永遠と横道世之介
面白かったです。
世之介シリーズは愛着?情が湧いてしまっています。
コメディじゃないんだけど、この本独特の文章のリズム感?トントン、そして最後にちょっと落とすというかツッコミ?のある感じが楽しい。
初回作が一番面白かったけれど、本作も3作目なのに良かったわ。毎日新聞で連続連載されていたのね(知らなかったけど、すごいな)
2作目はヤンキー臭が強めな処がちょっと好みじゃなかったけれど(それでも面白かったんだけど!)今回の小説内で、前2作を読んでなくても知らなくても問題無いと書かれていてクフっとなりました。吉田さんが楽しくこの小説を書いているのが伝わって来ました。
今回のメインの舞台は調布よりの「ドーミー吉祥寺の南」という下宿?集合住宅。
美味しそうなお料理がいつも登場します。あけみちゃん、お料理上手なのよね。
登場人物はやや多めだけど混同することは無かった。
世之介は相変わらず良いヤツだった。
多忙な南郷先輩のかわりに彼のお母さんに群馬までたびたび会いに行ったり、そのお母さんが来てくれた世之介らに電話で彼らの親に連絡するように強く言う等、優しいなぁ・・・とうるっと来るシーンがあった。自分が年取ったせいか、こういうのは染みるよー。
世之介の仕事ぶり、先輩や後輩への態度や配慮も凄いなあと思ったし。
ただ、あけみちゃんがちょっと可哀想だったなあ・・・。
あくまでも2番目に好きな人ってことで一緒に暮らしているという前提。ニチカちゃんのことが世之介はずっと忘れられずにいるのだけれど、一緒に暮らしていて良い子のあけみちゃんという存在がいても、その気持ちが揺るがないんだね・・・。
あと、南郷先輩エピソードが印象に残った。一時期もてはやされたのに、段々売れなくなって・・・。売れる前も売れた後も変わらなかったのは世之介だけだったと言って、そんな会話の中、世之介が売れてる渦中も羨ましいと思わなかったと。
その理由がリラックスしてなかったから、と言うんですよ。
「この世で一番カッコいいのはリラックスしてる人ですよ」
これは結構言えてるかも。
★以下ネタバレ★
最終章がいきなり15年後なのです。それまでドーミーでワイワイやってた後、世之介が事故で亡くなってるんですよね。その事件の詳細や直前直後は語られません。ニチカちゃんが亡くなった時の事も同様に書かれていません。
引きこもりの一歩君が15年後著名な絵本作家になっているとは。(南郷さんが言葉通り、動いてくれてたんだね)
その時店長になってる大福さんがサイン会を仕切っていて、難産で産まれて来た永遠ちゃんは車椅子に乗っているけど、弟と一緒に家族4人で楽しくお出かけしたりしている。
咲子ちゃんは祥子ちゃんとやっぱり少しだけ似てるのか、その後福祉関係、ハンディキャップについて勉強して今では客員教授として仕事をしているそう。エバも一杯仕事をこなして順調だし、鎌倉で恋をしたことがきっかけでサーファーになりモテる様になった谷尻くんは故郷の秋田で公務員になり美人と結婚したそうだし。
ん-、でも世之介が亡くなったニュースを聞いて、どんなにみんなショックを受けたことやら・・・。中でもあけみちゃんは相当ショックだっただろうなあ・・・。
タイトルの永遠はエバちゃんちの第一子の名前だった。(世之介が名付け親)以上
今回は鎌倉とか湘南の海岸沿いの町が一杯登場したので、なんだか身近な気持ちになりました。三鷹(調布より)から車で往復するの片道1時間40分位かかるみたいだから、大変な気がするけど・・・。
引きこもりの子が同居という設定(最近割と見かける)、先日までwowwowで放映されていた「0.5の男」が映画版「横道世之介」を監督した沖田修一監督が手掛けているドラマで、コメディタッチだけど、ちょっと染みる部分もある良い作品でした
永遠と横道世之介 上・下 2023/5/26 吉田修一
(上)39歳になったカメラマン・横道世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の元芸人の営業マン礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くんらとゆるーっと暮らす毎日に、唐突に知り合いのベテラン教師ムーさんの引きこもりの息子一歩が入居することになって……。下宿仲間たちと繰り広げる、温かくてしょっぱい人間ドラマ。
(下)湘南のカフェ店員に一目惚れ、相手をふり向かせたくてサーフィンを始めた「ドーミー吉祥寺の南」の下宿人谷尻くん。その恋を応援する傍らで、最愛の人二千花と過ごした日々を幾度となく反芻する世之介だった。春から夏へ。相変わらずのんびりと季節が移ろうなか、後輩カメラマンのエバと咲子カップルが新しい命を授かり、世之介は「名付け親」に指名される。ところが咲子の容態が一転し……
吉田修一 「続、横道世之介」「怒り」「路ルウ」「平成猿蟹合戦図」「さよなら渓谷」「パーク・ライフ」「横道世之介」「悪人」
面白かったです。
世之介シリーズは愛着?情が湧いてしまっています。
コメディじゃないんだけど、この本独特の文章のリズム感?トントン、そして最後にちょっと落とすというかツッコミ?のある感じが楽しい。
初回作が一番面白かったけれど、本作も3作目なのに良かったわ。毎日新聞で連続連載されていたのね(知らなかったけど、すごいな)
2作目はヤンキー臭が強めな処がちょっと好みじゃなかったけれど(それでも面白かったんだけど!)今回の小説内で、前2作を読んでなくても知らなくても問題無いと書かれていてクフっとなりました。吉田さんが楽しくこの小説を書いているのが伝わって来ました。
今回のメインの舞台は調布よりの「ドーミー吉祥寺の南」という下宿?集合住宅。
美味しそうなお料理がいつも登場します。あけみちゃん、お料理上手なのよね。
登場人物はやや多めだけど混同することは無かった。
世之介は相変わらず良いヤツだった。
多忙な南郷先輩のかわりに彼のお母さんに群馬までたびたび会いに行ったり、そのお母さんが来てくれた世之介らに電話で彼らの親に連絡するように強く言う等、優しいなぁ・・・とうるっと来るシーンがあった。自分が年取ったせいか、こういうのは染みるよー。
世之介の仕事ぶり、先輩や後輩への態度や配慮も凄いなあと思ったし。
ただ、あけみちゃんがちょっと可哀想だったなあ・・・。
あくまでも2番目に好きな人ってことで一緒に暮らしているという前提。ニチカちゃんのことが世之介はずっと忘れられずにいるのだけれど、一緒に暮らしていて良い子のあけみちゃんという存在がいても、その気持ちが揺るがないんだね・・・。
あと、南郷先輩エピソードが印象に残った。一時期もてはやされたのに、段々売れなくなって・・・。売れる前も売れた後も変わらなかったのは世之介だけだったと言って、そんな会話の中、世之介が売れてる渦中も羨ましいと思わなかったと。
その理由がリラックスしてなかったから、と言うんですよ。
「この世で一番カッコいいのはリラックスしてる人ですよ」
これは結構言えてるかも。
★以下ネタバレ★
最終章がいきなり15年後なのです。それまでドーミーでワイワイやってた後、世之介が事故で亡くなってるんですよね。その事件の詳細や直前直後は語られません。ニチカちゃんが亡くなった時の事も同様に書かれていません。
引きこもりの一歩君が15年後著名な絵本作家になっているとは。(南郷さんが言葉通り、動いてくれてたんだね)
その時店長になってる大福さんがサイン会を仕切っていて、難産で産まれて来た永遠ちゃんは車椅子に乗っているけど、弟と一緒に家族4人で楽しくお出かけしたりしている。
咲子ちゃんは祥子ちゃんとやっぱり少しだけ似てるのか、その後福祉関係、ハンディキャップについて勉強して今では客員教授として仕事をしているそう。エバも一杯仕事をこなして順調だし、鎌倉で恋をしたことがきっかけでサーファーになりモテる様になった谷尻くんは故郷の秋田で公務員になり美人と結婚したそうだし。
ん-、でも世之介が亡くなったニュースを聞いて、どんなにみんなショックを受けたことやら・・・。中でもあけみちゃんは相当ショックだっただろうなあ・・・。
タイトルの永遠はエバちゃんちの第一子の名前だった。(世之介が名付け親)以上
今回は鎌倉とか湘南の海岸沿いの町が一杯登場したので、なんだか身近な気持ちになりました。三鷹(調布より)から車で往復するの片道1時間40分位かかるみたいだから、大変な気がするけど・・・。
引きこもりの子が同居という設定(最近割と見かける)、先日までwowwowで放映されていた「0.5の男」が映画版「横道世之介」を監督した沖田修一監督が手掛けているドラマで、コメディタッチだけど、ちょっと染みる部分もある良い作品でした
永遠と横道世之介 上・下 2023/5/26 吉田修一
(上)39歳になったカメラマン・横道世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の元芸人の営業マン礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くんらとゆるーっと暮らす毎日に、唐突に知り合いのベテラン教師ムーさんの引きこもりの息子一歩が入居することになって……。下宿仲間たちと繰り広げる、温かくてしょっぱい人間ドラマ。
(下)湘南のカフェ店員に一目惚れ、相手をふり向かせたくてサーフィンを始めた「ドーミー吉祥寺の南」の下宿人谷尻くん。その恋を応援する傍らで、最愛の人二千花と過ごした日々を幾度となく反芻する世之介だった。春から夏へ。相変わらずのんびりと季節が移ろうなか、後輩カメラマンのエバと咲子カップルが新しい命を授かり、世之介は「名付け親」に指名される。ところが咲子の容態が一転し……
吉田修一 「続、横道世之介」「怒り」「路ルウ」「平成猿蟹合戦図」「さよなら渓谷」「パーク・ライフ」「横道世之介」「悪人」
この1作目を2009年に読んでました。
本当にうっすらとしか覚えて無い。
読んだのが14年前なので、今読んだら感想が変わるかな?とも思ってます。
そっか・・・読んでみようかな?とも思うけど、、、他の本もあるし、悩みます。
調布から湘南まで1時間40分って分かりますよ!私も実家に帰った時、圏央道をぶっ飛ばして1時間50分くらいだったから^^ 圏央道、怖かったよぉ~~~
良かったですねぇ。
>その事件の詳細や直前直後は語られません
吉田さん「これが最後」と言ってるようですが、そこの部分を短編でいいから書いてくれないかな~。もっとも重くなり過ぎるのかもしれませんが。。。。
http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/31798380.html
2009年だったら発売されてすぐ読まれていたんですねー。もう随分前だから忘れていてもしょうがないですよ。
私は本を読んだのが2011年で、その後映画を見ているので、なんとか記憶が残ってます。
あ!わぐまさんは実家まで車で行き来してるんですね?
電車だと一度東京に出て、そこからまた湘南へ、っていうのが無駄に遠回りしてる気がしちゃうんですよね。
地図上だと南下するだけなのに。
圏央道とか首都高速とか、私は無理です。恐ろしくて・・・家は夫も苦手らしく、遠回りでも電車で、時間もお金もかかる。
ご存知だと思いますが、高速バスで藤沢・辻堂・厚木~川越ってのが今はあるんですよね。
以前川越行った時無くて。今度川越とか川越から乗換が楽な埼玉に行く時は使ってみたいと思っています。
知ってます!
後でお邪魔しようと思っていた処でしたが、お先にコメント頂いてありがとうございます。
うーん、その辛いシーンの描写は、知りたいのは山々なのですが、無くてもいいかな?とも思ったり・・・。
ニチカさんの最後の処はさておき、世之介の最後のシーンは、読んだら最後、そこが激しく印象に焼き付きそうな気がして・・・。
辛くて耐えられない・・。
latifaさんの記事は読まないようスクロールしました。読んだらまた来ますね!
あ!こにさんも近日中に読まれそうですね。
こにさんの感想お聞きするのがとても楽しみです!
電車だと一度東京に出るから、ぐるっと大回りするのよね!
ずーーーっと電車に乗ってるのも疲れるし!電車に乗ってるだけなのに、ヘトヘトでした。
湘南なんちゃらってJR?があって、ほぼ乗り換え無しで藤沢まで行けたんだけど、とにかく疲れた!
去年、帰った時は関越道~圏央道を自分で運転して帰ったけど、圏央道が大型車が多くて怖かった~~~。でも、以前は圏央道も無く、渋滞ばかりでそれもイヤだったのよね。次からは、夫に運転してもらいます^^
高速バスなんてあるんですね。
知らなかった~~~
川越?来ても、何も無いのが埼玉ですよ(笑)
でも、それでも来ると仰るなら、夏は止めた方が良いです!本当に暑いです!バカみたいに暑いです!!
って、本とは全然関係ないトークだけど、こんな話、地元の人とでしか出来ないから嬉しくって♪ 長々とゴメン!
共感しあえて嬉しいです!
あ、もしかして湘南新宿ライン? それを使えるなら埼玉と言っても藤沢からは便利な場所にあるのかも。1本で行けるなら全然ましよー。
圏央道が出来る前の方が私もなんだかんだで車に乗る事が多かったよ。
圏央道が出来てからも数回乗ったけど(自分の運転ではなく)、まあ便利と言えば便利だけど、あれを自分で運転するのは絶対無理。わぐまさん、すごいよー。
川越は10年位前に、古い町並みが好きなので行ったんです。秋だったから季節は良かったはずだけど、暑かったー。
ちょうど祭りをやっていてね、ゼリーフライとか埼玉各地の食べ物をちょこちょこ食べられて楽しかったですよー。
私は秩父とか、ムーミンパークとか大宮とか行ってみたい処色々ありますよー。東京からだと電車で早いし、神奈川より全体的に安い気がする。
ブログ内容読んでません。自分でこの本読んだらまた来ますね(^^♪
ちなみに今ほど、風神雷神の記事にコメントを残してきましたが、
名前を記入漏れ、名無し人での投稿となってしまい、大変失礼いたしました。あの投稿は私です 苦笑
そうなんです。つい最近発売になったばかりです。yoriさんの感想楽しみにしていますね。
風神雷神
大丈夫です! きっと解ったと思いますが、お知らせありがとうございました。