
キム・ギドク監督 今までのフィルモグラフィー(★は私が見た映画)
現在、「鰐」から「息」まで、全部見ています。
★「息」 感想
★「絶対の愛」時間 TIME キム・ギドク 感想
★ 弓 활(The Bow, 2005) 「弓」キャプチャー写真と感想+サマリア
★うつせみ 空き家 빈 집(2004) Pusty dom 3-Iron
★サマリア 사마리아(Samaria, 2004)
★春夏秋冬そして春 봄여름가을겨울 그리고 봄(2003) ネタバレ感想文
★해안선海岸線(The Coast Guard, 2002)
★悪い男 나쁜 남자(Bad Guy, 2001) ネタバレ感想文
★수취인불명受取人不明(Address Unknown, 2001) 受取人不明」感想と、手紙文面(映画に無い部分)シナリオより
★실제상황(Real Fiction, 2000) 「real fiction」感想 実験的な映画でした
★魚と寝る女 섬(The Isle, 2000)
★悪い女 青い門 파란 대문(Birdcage Inn, 1998) 感想 この一番下
★野生動物保護区域야생동물 보호구역(Wild Animals, 1997) 野生動物保護区域Wild Animals ネタバレ内容あらすじ
★ワニ 鰐 악어(Crocodile, 1996) 鰐感想と、ラストのシナリオ
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2004年2月にベルリン国際映画祭『サマリア』、同年9月にヴェネチア国際映画祭『うつせみ』(空き家)と、続けてふたつの最優秀監督賞を獲得したキム・ギドク監督、「空き家」が日本で今度公開されるそうなのです。
が、なんと日本タイトルが「うつせみ」 空き家がぴったりなのにな・・・
空き家(うつせみ) イ・スンヨン ジェヒ
内容は、ちょっと留守宅に上がり込む事を繰り返している青年が、ある日上がり込んだ家で知る様になる女性との恋愛話しです。
(趣味・出会いのきっかけは、中国映画「太陽の少年」に少し似てる)
結構面白かったんですよ。期待全然してなかったし、問題ヌード写真集を出そうとした不届きモノの、イ・スンヨンってどんな人?って思ってたんですが、嫌な印象は無く、適役で、とても静かな映画でした。殆ど会話がないんですよね。
ちょっと世界のポスターを。
韓国通常版 出所:nkino.comさん

感官樂園(3-iron) 中国版(文字が官能的?)出所:香港ヤフームービーさん

アメリカ版(アメリカで評判良かった様です)出所:yahoo movieさん

各ポスタークリックすると、そのサイトに飛んで映画説明なども読めます。
キム・ギドク監督の作品、面白いのは確かだし、次はどんなのを作るのかな?
と楽しみなんです。うつせみ 日本公式サイト
김기덕キム・キドク 新作は タイム「타임」(2006)
(追加)

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監督のインタビューで、「春夏秋冬・・」からは、作風が変わって来たと
言っていました。以下インタビュー文です。出所は、シネマジャーナルさん
『サマリア』キム・ギドク監督来日記者会見より抜粋させて頂きました。
私の初期に作った映画『鰐』に始まり『コースト・ガード』までの7本の映画を作っているときの私というのは、「憤怒」が爆発し、加虐と被虐そして自虐といった内容が反復されていた映画だと自分でも思っています。しかし『春夏秋冬そして春』以後、私の作風が変わってきたと自分でも感じています。それは私の社会に対する見方が変わってきたと言えます。世界をもう少し理解し、また和解をし、世の中を今までよりももう少し美しく見ようとする視覚が自分に芽生えてきたと思います。過激な表現もあまりしていませんし、どちらかというと、もっと魂と対話をしようと考えてきたと思います。私自身も変わったのでしょう。『コースト・ガード』を作っていた頃は、私は世の中に対してとても怒りを感じていて、攻撃的でもあり、また自分自身にコンプレックスも持っていました記事全文
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10. 悪い女 青い門 파란 대문(Birdcage Inn, 1998) の感想少し
まずは、悪い女というタイトルは、日本が勝手につけたらしく、悪い男がそこそこ知名度高いから、そんじゃ、こちらは悪い女ってつけよう・・という安易さに呆れる。
この映画を見たのは、サマリアの後だったのですが、何か少しサマリアと似た部分を感じました。
サマリアでも、こちらでも、???と思うのは、結局今まで
★ネタバレです 文字反転して下さい★
売春を嫌悪していたのに、自分が今度はやるようになるという所で。ここの部分は私には理解出来ないし、こういう展開は嫌。ネタバレ終了
でも、こういう感覚が解る・好きという人も、きっといらっしゃるの
でしょうけれど・・・なんかあの弟見たことあるな・・・って思ってたら、アンジェモだったんですね。あともう片方の主役である、ちょっと太めの女の子が、冬のソナタのウンソク?だっけな?(イ・ヘウン)なのも、ちょっと彼女がこういう映画に出てるっていうのが意外な気がして面白かったです。ネタバレ終了
私がこの監督さんの作品見て感じるのは、女性に対して、全てを受け入れてくれる優しい寛容な母性愛を求めつつも、実は根本的に女性不信なんだろうなってことです。多分昔、相当もてなかったor女性にひどく裏切られた経験有り、フランスで絵を売って貧乏生活していた頃・・もしくは、韓国にて、売春婦のお姉さんにとても優しくされた経験があるのかも??なんて推察してしまいます(これ私の勝手な想像)
キム・ギドク フィルモグラフィー 写真など
>ちょっと留守宅に上がり込むのを趣味としている青年
これはちょっと違うような気がします。
趣味じゃなくて、住む所がなくてそうしてるんじゃないかなあ?
まあ他人の生活を垣間見るのが好き、っていうのもあるかも知れませんが、彼は根無し草なのだと思いますよ。
なんか日本のキャッチコピーが「ピュアなラブ」みたいな感じらしいけど、そりゃあピュアって言えばピュアかも知らんけど、そんなもんじゃないだろ~って思ってしまいます。
もう一回見ようかなー。結構好きです、これ。
お手数をかけてしまい申し訳ありませんでした。
「うつせみ」という邦題はちょっとカッコつけ過ぎかなぁと思いました。
こういうタイトルって配給側が決めるのでしょうか。
僕もまんま「空き家」のほうがしっくりきます。
>受け入れてくれる優しい寛容な母性愛を求めつつも、実は根本的に女性不信なんだろう
あいたたた。
実はこれ僕も全く同じなんですが、
いかにも男性的というか都合の良い男目線として、
ありがちというかステレオタイプというか…w
まさしくモテないor(もしくはand)裏切られた男が陥りやすい考え方かと思われますw
ところで、そうかあ~!趣味っていうのとは違うのかもしれませんね。住む処無くて、渡り歩いてるって感じなのかな。根無し草ね。うん。
趣味って処は消しておきます^^
あの子、バイクとか凄く高級なの乗っているから、元々、お金が無いって訳じゃないのよね。
>ピュアラブ
あら~~。そういう感じは私も、しなかったな・・・。
そんな!全然ですよ。私のせいで、かえってどうもすいませんです!!
普段、gooからTBが貼れないって事は多々あったのですが(それでfc2の方を作ったというのに)今回、FC2からTB出来ない現象は初めてだったんですよ(^^;)
最後の文、なんだか偉そうに書いちゃって、ゴメンナサイ!!文から伝わっているかどうか解らないのですが、そういう男性を、決して否定的に見てるんじゃないんですよ^^むしろ何か、守ってあげたい?というか、癒してあげたい?気持ちになっちゃう性分です。(こういう性分の女性って多いと思います)
韓国のあらすじ読んでみたのですが、
「テソクはオートバイに乗って家々をまわり歩き、鍵穴にチラシを貼り付ける。
そして長い間チラシがついたままの家に入り、しばらく過ごした後そこを出る」
としか書いてませんでした。
バイクだけが彼の財産なんでしょうか。
そして、英語タイトルの「3-IRON」なんでかなーと思ったら、テソクが持っているゴルフクラブが3番アイアンなんですね。
知らなかった・・・てゆーか、このタイトルもおかしくないですかい?!
やっぱり「空家」が一番しっくりくる。
ざっくばらんにお話してもらう方が好きだから
それに、ほら、私この映画はシナリオ無しで、そのまんまハングル版を見たので、字幕も読んでないのです(^^;)したがって、部分的に理解度欠如してる部分があるに違いないっ!って思っているんですよ^^
>「3-IRON」なんでかなー
私もそれ、なんで?って調べたことあったんですが、なんてたってゴルフに知識が全然無いもので、ふ~む、そうなのか・・・と。(そこで終わってしまったのが私らしい)
日本のものは、程よくアクが抜けているというか・・・こざっぱりしたイメージがいかにも日本受けしそうだなあと感じました。個人的には「うつせみ」というぼやけた感じのタイトルも、即物的な「3-Iron」に比べると良いかなと思うのですけれどね。
ギドク作品を9本も見ておられるとは・・・羨ましい!
「悪い女 青い門」は近くのTSUTAYAにあったので、またチェックしてみます。
朱雀門さんのブログは、韓国ものや、スペイン語(私も昔習っていたことがあったんですヨ(^^;))や映画など、目に留まる部分や興味がある事柄が色々紹介されていて、これからも遊びに行かせて下さいネ
悪い女、青い門のレビューも楽しみに待っていますね
latifaさんがおっしゃるように、キム・ギドク監督が持つ女性への思い入れが反映されているのだろうなと思いました。
同時に、もしかすると「自分が女性だったらこんな生き方をするかも知れない・・・」という監督の妄想が現れているのかも?と考えたりしました(画家をしながら放浪した経験があるので)。
モチーフとしての売春は『サマリア』に通ずるところがありますが、終盤のフワッとした感じは『うつせみ』風だったように思います。
またお立ち寄り下さって、とっても嬉しいです。
どうもありがとうございますー!
青い門、ご覧になられたんですね。
ヘミのお父さんや弟の部分が結構滑稽で、可笑しかったですね。
ギドク監督の作品って、少しこういう、くすっと笑ってしまう部分が入っている処ありますね。
監督、ヨーロッパで画家してた時、きっとあまりhappyじゃなかったんだろうなあ・・・と推察・・・(また勝手な推察を(^^;)
でも、色々な辛い経験があっても、今こうやって作品のこやし?になってますよね。