朝倉さんの小説を読むのは「平場の月」以来です。両方とも3つ★
おもちさんという認知の入った糖尿病のおばあちゃんが主人公。お洒落で陽気でお友達も多い。
朝倉さんのお母さんをモデルにして書いたそうです。
北海道弁てんこ盛りの会話が基本なので読みにくいと思いますね・・・。
ご高齢のおばあちゃんだと、この位のレベルで会話する人もいますが、若い人だとあまりいないんじゃないかな・・・。
おもちさんは少し認知が入って来ていますが、まだなんとか一人で生活できる状態です。
糖尿病だから医者からもケアマネージャーさんからもキツく禁止されているのに、お菓子やら何やら一杯隠れて食べちゃって・・・の繰り返し。
結局強制入院させられちゃった。
遠くに住む娘(通いで来てくれて、電話も一日2回以上かけてくれる)と側に住む息子の妻が優しい!
特にこの息子の妻さん、ほんとによく出来た人だなあ・・・、なかなかここまでは出来ないんじゃないか?と感心しました。
身内の女性2人が、ここまで親身に接してくれて、おもちさんは幸せ者だなあ・・・と思いましたよ。 息子はあまり登場しないけれど・・。
それに高級ホームにも安心して住めるだけの資産もあって、その施設でも良くしてもらえて、そこでも居心地良く暮らせていて、最高じゃないですかーって思ったな。
とはいえ、現在は介護3で入所している夫だけど、以前は家でおもちさんが一人で介護してる時は凄く大変で、つい夫にキツく当たってしまったりしていた事もあります。
夫がいよいよ手に負えなくなって、特別養護老人ホームに入ってからも、度々面会に通っていて、好物のプリンとかを持って行ったり、昔話をして、普段殆ど話さない(話せない)夫が涙をボロボロ流すシーンは凄く切なかったな・・・
この小説で一番つらかったのは、この夫のどんどん弱って行く様子や、面会の様子でしたよ・・・。何もできなくなって行く夫は感情を泣く事で表す様になった・・・っていうのがね、人間最後は赤ちゃんの時に戻る様な状態になると聞いてはいるけれど、これは辛いね・・・。
後半、おもちさんの若い頃、自分で稼ぐようになってお洒落が大好きで、華々しかった日々が最後の方で解る処も、今との落差が激しいから、妙にしみじみしちゃったな・・・
老いた現在も、はいたことがないジーンズをトライしたりするシーンも可愛らしかったし、色々と前向きというか楽しむ姿勢があるおばあちゃんで、そういう処は良いなって思いました。
その他印象に残ったところ
・たんす おべんと箱 クリスマスツリー ⇒キリ、ひのき、もみ
・衰えた弱み (体が衰えると気が弱くなる・・・)
にぎやかな落日 2021/4/21 朝倉かすみ
北海道で独り暮らしするおもちさん、83歳。夫は施設に入り、娘は東京から日に二度電話をくれる。持病が悪化して、家族がおもちさんの生活のすべてを決めていくことに。不安と寂しさと、ほんのちょっとの幸せと、揺れては消えるひとりの老女の内面に寄り添う、人生最晩年の物語。
・・・・・・・
こちらも感想書いていなかったので、ちょっとだけ下に付け加えておこうと思います。
平場の月
評判が良さそうなので読んでみようと思った本でした。
50代の恋愛のお話。とはいっても、甘々だったり生々しかったりは全くなくて、恋愛要素の部分は(意識して?)かなりアッサリしています。
予備知識なく手に取ってしまったため、女性の方がガンで余命が少ない系のお話と途中で解ってしまいガックリ・・・(そういうお話が苦手で、あまり読みたくない内容なので)
悲しいラストであるのがおおよそ想像がつくだけに、暗い悲しい内容が読んでいて辛かった。
★以下ネタバレ★
彼に隠し通して亡くなっちゃうのよね・・。
途中からストーマをつけて生活するようになって上手く使いこなせなくて・・って処は辛かっただろうと想像する・・・。以上
平場の月 朝かすみ
須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。50年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。第32回山本周五郎賞受賞
「にぎやかな落日」「平場の月」
「田村はまだか」「ぜんぜんたいへんじゃないです。」
「感応連鎖」
コメントありがとうございます
そうなのよ、小樽だか札幌出身で、年代も私と同じくらいだったはず。
以前真紅さんがインスタで、これ褒めているのを見て知っていたよー。
いやー、面白くなかったわけじゃないのよ。ただ、まさか不治の病のお話だと全く知らずに読んだので、ズーンと来ちゃってね。父が2年前末期癌で色々大変だった事が蘇って来ちゃってね
>青砥は内野聖陽さんで、須藤はキョンキョン
いいね!!
私もヒロインはキョンキョンかな・・って思ってた。
今、もっくんとの映画公開されているね。
朝倉さんって北海道出身なんだね。
私は『平場の月』しか読んだことないんだけど。。
凄い評判で、本屋さんで平積みになっているのを我慢して我慢して文庫になって即買った記憶がある。
文庫の帯にも「映画化決定!」って書いてあったんだけど、その後音沙汰ないよね。。
立ち消えになったのかな?
青砥は内野聖陽さんで、須藤はキョンキョンかな~、と思いながら読んでました^^
でもlatifaさんはイマイチだったのね?
私はドハマりして、友達にも貸して読んでもらったくらいでした。
老いを感じさせられる内容は読んでいて辛いよね・・・。自分も親も周りも・・・。
あえて進んで読みたい内容ではないんだけど、なんか読んじゃってるな。
避けては通れない事だけども・・
朝倉さんなんだけど、過去には暗くない内容のお話「田村はまだか」も面白く読んでいたことを思い出したわ。
平場~は映画化知らなくて、今検索してみた。
映画化決定!って大々的に帯に書かれていたのに(2年前?)その後キャストも公開されていなくて未定っぽい。まあ、見たい作品では無いなあ・・・。
今日は曇ってて寒い!けど、夜からあたたかくなるとか?
朝倉さんね~~~。なんだろね、文章が読みにくい。入って来にくい。
おもちさんの本は・・・老いが辛かったなぁ。誰でも老いるんだけどさ、それを知ってるんだけど・・・老いたくないって思ってしまう。無駄なんだけどね、老いるんだけどね。
平場~。は・・・↑のネタバレの部分、そう!それなんだよね。最後まで・・・なんだよね。
分かるような、分からないような(笑)
確か、これは映画化されてますよね?
朝倉さん、苦手意識はあるんだけど、つい手に取ってしまうのよね^^;