先日「愛に乱暴」の映画を見て面白かったので、終わった後も原作も読んでみました。
分量の多い小説で、文庫だと上下巻になっているそうですね。
新聞に毎日掲載されていたのを単行本にしたとのこと。
映画はサクッと見れて面白かったのですが、原作は結構読みにくく、あらかじめ内容を知って読んでさえ、中盤位迄は長いなあ・・・と思う処がありました。
もし映画を見ておらず最初に原作を読んでいたら、面白くなる後半に至る前に途中で挫折しちゃっていたかもしれません。
映画と原作で違っている処を書いておきます。
★以下全部小説だけではなく映画版の方もネタバレです。
あらすじから何もかもネタバレで書いていますので注意してください★
この作品で一番のキモになるのは、浮気相手が書いた日記だと思って読んでいたのは実は桃子の過去の文だった!桃子もかつて今の夫と不倫して略奪婚していたという処だと思うのですが、映画ではそこに焦点を当てて描いていて、原作ではそれプラス、時枝おばさまの存在と不審火という処もキーになっていました。
映画は残念ながら時枝おばさまの部分が無かった!(そこ重要なのに)
時枝おばさまという人は祖父の産みの母ですが(お手伝いさんだったのか、どこか花街の人だったのかは謎)離れに一人でずっと住んでおり、息子も事情を知りつつも「離れのおばさま」という感じで接していたそうな。
時枝おばさまは、昭和31年頃この近所で頻発する不審火の犯人ではないか?と疑われた事があった。
桃子がチェーンソーで床に入ってみたら謎の陶器があって、その中にはその不審火のニュースを扱った新聞記事が数枚入っていたのでした。時枝が犯人かどうかはハッキリしない。桃子は離れで一人で暮らす時枝のやるせない心情を想像し・・・という風に繋がるんですよね。
映画では桃子?元妻?が埋めたであろう赤ちゃんの洋服が入っていました。
せっかくチェーンソーで床下に穴をあけるというユニークな設定があって、床下で見つけた謎の壺が! その中に不審火の新聞記事が!という衝撃に比べ、映画でのうぶ着は残念に感じてしまいました。
映画版は2時間におさめているのでカットしている部分があり、登場人物を減らし(夫の父親が原作では存在しており、脳梗塞で倒れ入院して桃子がケアをしたりしている)シンプルにしていました。
尚、ラストが原作では救いもあって、石鹸スクールで一緒にやっていた若いやり手の浅尾から、独立して会社を起こすが一緒に働きませんか?という誘いが留守電に入っています!映画ではそれが無かったので、後味としては原作の方が良かったし、やっぱり不審火・チェーンソーで床を・新聞が入った壺発見の部分も映画版では無かったのは惜しかったかも。 以上
とはいえ、誰でもが途中挫折する事は無く、引き込まれ面白く最後まで引っ張らされて見れるのは映画かもしれません。
小説版は途中で挫折しちゃう人もいるかも・・・途中がちょっとストレスあるかも・・(個人的感覚ですが)
最後まで読めば面白いお話なのですけれども。
映画版の感想(こちらの記事と殆ど重複した内容ですが・・)
愛に乱暴 2013/5/22
吉田修一 (著)
夫の不実を疑い、姑の視線に耐えられなくなった時、桃子は誰にも言えぬ激しい衝動に身を委ねるのだが……。
愛に乱暴 映画版 2024年
監督 森ガキ侑大
出演 江口のりこ (初瀬桃子)
小泉孝太郎 (初瀬真守)
馬場ふみか (三宅奈央)
水間ロン 青木柚
吉田修一
「愛に乱暴」
「ミス・サンシャイン」
「パレード」
「初恋温泉」「日曜日たち」他
「最後の息子」「春、バーニーズで」
「永遠と横道世之介」
「続、横道世之介」
「怒り」
「路ルウ」「平成猿蟹合戦図」
「さよなら渓谷」「パーク・ライフ」
「横道世之介」
「悪人」
分量の多い小説で、文庫だと上下巻になっているそうですね。
新聞に毎日掲載されていたのを単行本にしたとのこと。
映画はサクッと見れて面白かったのですが、原作は結構読みにくく、あらかじめ内容を知って読んでさえ、中盤位迄は長いなあ・・・と思う処がありました。
もし映画を見ておらず最初に原作を読んでいたら、面白くなる後半に至る前に途中で挫折しちゃっていたかもしれません。
映画と原作で違っている処を書いておきます。
★以下全部小説だけではなく映画版の方もネタバレです。
あらすじから何もかもネタバレで書いていますので注意してください★
この作品で一番のキモになるのは、浮気相手が書いた日記だと思って読んでいたのは実は桃子の過去の文だった!桃子もかつて今の夫と不倫して略奪婚していたという処だと思うのですが、映画ではそこに焦点を当てて描いていて、原作ではそれプラス、時枝おばさまの存在と不審火という処もキーになっていました。
映画は残念ながら時枝おばさまの部分が無かった!(そこ重要なのに)
時枝おばさまという人は祖父の産みの母ですが(お手伝いさんだったのか、どこか花街の人だったのかは謎)離れに一人でずっと住んでおり、息子も事情を知りつつも「離れのおばさま」という感じで接していたそうな。
時枝おばさまは、昭和31年頃この近所で頻発する不審火の犯人ではないか?と疑われた事があった。
桃子がチェーンソーで床に入ってみたら謎の陶器があって、その中にはその不審火のニュースを扱った新聞記事が数枚入っていたのでした。時枝が犯人かどうかはハッキリしない。桃子は離れで一人で暮らす時枝のやるせない心情を想像し・・・という風に繋がるんですよね。
映画では桃子?元妻?が埋めたであろう赤ちゃんの洋服が入っていました。
せっかくチェーンソーで床下に穴をあけるというユニークな設定があって、床下で見つけた謎の壺が! その中に不審火の新聞記事が!という衝撃に比べ、映画でのうぶ着は残念に感じてしまいました。
映画版は2時間におさめているのでカットしている部分があり、登場人物を減らし(夫の父親が原作では存在しており、脳梗塞で倒れ入院して桃子がケアをしたりしている)シンプルにしていました。
尚、ラストが原作では救いもあって、石鹸スクールで一緒にやっていた若いやり手の浅尾から、独立して会社を起こすが一緒に働きませんか?という誘いが留守電に入っています!映画ではそれが無かったので、後味としては原作の方が良かったし、やっぱり不審火・チェーンソーで床を・新聞が入った壺発見の部分も映画版では無かったのは惜しかったかも。 以上
とはいえ、誰でもが途中挫折する事は無く、引き込まれ面白く最後まで引っ張らされて見れるのは映画かもしれません。
小説版は途中で挫折しちゃう人もいるかも・・・途中がちょっとストレスあるかも・・(個人的感覚ですが)
最後まで読めば面白いお話なのですけれども。
映画版の感想(こちらの記事と殆ど重複した内容ですが・・)
愛に乱暴 2013/5/22
吉田修一 (著)
夫の不実を疑い、姑の視線に耐えられなくなった時、桃子は誰にも言えぬ激しい衝動に身を委ねるのだが……。
愛に乱暴 映画版 2024年
監督 森ガキ侑大
出演 江口のりこ (初瀬桃子)
小泉孝太郎 (初瀬真守)
馬場ふみか (三宅奈央)
水間ロン 青木柚
吉田修一
「愛に乱暴」
「ミス・サンシャイン」
「パレード」
「初恋温泉」「日曜日たち」他
「最後の息子」「春、バーニーズで」
「永遠と横道世之介」
「続、横道世之介」
「怒り」
「路ルウ」「平成猿蟹合戦図」
「さよなら渓谷」「パーク・ライフ」
「横道世之介」
「悪人」
小説だと、描けるけど・・・長すぎると飽きられてしまうし。
江口さんも孝太郎さんも好きだから、映画みたいです。テレビでやらないかな・・・
今日は凄く寒いねー。
映画の方と、こちらにもコメントありがとう!
これ、小説の方も映画の方も世間的にはそこまで高評価じゃないみたいなんだけど、私はラッキーにも映画楽しめて、その後原作だったから、2度おいしい思いをしちゃったのよね。
みごとに、やられた!って思ったのが爽快だったのよ。
>最新刊は「森田~」
それそれ。まだ順番待ち中。そこまで一杯じゃないので早く回って来ないかなー。
「愚か者の石」は感想を下書きに入れていて、もう一個読んだらまとめてアップする予定です。
どうやら平成最後の読了本だったみたい。
上手いなーと思いつつ好きにはなれない、そんな感想だったみたいです。
http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/16769171.html
コメントありがとうございます。
6年前にお読みになられていたのですね。
お声をかけて頂けて、とても嬉しいです!
そうかあ、6年前といえば平成最後の年だったのですね。早いもので、もう令和になってそんなに年月過ぎているとは。
確かにここに登場する人、誰も好きになれませんね。
私は「やられた!」感が凄く強くて、その他面白い点が色々あったので、トータル4つ★位です。
先に映画を見たせいで相乗効果で、より楽しめちゃいました