
真っ黒い表紙から、なんとなく、ダークな感じが漂っていた「ロック母」
最新作なのかな? とにかく最近(2007年6月)出版されたばかりの角田さんの本。
1992年「ゆうべの神様」(芥川賞候補作)から、2006年までの7編を収録。
内容は面白く読んだ作品も多かったものの、ただ、正直、あまり好きな内容ではありませんでした。
私は角田さんファンではありますが、今回の「ロック母」は、喧嘩のシーンや、読んでいてあまり気持ちが良い内容ではない短編が多かった様な気がしたんです。
今年出版された彼女の本ならば、「薄闇シルエット」の方が断然好きです。

この「ロック母」の中で、一番面白かったのは、タイトル作の「ロック母」でした。川端賞を受賞したそうです。ラストの展開はあまり自分は好きではないけれども、自分が残して行った音楽CDを母が爆音で聞いて暮らしている・・・という設定自体が面白い!!!
そして、芥川賞の候補になったというのに、単行本に収録されなかった「ゆうべの神様」これは、好きじゃなかったな。ラストが凄くイヤ。
以下、7編のそれぞれの内容と感想を少し。

高校生のマリコと、緑に髪を染めてるガンジは、交際している、そしてマリコの両親は喧嘩ばかりしている。マリコはそんな家庭や毎日にうんざりしている・・・。
★ネタバレです★文字反転してください
火をつけるっていうのは、ヤダなー!!以上

バンコクの南の街の寺で会ったコウちゃん・・・
(こういう、旅先で安易に男の子とやっちゃうのは、好きじゃないな)

旧正月の上海、嫌なことばかり・・・。
★ネタバレです★文字反転してください
こんにちはトイレで女子のお尻を見てやる!、なんていう発想に笑ってしまった!以上

アパートに引っ越してから、さまざまなトラブルが降りかかって来る・・。
畠田大介の元妻「みよ子」の生き霊のしわざだと想う・・。
(こういう、嫌なことが立て続けに怒ると、妙な方に考えてしまうというのは、凄く良く解る。父のボールにも通ずる話ですね)

私が10年ぶりに出産のため故郷の島へ戻ってみたらば、母は私が実家に残して行ったレコードやCDを大音響で聞くという生活をしているではないか!ニルヴァーナがのネバーマインドが中でもお気に入りの様だ。母の音楽は、攻撃ではなくて、防御らしい・・。

不幸は坂を転がってくるボール玉であるというのが父の言いぶんだった。
私たちの住む家は坂の途中にあった。上の方から不幸が、下の家に連鎖するという迷信めいたことを父は信じており、その不幸を弾き返すのに、護符の様なものを父は玄関に貼っておいていた・・・。
(私も迷信に弱いというか、気になる性分なので、ぞっとしたな)

中国のウイグル自治区のウルムチでのガイドブックの仕事をしに来ている私。
そこでのガイドの、ウイグル人のアミナさんと、漢族の運転手の孫君。何かにつけて孫君につっかかるアミナさんを見て、自分と佐々男のことを思い出させられた。
そうだ、ハムスターがきっかけだった・・・。
(ハムスターがきっかけで、どんどんズレて行く描写は、角田さんこういうの書くの、さすがにすごく上手いなー。)
装丁がダークでしたね。ページ部分まで真っ黒でびっくりしました。
タイトル作の「ロック母」、母親の設定が面白かったです。
洋楽ロックの爆音を聞いていると安心するっていうのが変わってて、印象に残りました。
「薄闇シルエット」もよかったんですが、「八日目の蝉」の方がわずかに上回ってます(先々入れ替わりはあるかも、笑)。
家に残して行った音楽CDが、年輩の人でも聞きそうな音楽だったら、別に驚きもなかったのですが、意外なミュージシャンや音楽だったので、面白かったです。
そういえば、ロック母の舞台も、みかんが取れる島ってことで、八日目の蝉も、確かそういう感じの島が出て来ていたし・・。瀬戸内海の島に、何か思い入れがあるのかな?
藍色さんは、薄闇シルエットよりも、八日目の蝉の方が^^ 私も甲乙つけがたいです
まあ、あの賞はよう分からないけど・・・
今日も昨日もダーリンは仕事でただ働きっすよ、来週も週末は休みなし!!いつまでたっても、映画見にいけないっす・・・
今日は、図書館でしをんさんが中井薔薇夫といってた(多分・・・失念)中井英夫の紹介本みたいなやつを見付けました。
で、しをんさんの対談相手がしをんさんの弟(ジローがみったんといってた子?)は、ジャニーズ張りの美青年だから、ファンは騙されないように、と書いてありました。
はは、可笑しー。
そうか、しをんさんは、あれですね、やっぱ、色んな人から弟さんは実在するのかとか聞かれて、その都度携帯で写真を見せるくらいには(妄想)弟さんを溺愛しているんですね、きっと・・・
全く変な愛し方だ・・・
私も知りませんでした。でも、その芥川賞候補になった作品は、角田さんご本人も書いていらっしゃいましたが、それほど・・・でもない(失礼!)小説だったような・・・。
そういえば、昨日だか芥川賞を受賞した方の小説は、面白そうー。勝手に作った不思議な言葉・・(ポンパ?だかでしたっけ?)っていうの、私もそういうのやってたので、興味津々です。
ところで、しをんさんの、「きみはポラリス」まさに今読み中です♪もうすぐ読み終わります。
しをんさんの弟さんって、美青年なんですか?え~~。ブタさんとか呼んでるあの弟君ですよね。
そういえば、ポラリスで、姉と弟のお話がありましたよね。凄くそれ、面白かったです。まさか。。な展開に、ビックリ。
小説の一節に、「姉がいる男は、何かにつけて、姉の話をする・・」って部分が笑っちゃいました。
中井英夫さん・・は、知らなかったです。今ちらっと検索してみたものの、やっぱり知らない!汗)
まあ・・・私はしんどかったですね・・・言いたいことが分かるまでに、相当忍耐が要りました。
上下巻ですし、時代が古いし・・・ハイ。
多分、しをんさんのような若手作家が注目しないなら埋もれていく、オタクのためのミステリーというか・・・
短編はまあ・・・殆どが閉架にあるようなものだと思います。
「薔薇への供物」という本の「薔薇人(ばらと、という人名)」という短編は爆笑してしまいました。
色んなフェチの偏愛ぶりを読んできたけど、薔薇の根っこに対して萌えるという性癖には、もう、おかしくておかしくて・・・
中井薔薇夫、というか、中井ローズフェチ夫というか・・・
芥川賞取った人、面白そうですね。
長編書いたら読んでみたいです。
>三人息子を産んで蒼司、藍司、紅司(だったかな?)と名付けるという野望を持っているほど(まず旦那を見付けろ)、「虚無への供物」のファンだ、と書いてあって
そうなんですか!色々と中井英夫さんについて、教えて下さって、ありがとうございます~
そのしをんさんのエッセイは、私は読んでいないか、もしくは、また忘れちゃったのかもしれません。
でも、バラの根っこに・・っていうのは、すごいっすねー!!
興味が涌くものの、なんとなく、私にはダメそうな予感も・・・
そいで、それ以外は分かんなかったです。
それ以外というのは、旅行して、転んでもただじゃ起きたくないっていう根性で書いたもの。
多分、あとがきにあったように、とにかく何でも書かざるをえない性分なのですね、角田さんは。
私はそういうのは、エッセイとかの方が合っていると思いました。
私がいいと思った「ゆうべの神様」は、筋は楽しくないんですけど、何て言うか、パワーがあるし、荒削りで若いし、ちょっと、直木賞というより、芥川賞よりの話がもともと好みなんです。
角田さんは家族というテーマで何作も書かなくてはならないものがあるんですね。
家族に対する鬱屈した言葉にならない思いはすごく共感しました。
ところで、最近、ブログを書いていて、説明できないんですが、同じ操作をしていても謎の画面になって書きにくく大変困っていて、自力では解決出来ないのでいっそのこともうやめようかと思っています。
ココログから引っ越し出来るならやってみますが、私のアホさ加減では上手くいかないかも知れませんわ。(努力するくらいなら一冊本を読みたい・・・学習能力がほしい)
そいで、しばらく格闘してみて、どうしてもダメだったら、削除してしまうかもしれませんわ、何回か来てくださって有り難う~、(ごめんなさいね~)もしかしたら、他のアメーバとかgooとかでまた細々とやるかもしれませんが、私の能力では同じことの繰り返しかも・・・・・
そうかー、牧場主さんは、ゆうべの神様が一番でしたか☆ 私も面白かったんだけれど、最後がちょっと好きじゃなかったな~。
うん、うん、角田さん、書かずにはおれないという感じしますね^^ しをんさんは、もしかしたら、書くことより、読む事の方が好きな人で(活字中毒)、角田さんは、書くこと中毒?って気がしないでもないな(これは、勝手な私の印象のみ!!!)
角田さんの、家族については、すごい!!といつも思っているし、大好きです。
ところで、そうですか・・。ココログ、使い勝手が、あまりよくなかったのですね・・。せっかく書いても、消えちゃったり、変な画面になったりじゃ、脱力の為にキーボード打ってる気がしちゃったりして、意気消沈してしまいますね・・・(x_x)
そんな、謝らなくて平気ですよ♪
またのんびり続けられても、またお引っ越しされても、辞めちゃっても、これからも、よろしくです
そうか、ドーナツ買いに行けるほどガッツがあるんだ、と感心していたのに、へばりましたか、たんと寝てくだしゃんせ。
また、いつか、角田さんの家族観について色々お聞きしたいわ~。
同じブラックでも最近のもののほうが、好きかも。
ところで↑でしをんさんの話題が出てましたが、中井英夫さんの「虚無への供物」は、しをんさんの「三四郎はそれから門を出た」の中で紹介されていました。しをんさんのあまりの惚れこみっぷりに、しをんさんがそこまで言うなら!と、思わず購入してしまったんです。まだ積んであるんですが、難解みたいですね・・。