえに、伊勢でチャーターした観光タクシーの運転手さんも
さすがだったけど、今回は路線バスで予期せぬ出会い。
ここのところ運転手さん運がついてますな。
駅前でバスを降りてから、運転手さんに教えてもらった
有名な和洋菓子の「たねや」さんの本店まで
歩いて4~5分だったので行ってみて、商品を物色。
コインロッカーに預けた荷物を回収してホテルに向かっていると
ちょうど車庫から出てきたバスとすれ違った瞬間
そのバスが止まって「お~い」との声。
先ほどの運転手さんだ。
こんな偶然ある?
最近、面白い偶然が重なることが多くて
ちょっと怖くなるほどでした。
夜は「ひさご寿し」で。
地元酒蔵の純米吟醸「権座」と「ちらし膳」を。
琵琶ます、赤こんにゃく、丁字麩など地元の食材を使った品々が
酒の肴にぴったり、かつリーズナブルで大満足でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/71/1a/24a98d525e43228820dd6d7d2a0a3b9b_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/57/82/31aa283395294fc24465e01202ad252b_s.jpg)
八幡山のロープウェイを降りたところで
午前中に資料館で見た「長命寺参詣曼荼羅」の記憶がふとよぎりました。
長命寺(ちょうめいじ)は、西国31番札所でかの聖徳太子が命名したとされる名刹。
その名のとおり、参拝すると長生きするという言い伝えがあるそう。
戦国時代に荒廃した寺社が、平和な江戸時代になると札所の巡礼が人気となり、
各お寺が復興を目当てに観光案内図的な曼荼羅を制作し、
それを携えて各地を回って参詣や寄付を呼び掛けていたそうです。
展示されていた「長命寺参詣曼荼羅」に描かれた
参詣する人々の様子がとても生き生きして楽しそうだったので
強く印象に残っていたのです。
はて、ここから行けるのか?
と思い立ち、近くのバス停の時刻表を見るとなんと
ちょうどいい具合に「長命寺行」
があるではないですか。
これは「行けぃ!!」というお告げだな
なんて勝手に解釈して、バスに乗ってみました。
といってもよく調べもせずに出来心で乗ったバス。
標高330mほどの長命山の中腹に建てられた伽藍まで
808段の石段を登らなければならないということは、
バスの中で検索してわかったことでした。
何と言う行き当たりばったり旅(笑)
終点は琵琶湖のほとり。
なんと気持ち良いことか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/44/d9/49ac6e05c4819d0d659576e2d677613c_s.jpg)
到着した時点ですでに16時40分くらい。
入り口の看板には17時閉門と書かれている。
あちゃ~、甘かった!
どう考えても20分以内に808段の石段を登り切るのは無理。
でも、ここまで来たからには行けるところまで行ってみるか
と石段を登り始める。
といっても一段の高さが通常よりかなりあるうえに
段の面がデコボコで、滑りにくそうなところを選びながらの
思った以上の難所。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5a/23/a400ca030a3251c938791eec287519fa_s.jpg)
それでも150段くらいは登ったでしょうか?
ちょっとした踊り場に着いたところで休憩。
今回はここで諦めて降りる踏ん切りをつけました。
しばし踊り場で森の音に耳を澄ますと、
鶯の声、風にざわめく葉擦れ。
自然の音と空気に身体の芯から洗われる思いでした。
その体験だけでも来た価値があったと思います。
下りは滑らないように気を付けながら
一段一段降りて行くと
だんだん膝ががくがくに……
てなわけで長命寺詣では次回のおあずけとなりました。
この石段を登り切るのは熱中症リスク高いので、
真夏はやめておいたほうがよさそう。
秋以降タイミング見てだな。
帰りのバスを待つ間、琵琶湖にそった道を少し歩き
湖岸からの眺めを楽しむ。
夕陽に映えるシラサギが美しい。
波の音にも癒される。
やはり来てよかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/57/6e/60f03d88483d3f986a9970f3ca9bdfb1_s.jpg)
バス停に着くと
出発待機中の運転手さんが
ベンチでタバコを吸っていました。
「もうすぐ出発しますんで、乗って待っとってくださいね」
とバリバリの関西弁で親し気に声をかけてくれます。
その気さくさに誘われて、こちらもつい
「いや~下調べもせずにここまで来ちゃって、
結局途中で諦めて帰って来たんですよ~。
でも琵琶湖が近くで見れてよかったです」
というやりとりを皮切りに、なんか初対面とは思えないほど、
会話がはずんでしまって
最前列座席にご案内され、
出発してからもずっと楽しい会話が続きます。
次のバス停で買い物カートを押したおばあさんが待っているのが見えると
「ちょっと待っとってな。おばあが乗るの手伝うけな」
と言って運転席から乗り口へ行き、お婆さんが乗り込むのを手伝う。
常連客のようです。
「おばあ、どこまで行くんか?」と行先を聞いて、
まるで乗り合いタクシー。
運転手さんがノリテツだってこととか
奥さんがディズニー好きだからよく東京には自家用車で出かけてるとか
いろんな場所を旅した話とか
私が山口県出身だと話すと、「ガードレールがオレンジ色なのはなんでなん?」
とさすが目の付け所が運転手さんって質問が飛んできたりと、
途切れることなく、ずっと楽しいおしゃべり。
途中で下校時の高校生集団が乗車してきたけど
きっちり仕事しながら、うまいこと雰囲気を壊さない会話術。
いや~プロやな~と思いました。
2週間ほどまえに、伊勢でチャーターした観光タクシーの運転手さんも
さすがだったけど、今回は路線バスで予期せぬ出会い。
ここのところ運転手さん運がついてますな。
駅前でバスを降りてから、運転手さんに教えてもらった
有名な和洋菓子の「たねや」さんの本店まで
歩いて4~5分だったので行ってみて、商品を物色。
コインロッカーに預けた荷物を回収してホテルに向かっていると
ちょうど車庫から出てきたバスとすれ違った瞬間
そのバスが止まって「お~い」との声。
先ほどの運転手さんだ。
こんな偶然ある?
最近、面白い偶然が重なることが多くて
ちょっと怖くなるほどでした。
夜は「ひさご寿し」で。
地元酒蔵の純米吟醸「権座」と「ちらし膳」を。
琵琶ます、赤こんにゃく、丁字麩など地元の食材を使った品々が
酒の肴にぴったり、かつリーズナブルで大満足でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/71/1a/24a98d525e43228820dd6d7d2a0a3b9b_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/57/82/31aa283395294fc24465e01202ad252b_s.jpg)