
うーん、引き込み力は相変わらずで、ついつい一気読みさせられたのですが、名作か?と言われれば、、、、
いや、面白かったのですよ。文筆力は相変わらず東野さん凄いと思うのですけれども・・・ 中盤、何度も説明要らないよ、って長く感じちゃう処もあったかも・・・。
内容あらすじ
人柄・仕事ぶりも立派な弁護士の白石健介が殺された。
温厚で優しい人間の倉木達郎が自分がやったと名乗り出る。
捜査一課の五代が捜査していく過程で、白石の美人の娘と東京で働いている倉木の息子が、それぞれ、どうも自分の父親らしくない・・・と疑問を抱き、被害者・加害者ではあるものの情報を共有し合い、気持ちも近づいて行く。(この、父親らしからぬ行動や、疑問が次々出て来る辺りは、読んでいて楽しかったです)
キモになるのは、1984年の「東岡崎駅前金融業者殺人事件」
殺された男は死んで良し!の詐欺で老人等からお金を巻き上げる悪人でした。
容疑者として警察に捕まった男は、強硬捜査の末に自殺してしまう。その容疑者の妻子はその後苦労し、現在は東京で小料理屋を営んでいる。
★以下ネタバレ★
倉木は2件とも殺人してませんでした。84年の事件の犯人は、なんと当時学生だった白石でした。祖母のお金の件でトラブルになったのがきっかけでした。
ちょっと顔見知りになっていた白石を現場で目撃し、うなずいた倉木。白石の犯行を黙って見逃してあげていたら、その後警察は別の男を逮捕し、なんと自殺。自分が黙っていたことを苦に病み、容疑者家族の行く末をずっと心配していて調べたら、東京でお店をやっているのが解り、上京した息子の処へ立ち寄るついでみたいな感じで、頻繁にその店に出入りし、なんと娘の方と気持ちが通じ合う関係にまでなっていました。
バツイチのその娘には官僚の夫との間に出来た中学生の一人息子がいて、別れた原因も父親がかつて殺人事件を犯したという過去があったことが夫の家族親類にバレたからでした。夫はもう別の女性と再婚し子供も出来ています。
その中学生の息子が、なんと白石を殺した犯人でした。たまに会う母親と倉木のメールのやりとりを盗み見して、白石が若い時に殺した真犯人だと解ったのです。
でも、復讐というよりはサイコな性質を持った人間で誰かを殺してみたいと思ったのが一番の理由でした(これがなぁ・・。なんだか微妙に感じてしまった・・・)
倉木は末期の大腸がんで、もう先が長くないのもあって、全て自分が罪をかぶってしまおうとしたのでした。いつまでたっても殺人犯の家族と言われ続ける事から、小料理屋の親子を開放してあげたいと思ったんですね。
でも、結局は全てがバレてしまい、救いたかった小料理屋の親子は、今度は白石を殺した孫・息子の祖母と母という立場になってしまった。
また、最初は被害者と思われていた白石の娘美令と加害者の息子と思われていた和真の立場は逆転。弁護士の白石が過去に殺人犯だった事が明るみになり、娘は仕事もやめざろう得なくなりますが、この事件で知り合いになった弁護士さんに誘われ、その事務所で事務員として働き始めています。和真は全てを知った後でも彼女への気持ちは変わらず、きっとこの2人は色々な事を乗り越えて一緒になるんじゃないかな?という予感のあるラストでした。以上
>『白夜行』『手紙』-新たなる最高傑作
と、宣伝文句にあったので、ちょっと期待が上がり過ぎてしまったかもしれませんが、でも普通に(ごめんなさい、東野さんだから、ついハードル上がっちゃいます)面白く読ませてもらいました。
かつて読んだ「手紙」が東野作品で1,2番に好きです。もちろん「白夜行」も大好きです。
それでも、その後も長年コンスタントに精力的にどんどん小説を出し続ける東野さんは凄いなあと感心します。
私は近年は東野作品読む機会が減っていて、珍しくこの本は割と早くリクエストしたけれど、順番待ち人数が多過ぎて、回って来るのに1年以上かかりました。絶大な人気は変わらずですね。
白鳥とコウモリ 2021/4/7 東野圭吾
「素敵な日本人」
片想い
パラレルワールド・ラブストーリー
祈りの幕が下りる時
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「黒笑小説」感想
歪笑小説5つ★!
ネタバレ「新参者」感想
カッコウの卵は誰のもの
「パラドックス13」
「 聖女の救済」「ガリレオの苦悩」
流星の絆、眠りの森
赤い指、悪意
「ダイイングアイ」「夜明けの街で」感想
「たぶん最後のご挨拶」「あの頃ぼくらはアホでした」 「容疑者Xの献身」東野 圭吾 感想
「手紙」東野 圭吾 読む価値の高い、お薦めの作品
「白夜行」小説・ドラマ比較と、「幻夜」感想
白夜行 東野 圭吾 小説読んだ感想
さまよう刃
いや、面白かったのですよ。文筆力は相変わらず東野さん凄いと思うのですけれども・・・ 中盤、何度も説明要らないよ、って長く感じちゃう処もあったかも・・・。
内容あらすじ
人柄・仕事ぶりも立派な弁護士の白石健介が殺された。
温厚で優しい人間の倉木達郎が自分がやったと名乗り出る。
捜査一課の五代が捜査していく過程で、白石の美人の娘と東京で働いている倉木の息子が、それぞれ、どうも自分の父親らしくない・・・と疑問を抱き、被害者・加害者ではあるものの情報を共有し合い、気持ちも近づいて行く。(この、父親らしからぬ行動や、疑問が次々出て来る辺りは、読んでいて楽しかったです)
キモになるのは、1984年の「東岡崎駅前金融業者殺人事件」
殺された男は死んで良し!の詐欺で老人等からお金を巻き上げる悪人でした。
容疑者として警察に捕まった男は、強硬捜査の末に自殺してしまう。その容疑者の妻子はその後苦労し、現在は東京で小料理屋を営んでいる。
★以下ネタバレ★
倉木は2件とも殺人してませんでした。84年の事件の犯人は、なんと当時学生だった白石でした。祖母のお金の件でトラブルになったのがきっかけでした。
ちょっと顔見知りになっていた白石を現場で目撃し、うなずいた倉木。白石の犯行を黙って見逃してあげていたら、その後警察は別の男を逮捕し、なんと自殺。自分が黙っていたことを苦に病み、容疑者家族の行く末をずっと心配していて調べたら、東京でお店をやっているのが解り、上京した息子の処へ立ち寄るついでみたいな感じで、頻繁にその店に出入りし、なんと娘の方と気持ちが通じ合う関係にまでなっていました。
バツイチのその娘には官僚の夫との間に出来た中学生の一人息子がいて、別れた原因も父親がかつて殺人事件を犯したという過去があったことが夫の家族親類にバレたからでした。夫はもう別の女性と再婚し子供も出来ています。
その中学生の息子が、なんと白石を殺した犯人でした。たまに会う母親と倉木のメールのやりとりを盗み見して、白石が若い時に殺した真犯人だと解ったのです。
でも、復讐というよりはサイコな性質を持った人間で誰かを殺してみたいと思ったのが一番の理由でした(これがなぁ・・。なんだか微妙に感じてしまった・・・)
倉木は末期の大腸がんで、もう先が長くないのもあって、全て自分が罪をかぶってしまおうとしたのでした。いつまでたっても殺人犯の家族と言われ続ける事から、小料理屋の親子を開放してあげたいと思ったんですね。
でも、結局は全てがバレてしまい、救いたかった小料理屋の親子は、今度は白石を殺した孫・息子の祖母と母という立場になってしまった。
また、最初は被害者と思われていた白石の娘美令と加害者の息子と思われていた和真の立場は逆転。弁護士の白石が過去に殺人犯だった事が明るみになり、娘は仕事もやめざろう得なくなりますが、この事件で知り合いになった弁護士さんに誘われ、その事務所で事務員として働き始めています。和真は全てを知った後でも彼女への気持ちは変わらず、きっとこの2人は色々な事を乗り越えて一緒になるんじゃないかな?という予感のあるラストでした。以上
>『白夜行』『手紙』-新たなる最高傑作
と、宣伝文句にあったので、ちょっと期待が上がり過ぎてしまったかもしれませんが、でも普通に(ごめんなさい、東野さんだから、ついハードル上がっちゃいます)面白く読ませてもらいました。
かつて読んだ「手紙」が東野作品で1,2番に好きです。もちろん「白夜行」も大好きです。
それでも、その後も長年コンスタントに精力的にどんどん小説を出し続ける東野さんは凄いなあと感心します。
私は近年は東野作品読む機会が減っていて、珍しくこの本は割と早くリクエストしたけれど、順番待ち人数が多過ぎて、回って来るのに1年以上かかりました。絶大な人気は変わらずですね。
白鳥とコウモリ 2021/4/7 東野圭吾
「素敵な日本人」
片想い
パラレルワールド・ラブストーリー
祈りの幕が下りる時
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「黒笑小説」感想
歪笑小説5つ★!
ネタバレ「新参者」感想
カッコウの卵は誰のもの
「パラドックス13」
「 聖女の救済」「ガリレオの苦悩」
流星の絆、眠りの森
赤い指、悪意
「ダイイングアイ」「夜明けの街で」感想
「たぶん最後のご挨拶」「あの頃ぼくらはアホでした」 「容疑者Xの献身」東野 圭吾 感想
「手紙」東野 圭吾 読む価値の高い、お薦めの作品
「白夜行」小説・ドラマ比較と、「幻夜」感想
白夜行 東野 圭吾 小説読んだ感想
さまよう刃
中盤の説明が、くどいよ~~って思う。
間延びするというのか?飽きるよね~~~(笑)
東野作品の「名作」は、他にいっぱいあると思います。
東野さんって、人気ですよね。
図書館だと、予約が遅れるとかなり待たされる!
よって、どーしても早く読みたい時はリクエスト用紙を書いてます。東野作品は、図書館に入荷してから予約するのでは遅いのよね~~~。
最近の東野作品は帯で煽りすぎな気がします。
煽りすぎてハードルが上がりすぎてしまっている気がします。
いつも東野作品は読む手が止まらなくなってしまって、もっとじっくり読みたいなーと思いつつ止まらないのが悩みです。
事件の展開も、被害者と加害者の子供たちの動きも気になって結局あっという間に読んでしまいました。
そうなのよね、わぐまさんの感想拝見して、同じー!ってあちこち思いました。
解りやすく丁寧に書いてくださってるんだろうけれども・・・
こういうミステリー作品だと、しっかり読まないと、ちょっとした処を読み落としてしまって、オチとか大切な伏線とかが後に解らない!ってなるから、こちらも真剣勝負?で読むから、尚更そう感じちゃうのかも。
あ、そのテクニック、私もたまに使ってます
帯の文章って大切ですよね・・・
作家さんも、そういう説明・広告は望んでなかったりするでしょうに・・・
なんだかネガティブな事ばかり書いてしまいましたが、すぐ挫折してしまう私を半日ずっぽり読書に集中させる東野さんは、やっぱり凄いなあと思いますし、面白かったには違いありません
毎回毎回最高傑作!みたいに書かれると、書く方だってハードル上がると思うんですけどね~。
まぁ、東野さんのエッセイ読んだら、ご自身でも毎回傑作だと思って書いてらっしゃるみたいですけども(そりゃそうか)。
東野さんクラスになると、編集者がダメだしとかも出せないでしょうしね~^^;
もちろんそれなりに面白いのですが、過剰な煽り文は、かえって作品を貶めるような結果になりかねないので、ちょっと自重して欲しいなぁとも思いますね。
コメントありがとうございました。
>ご自身でも毎回傑作だと思って書いてらっしゃるみたい
すごいですよね、その自信というか活力というか。
東野さんのエッセイも面白いんですよね。彼はきっと書きたい事とか、色々発信したいことが一杯ポケットにある人なんでしょうね・・・。
>東野さんクラスになると、編集者がダメだしとかも出せない
そうでしょうね・・・。
でも、あえてそういう辛口な事を言ってくれる若手の編集者さんみたいな存在って大切だと思うんですけれども。
いやあ・・・でも、実際難しいかー。
古い記事に、しかも僕自身も発売当時に読んだので、今さら感一杯ですが 苦笑
>『白夜行』『手紙』-新たなる最高傑作
僕はこちらの2冊よりも容疑者Xを思い出しながら読んでました。そしてちょっと禁断な恋愛小説でもあったかな。力作でしたね!!
東野さん、相変わらずアクティブに新作を出し続けて活躍中でいらっしゃいますよね。
いえいえ、今更感なんてとんでもないですよ。こうやって忘れかけていた作品を思い出す良いきっかけになって、嬉しいです
読んだ直後は辛口な事言ってますが、今振り返ると、やっぱりなかなか良い作品ですね(人間ドラマ部分とか泣けるわー)
連続ドラマでやってくれたら見たいなー
latifaさん的には本作、そこまで.では..というところでしょうか。
私は十分おもしろく読んだのですが、唯一気に入らなかったのは、やはり最後に明らかになった小料理屋さんの息子の殺人動機です。なんだか無理やりこじつけた感があって...。
でも、おっしゃる通り、東野さんに対してはどうしても期待値が上がってしまいますよね。
ちなみに私にとっての東野作品ベスト3は「容疑者Xの献身」「白夜行」「祈りの幕が下りる時」です。
「手紙」は名作と言われていますが、私は実は苦手なんです。東野作品らしからぬ非科学的な小説と思ってしまって...。
あ!お手数おかけしてしまいましたね。
セレンディピティさんの記事にコメントを書いた時、URLの欄に、ここのアドレスを密かに貼らせて頂いていたのです。一言残せばよかったですね。ごめんなさい。
これ、面白かったですよ!
ただ、おっしゃる通りに東野さんのハードルが既に凄く高くなってしまっていて、帯に書いている文章で更に期待度をあげて読んでしまったので、面白かったけど、そこまでではないかな?って(偉そうでスイマセン)思ってしまいました。
>小料理屋さんの息子の殺人動機です。なんだか無理やりこじつけた感があって...。
やっぱりセレンディピティさんも、そこ気になられましたか。
ちょっと残念でしたよね。
セレンディピティさんのお気に入りは
「容疑者Xの献身」「白夜行」「祈りの幕が下りる時」なのですね。
私もみんな楽しく読んでいます♪
そういえば、その3つは映像化作品も見ています。
私はその3つの中で小説版「白夜行」が特に気に入ってます。
ドラマ版も刑事役の武田鉄矢が凄くて引き込まれました。
「手紙」はダメだったのですね。
やっぱり人によって感想は様々ですね。そういう差異も、また楽しいです