2023年10月から始まったイスラエルのシオニストによるガザの人々に対するジェノサイド、民族浄化は、先進諸国の価値観がもはや私たちのものとは違ってしまっていることを象徴しています。シオニストは単独でジェノサイドができている訳ではなくて、米国とドイツは最大の武器輸出国であり、2023年のイスラエルによる攻撃以来、その出荷量は増加している。その他の軍事輸出国には、フランス、イギリス、カナダ、オーストラリアがあったが、カナダは非難を浴びて輸出を停止した。
シオニストはこれらの国から供与された兵器を使ってジェノサイドを行なっているのです。ドイツではシオニストに反対することが犯罪視されていることに象徴されているように、これら先進国が築いてきた『人権』という価値観は、もはや私たちの価値観とは全く真逆のものになっていることを見なければなりません。
日本の商業マスメディアを含めて先進国では戦争は2023年10月7日の「アル・アクサ洪水大作戦」から始まったように煽動されています。これは嘘です。戦争は1948年のシオニストによるパレスチナ人虐殺・民族浄化から始まっています。ガザでは国際機関が「見事な民主選挙だ」と評した選挙で成立した「イスラム解放機構」(ハマス)による政体をPLOを使嗾したクーデターで転覆させようとしたシオニスト側が敗北してガザの正統政権として続いているのがガザのハマスです。シオニストはこれに対して三カ所しか出入り口の無い隔離壁を築きガザに物資が入らないようにしました。とくに電気、医薬品、食料がほとんど入らないようにしたことでガザの人々は「生きながらの死」と呼ばれる極限状態に一六年間も置かれてきました。
この状況を打開し国際社会に訴えたのがガザの解放勢力がすべて参加した二~三千人の兵士による「アル・アクサ洪水作戦」だったのです。パレスチナ側はイスラエルの基地二〇か所以上を攻撃して占拠し、イスラエル兵を捕虜にしました。一部の兵士がキブツを攻撃しましたが、イスラエルが宣伝したような「残虐行為」は一切行われていません。音楽祭で多数の民間人に死者が出たのは、イスラエルのアパッチヘリによる無差別攻撃によるものだということが分かっています。(イスラエルのラジオ放送で証言したイスラエル人の話による。)
シオニストは一六年間の「生きながらの死」攻撃にもかかわらずパレスチナ人が抵抗の意志を失わなかったことから、ついに、パレスチナ人をすべて虐殺する戦争に訴えたのです。これが先進諸国に兵器によって行われていることは前述しました。
これで証明されたことは、先進諸国の言う「人道」とか「人権」とかいう価値観は、「帝国主義的な植民地支配」を維持し植民地諸国人民を黙らせるための「武器」だったということです。グローバル・サウスの抵抗運動はいまだ一つの団結体を形成している訳ではないけれども、ガザの問題では団結して先進諸国に対抗しています。国連での有効な停戦決議にアメリカが拒否権を行使し続けている現実は、グローバル・サウスにとってはとうてい許し難い現実でしょう。
いまの世論は金(資本)を持っている者たちが作ったものです。グローバル・サウスやグローバル・ノースの底辺労働者たちにはまったく違う「輿論」(パブリック・オピニオン)があります。日本語では、「輿論」と「世論」は大正期までかなり明確に区別されて使用されていました。一般的に、「輿論」(よろん)は理性的で公的な関心を示すものであり、「世論」(せろん)は情緒的で私的なものとされています。「輿論」は多くの人々の意見を指し、「世論」は世間一般の感情から出た意見を表します。「合意」と「雰囲気」の違いです。雰囲気は金の力で作ることができるものです。一方、合意・コンセンサスは真の利益からしか形成されません。これが輿論と世論の違いです。
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