飛鳥井さんの本は「アシンメトリー」を読んだ事があって、これが2冊目。
とても読みやすくて、気楽にところどころ共感も出来る、とても身近な印象。
これが書かれたのは、2006年~2007年頃と、5年も前なんですね。ちょっと驚きました。別に現在2012年読んでも、全然違和感が無いみたい・・・。
この小説には「タイニータイニーハッピー」と呼ばれる郊外の大きなショッピングモールで働く人達数人のお話が書かれています。
私も昔そういったテナントビルで働いていた事があるので、割と身近な感じで読めました。4つ★
本に登場して来るメンバーの殆どが、交際相手と、かなり長い期間つきあってるんですよね。中には、長年同棲もしている人もいるんです。
私は同棲したことがないし、凄く長い交際が続いて、倦怠期も通り過ぎた様な関係になった事が無いのですが、いまどきの30代前後のカップルには、こういう人たちが多かったりするのかな?
印象に残った事を書いておきます。
若菜ちゃんのあそこまでの誘いにのらなかったカズ、偉い!
そして、上目遣いの若菜ちゃんの誘惑をふりきった晩、
ゆうちゃんこと香織ちゃんを抱いてはいけない!と、耐えたのも偉い!
だいたい、遠距離になったとはいえ、2ヶ月会わないで電話も2週間前
が最後で、メールも1週間無しだっけ・・?そんなのでも
交際続いてる・・なんて、私が若い頃だと考えられなかったけど(^^ゞ
とにかく、そんな状態を打破しようと行動に出たのもカズだったし!
「ガトーショコラ」で、自転車置き場の気の良いおじさん
(若い女の子に話しかけたのに、そっけなくされた)に気を使う
ゆうちゃん、わっかるー!私もこういうのしたことある。
女子校出身の笑子と加奈子の濃い関係。
でも、お互いがお互いの長所を見出しているのがとても良かったなー。
自分というものが無い、人に影響されやすい処を、
変わる事を怖がらない笑子は強いなーと言う風に。
笑子が初めて本気で好きになった人。ジュンジュン。
自分が思うより相手は思ってくれてないことを解っている。
ジュンジュンが、笑子に「ちゃんと好きだから」と言うのが切ない。
どうなっちゃうんだろう・・・と思いきや、2人の関係について
ジュンジュンの気持ちが少し変わって、これからもっと良くなって
行きそうな気配を感じるラストになっていたのが、ほっとして
なんだか嬉しくなりました。
何でもハッキリ言ってしまう小山理恵。
確かに時々大人げない発言や態度のところもあるけれど、でも
悪い子じゃないんですよね。
「ウォータープルーフ」で、小山の指には、どうやら涙をぬぐった
時に落ちたマスカラがついていたみたい。
彼女だけ誘わずに女子会をしていた同僚達・・・。
その場にいない人の悪口で盛り上がるって・・・
私、そういうの嫌いなんで、そんな女子会なら参加したくない。
小山は彼氏と別れた事だし、きっと川野君とカップルに
なりそうだな^^
表紙のイラストの女性は、緑のフレームのメガネをかけてるから
みぃちゃんこと実咲さんなんですよね?
「私は全部覚えてるのに、あなたはいつも話半分で。」というのは
凄い解る。男性って、あんまりそういう事覚えられない性分みたいですよね。
もう諦めました(^^ゞ
そのみぃちゃんの彼、北川徹さん。
このご夫婦は、結構お互いに気を使って暮らしているなぁ~って思いました。
でも「話そうと思ったのに、話そびれてしまって・・」というの
ありますよね。
じゅんじゅんは解りやすかったけど、ゆう=香織が 解りにくかったなー。
沢山人が出て来るし、名字と名前とあだ名があると、頭の悪い私なんかは、混乱しちゃうんですよね。
こんなサイトがあったとは、知らなかった。最初に見てたら良かったな。
人物相関図
飛鳥井千砂 / 2011年08月25日
飛鳥井千砂
アシンメトリー
身近な場所なので、ここで生まれる物語もよりリアルに感じられました。
「プッシーキャット」の小悪魔女子・若菜の心情や視点が描かれているのが興味深かったです。少女漫画などでは悪役キャラですが、一人の人間としての葛藤はやはりあるんですね。
友達になりたくはないですが(^^;)
今西関東は、久しぶりの雨です。
そちらはいかがでしょうか・・。
恵の雨だわ~~
日月さんも、身近な場所(前の職場)にショッピングモールがあったんですね。
凄く名作かどうかは解りませんが、なにか・・こう・・・昭和の頃の月曜9時のドラマのニオイのする小説だったかも。
小悪魔キャラ、同性としては、、、なんですが、 楽しませてもらいました。