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「リボルバー」原田マハ  ネタバレ感想

2021-11-27 | 小説・漫画他
原田マハさんの「たゆたえずとも沈まず」に繋がる様な小説でした。
こちらはゴッホを撃ち抜いたリボルバーについての謎等がメインの話ですが、ゴーギャンについてもクローズアップしています。

開始早々ぐいっと引き込まれ、面白く読ませてもらいました。
でも、手放しで最高!とは言えない感じも・・・。というのも、「史実に基づくフィクション」って、この作品に限らず、どこまでが事実で、どこが想像なのか解らないし・・・、創作部分が後々あたかも本当の事だったようになってしまうリスクがある気がして・・・。

★以下ネタバレ★
ゴッホの弟テオからゴッホと同居するにあたって、感情的になるとゴッホをなだめるのが大変だから・・と護身用をかねてリボルバーを渡される。それには弾は入っていなくて、あくまでも脅してゴッホを冷静にさせるため、とのことだったのですが、実は1つ弾が入っていた。
ゴッホの短期間で伸びる絵画の才能に嫉妬、自分を慕ってくれるも少々煩わしかったり・・と複雑なゴーギャン。結局2か月で同居を解消し、その後ゴーギャンがゴッホを久しぶりに訪ねた時、麦畑で2人がもみ合ってるうちに、リボルバーが暴発してゴッホにあたってしまった。その傷がもとでゴッホは死んでしまった・・という仮説。
そして、ゴーギャンの愛人が、代々自分の子にだけ伝えて来た秘密は、木の側の土に埋めておいたリボルバーと、それによるゴッホの死の本当の理由。
ゴーギャンが描いた絵、盗難に遭ったものの、何年も経て戻って来た! 良かったなあー。
でも、オークションに出すかも、っていうのは・・・。大切な絵、自分の家に飾らなくていいのかな・・・。
以上

あと、個人的にゴッホの絵は好きだし凄いと思うのだけれど、ゴーギャンの絵の良さは私にはあまり良く解らないのと、ゴーギャンのお人柄とかも、あまり・・・。

主人公の冴と親友の関係は良かったです。こういうアート関係で生計を建てられてるの、カッコイイですねー!原田マハさんご自身も経歴等凄いし。

リボルバー  原田マハ  (2021年5月26日)
内容・あらすじ パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。
ある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる。それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。

原田マハ
「たゆたえども沈まず」感想
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6 コメント

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Unknown (苗坊)
2021-11-28 15:33:12
こんにちは。
こちらの作品、面白くてあっという間に読んでしまいました。
私はゴッホもゴーギャンも詳しくはないので、こういう生涯だったのかと勉強しながら読んでいた感じがします。でも、どこまでが真実でどこまでが想像なのか、途中で分からなくなりましたよね。
原田さんのお二人への愛情と尊敬が伝わってきました。
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苗坊さん☆ (latifa)
2021-11-29 12:26:53
こんにちは、苗坊さん
雪、すっかり止んで溶けた様ですね。
いきなり降るとバス等地上の交通機関が大変な事になっちゃいますもんね。

原田さん、きっと特にゴッホがお好きなんだろうなーと感じました。
小説家になる前はアート関係で第一線の凄い美術館や企業で働いていたなんて、羨まし過ぎますー。いいなあーカッコイイなあー。
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Unknown (yori)
2021-11-29 18:19:11
こんばんは!
仰る通り、史実とフィクションの融合は、何処までが史実で何処からがフィクションなのかが分からなくて戸惑いますね。
たぶん本作での創作部分は、マハさんの私感が多く含まれているような気がします。
論文ではなく小説にしちゃったみたいな 笑
戸惑いながらもとても素敵な作品でした。何といってもマハさんの真骨頂ですからね!!!
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yori (latifa)
2021-11-30 09:52:28
yoriさん、こんにちは
マハさん、凄くゴッホやゴーギャンの経歴とか人となり等にお詳しいから、創作部分も、実際そうだったように思えるんですよね。

あのレストランに行ってみたくなります。
いつか、あのレストランに本物のゴッホの絵が飾られると良いなーと思いました。
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Unknown (しずく)
2021-12-03 12:10:41
リボルバーは今夏に読みました。ゴッホ好きでゴッホ展まで行った神戸の友人の勧めがあったの。彼女から送られた麦畑の絵葉書は素敵でした。浮世絵に傾倒していたからか、ゴッホ好きの日本人は多いですよね。私もその1人なのですが・・・
原田マハさんは面白く読ませてもらう割には私にはあまり響いてこない。
やり過ぎて鼻についてしまうようなところがあります。最初に読んだ『楽園のカンバス』には惹かれましたが、『キネマの神様』でついに
もうちょい手前で止めてもらえればと残念でした。
そのあたりの匙加減は本当に難しく、他の作家さんにも望むところかな?
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しずくさん☆ (latifa)
2021-12-03 16:49:44
しずくさん、こんにちは!
今、しずくさんちに行って、ブクログの方も拝見したのだけれど、リボルバーを発見できませんでした・・・
探し方が悪かったかしら・・・

夏に読まれていたとは!
是非、しずくさんの感想も読みたいなー。

原田マハさんは、昔、絵画関係ではない恋愛ものを1冊読んだだけでしたが、ゴッホが好きなので「たゆたえずとも沈まず」を久しぶりに読んで、その次に本作なのです。

「楽園のカンバス」は名作らしいですよね。あの「キネマの神様」も彼女の作品だったのですかー。知らなかった。

匙加減って、小説でも映画やドラマでもですが、なかなか難しいですね。
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