小川洋子さんファンですが、本作はちょっと読み難いお話もありました。
結構ブラックだったり、うわっ・・って部分も普段より多めだった気が・・・。虫が出て来るのは、ちょっと気持ちが悪くて苦手でした。
とはいえ、どこからそういう発想が?という面白さがあったり、小川さんらしい小説でした。
3つ★半
中でも、花柄さん、無限ヤモリが面白かった。
ヒグチユウコさんのイラストが素敵ですね。
★以下ネタバレであらすじ・感想書いていますので 注意です★
指紋のついた羽
工場で父が働く小学生の娘。工場に落ちてる道具を使って一人遊びをしているのを、近くの縫製所で働いている女性は見ている。
彼女は少女のランドセルにぶら下がっている鳥のついたコップ入れを作ってあげたり、もらったチケットだけどバレエを一緒に見に行ったりしている。
少女はバレエの舞台ラ・シルフィードの妖精に何通も手紙を出しているのを知り、それへの返事をなりすましで書いてあげるのでした。
ユニコーンを握らせる
元女優(なりかけで終わった)というローラ叔母さんの家に受験の為数日滞在することになった。彼女の家の食器の底には舞台のセリフが書かれていたし、おばさんは「ガラスの動物園」を日常に入れこんで生活していた。
鍾乳洞の恋
奥歯のブリッジのせいであちこち痛い室長は、下の階に入っている鍼治療に通っていたが治らず・・・。彼女は時々目の見えない彼からは説明書等を読む役割を受けていた。
奥歯から小さな虫が現れる。凄く気持ち悪くてぞっとした・・・。
ダブルフォルトの予言
交通事故の保険金で、レ・ミゼラブル全公演のチケットを購入し毎日帝国劇場に通う。
すると劇場に住んでいると言うグレーのカシミアのセーターの女性に誘われ親しくなり彼女の部屋にも行く様になる。彼女は失敗する役者の身代わりだと言う。
いよいよ千秋楽の時、彼女を探すも見つからず。
花柄さん
花柄さんが若くして突然亡くなった処から始まる。
彼女のベッドの下には地層の様な謎の物体があって・・・。(これは最高に面白いお話なんだけど、地層から尺取り虫とかは気持ち悪過ぎ)
生前花柄さんは、観劇ではなくサインをもらうマニアだった。舞台が終わった後、少し離れた場所で辛坊強く待って脇役の人からサインを貰い、そのサインプログラムはベッドの下に地層となって重なっていく。
装飾用の役者
金持ちの老人のコンパニオンとして雇われた女の住む部屋は舞台だった。
いけにえを運ぶ犬
子供の頃、大きな犬と時々近所に来ていた「馬車の本屋」
僕はイヌワシの本が欲しくて、こっそり盗もうしたところを、犬に見られ踏みとどまる。
それ以来、犬に見透かされている気がしてしまう。
ある日、沢山のびわを犬に食べさせた後、犬が死んでいたことが解る。大量の種を詰まらせて亡くなってしまったのかもしれない・・・と思うのだった。
無限ヤモリ
子宝を授かるという噂の今や寂れている温泉の保養所に来た。保養所を営む夫婦はヤモリを飼っていた。
温泉街には理容室があって、ウィンドウから主人が作ったジオラマが見える。彼は息子を亡くしていた。 ヤモリは必ず2匹狭い籠に入れられていて、つがいになって無限ヤモリになると価値の高い商品となるのだった。
小川さんが数年前から舞台にはまって、特にお気に入りの推しさんがいらっしゃるのは聞いていました。検索したら対談の記事があった。
良かったね小川さん!
ミュージカル俳優・福井晶一さんとの念願の対談
上記の対談より一部抜粋
福井さんのプロフィールを調べているうちに、お父さんが数学者であるということに、さらに心ときめいてしまいました。数学者の小説を書いていますし、愛着があったんですね。そして元野球少年でいらっしゃる。まさに私が好きになる条件が全部そろっている。
私は子育てが終わって、両親を見送って、犬も死んじゃってみたいな状態だったときに「ジャージー・ボーイズ」に出会いました。何か応援したい人が人生には必要なんだなと思いますね。子どもから手が離れて、心配したり、愛情を注いだりする相手がいなくなっちゃって、そういうものを求めているときに推しって現れるんですね。
過去に読んだ小川洋子さんの本
遠慮深いうたた寝
「そこに工場があるかぎり」「科学の扉をノックする」
「アンネ・フランクの記憶」
「密やかな結晶」
「小箱」
「約束された移動」
「あとは切手を、一枚貼るだけ」
「口笛の上手な白雪姫」
「シュガータイム」
「不時着する流星たち」
「琥珀のまたたき」
「注文の多い注文書」
「いつも彼らはどこかに」
「ことり」「とにかく散歩いたしましょう」 感想
「最果てアーケード」「余白の愛」小川洋子
刺繍をする少女
人質の朗読会
妄想気分
原稿零枚日記」
「ホテル・アイリス」「まぶた」「やさしい訴え」
「カラーひよことコーヒー豆」
小川洋子の偏愛短篇箱
猫を抱いて象と泳ぐ
「偶然の祝福」「博士の本棚」感想
妊娠カレンダー、貴婦人Aの蘇生、寡黙な死骸 みだらな弔い
薬指の標本 5つ☆ +ブラフマンの埋葬
「おとぎ話の忘れ物」と、「凍りついた香り」、「海」
「ミーナの行進」「完璧な病室・冷めない紅茶」感想
結構ブラックだったり、うわっ・・って部分も普段より多めだった気が・・・。虫が出て来るのは、ちょっと気持ちが悪くて苦手でした。
とはいえ、どこからそういう発想が?という面白さがあったり、小川さんらしい小説でした。
3つ★半
中でも、花柄さん、無限ヤモリが面白かった。
ヒグチユウコさんのイラストが素敵ですね。
★以下ネタバレであらすじ・感想書いていますので 注意です★
指紋のついた羽
工場で父が働く小学生の娘。工場に落ちてる道具を使って一人遊びをしているのを、近くの縫製所で働いている女性は見ている。
彼女は少女のランドセルにぶら下がっている鳥のついたコップ入れを作ってあげたり、もらったチケットだけどバレエを一緒に見に行ったりしている。
少女はバレエの舞台ラ・シルフィードの妖精に何通も手紙を出しているのを知り、それへの返事をなりすましで書いてあげるのでした。
ユニコーンを握らせる
元女優(なりかけで終わった)というローラ叔母さんの家に受験の為数日滞在することになった。彼女の家の食器の底には舞台のセリフが書かれていたし、おばさんは「ガラスの動物園」を日常に入れこんで生活していた。
鍾乳洞の恋
奥歯のブリッジのせいであちこち痛い室長は、下の階に入っている鍼治療に通っていたが治らず・・・。彼女は時々目の見えない彼からは説明書等を読む役割を受けていた。
奥歯から小さな虫が現れる。凄く気持ち悪くてぞっとした・・・。
ダブルフォルトの予言
交通事故の保険金で、レ・ミゼラブル全公演のチケットを購入し毎日帝国劇場に通う。
すると劇場に住んでいると言うグレーのカシミアのセーターの女性に誘われ親しくなり彼女の部屋にも行く様になる。彼女は失敗する役者の身代わりだと言う。
いよいよ千秋楽の時、彼女を探すも見つからず。
花柄さん
花柄さんが若くして突然亡くなった処から始まる。
彼女のベッドの下には地層の様な謎の物体があって・・・。(これは最高に面白いお話なんだけど、地層から尺取り虫とかは気持ち悪過ぎ)
生前花柄さんは、観劇ではなくサインをもらうマニアだった。舞台が終わった後、少し離れた場所で辛坊強く待って脇役の人からサインを貰い、そのサインプログラムはベッドの下に地層となって重なっていく。
装飾用の役者
金持ちの老人のコンパニオンとして雇われた女の住む部屋は舞台だった。
いけにえを運ぶ犬
子供の頃、大きな犬と時々近所に来ていた「馬車の本屋」
僕はイヌワシの本が欲しくて、こっそり盗もうしたところを、犬に見られ踏みとどまる。
それ以来、犬に見透かされている気がしてしまう。
ある日、沢山のびわを犬に食べさせた後、犬が死んでいたことが解る。大量の種を詰まらせて亡くなってしまったのかもしれない・・・と思うのだった。
無限ヤモリ
子宝を授かるという噂の今や寂れている温泉の保養所に来た。保養所を営む夫婦はヤモリを飼っていた。
温泉街には理容室があって、ウィンドウから主人が作ったジオラマが見える。彼は息子を亡くしていた。 ヤモリは必ず2匹狭い籠に入れられていて、つがいになって無限ヤモリになると価値の高い商品となるのだった。
小川さんが数年前から舞台にはまって、特にお気に入りの推しさんがいらっしゃるのは聞いていました。検索したら対談の記事があった。
良かったね小川さん!
ミュージカル俳優・福井晶一さんとの念願の対談
上記の対談より一部抜粋
福井さんのプロフィールを調べているうちに、お父さんが数学者であるということに、さらに心ときめいてしまいました。数学者の小説を書いていますし、愛着があったんですね。そして元野球少年でいらっしゃる。まさに私が好きになる条件が全部そろっている。
私は子育てが終わって、両親を見送って、犬も死んじゃってみたいな状態だったときに「ジャージー・ボーイズ」に出会いました。何か応援したい人が人生には必要なんだなと思いますね。子どもから手が離れて、心配したり、愛情を注いだりする相手がいなくなっちゃって、そういうものを求めているときに推しって現れるんですね。
過去に読んだ小川洋子さんの本
遠慮深いうたた寝
「そこに工場があるかぎり」「科学の扉をノックする」
「アンネ・フランクの記憶」
「密やかな結晶」
「小箱」
「約束された移動」
「あとは切手を、一枚貼るだけ」
「口笛の上手な白雪姫」
「シュガータイム」
「不時着する流星たち」
「琥珀のまたたき」
「注文の多い注文書」
「いつも彼らはどこかに」
「ことり」「とにかく散歩いたしましょう」 感想
「最果てアーケード」「余白の愛」小川洋子
刺繍をする少女
人質の朗読会
妄想気分
原稿零枚日記」
「ホテル・アイリス」「まぶた」「やさしい訴え」
「カラーひよことコーヒー豆」
小川洋子の偏愛短篇箱
猫を抱いて象と泳ぐ
「偶然の祝福」「博士の本棚」感想
妊娠カレンダー、貴婦人Aの蘇生、寡黙な死骸 みだらな弔い
薬指の標本 5つ☆ +ブラフマンの埋葬
「おとぎ話の忘れ物」と、「凍りついた香り」、「海」
「ミーナの行進」「完璧な病室・冷めない紅茶」感想
久しぶりに挑戦という気分で読んでみようかしら。
しつこくすみません。
ドラマ「大奥」
内容は下降線ですが女優・堀田真由さんと仲里依紗さんを大きく見直しました。
桂昌院・竜雷太さんはイケマセン。
少し前、こにさんが小川さんの小説になんでかいま一つ楽しめないっておっしゃっていましたよね。
本作はどうかなあ・・・私はそこまで入り込めなかったのよね。
あえてこにさんに、おすすめはしないかも。
演劇とかミュージカルに興味がある人にならオススメするんだけど、確かこにさん、あんまり興味無かった様な・・・。
それと「大奥」いやいや、全然しつこくないですよ!そういう話、大歓迎なので、何度でもしてください!
私も見ています。
一番新しい回での中里依紗さんの演技が凄くて、さすが・・・と見直しました。
堀田さんはゼクシィとかで、男子に好まれるかわいらしい系(若干あざとい?)人って勝手に思ってたんですが、意外としっかり演技が出来る女優さんだったんですね。
竜雷太さん演じる桂昌院
あーあ、若い時のアリコトの舎弟?が嘘のように変わってしまいましたね・・・。
歯のブリッジから出てくる白い生き物は気持ち悪かったですねぇ。
小川さん、ご自分の歯磨きの時に何か白いものが引っ掛かってたのかしらん。日常で見たこと感じたことを小説に仕立てる才能、素晴らしいですね。
ヒグチユウコさん、大好きです♪
うわうわ・・・・
忘れていたけど、その歯のブリッジから出て来る・・・のは、ホントに気持ち悪いわー。
苦手ですーーー。
たまーに小川さん、そういうゾッとする描写があるのよね。
ヒグチユウコさんの世界、良いですよね