「ランチのアッコちゃん」柚木麻子 感想

随分前にリクエストしていたのが、忘れた頃やっと回って来ました。柚木さんの小説は初めて読みます。

本作、NHKでドラマもやっているんですね？！
読み終わった後、キャストを見たら、なるほど・・結構近いかもしれないな、って思いました。
アッコさんは、ちょっと違うかなー。主役の澤田三智子を演じるのは蓮佛美沙子さんで、アッコさんは戸田菜穂さん。2人とも結構好きな女優さんだから、ドラマも見てみたかったなあ・・・。

派遣社員で事務職をしている三智子は、つい最近長年付き合ってきた彼氏にフラれて、意気消沈していた。
ある日、彼女の優秀な上司のアッコさんから、ランチの交換を言いだされる。

面白かったです。４つ★
んー、でも、主人公にとっては、とっても良い申し出だったし、良い結果？になったけど、アッコさん的には、元気のない部下を励ましたくて声をかけただけ・・・なんですよね？
あまりにアッコさんが良い人過ぎて、ありえんよなーって思ったりもしました。
アッコさんの秘密の楽しみを、一社員にバラしてしまう事になるんだもの。
私がアッコさんだったら、誰にも教えたくないなー（ケチ）
３，４話は、あまりアッコちゃんとは直接関係が無いお話なんですね。
もっとアッコちゃんのお話を読みたかったな。
続編「三時のアッコちゃん」が去年の秋、出版されているので、そちらもリクエストしました。

第2話の「夜食のアッコちゃん」は、その後の三智子と、アッコさんのお話。
三智子が現在働いている会社では、２つの派閥があり、その狭間で困っている状態。バレンタインのチョコをどうするか？でひと騒動（私も昔働いていた職場で、チョコをどうするか？問題はあったなあ・・）
そんな時、久しぶりにアッコさんに再会して、アッコさんの始めた移動販売の仕事を手伝うわけなのだけれど。
ポトフ。良いですねー! アッコさんは、目の付け所が良い！
でもなあ・・・深夜に起きての仕事は、生活パターンが逆になって、体を壊しそうだなあ・・・なんて思いながら読みました。
三智子が、古本屋「ハティフナット」の店主さんと良い仲になっていましたね☆
ハティフナットって、吉祥寺と高円寺にある可愛いお店の名前と同じだけれど、何か関係あったりするのかな？

第３話の「夜の大捜査先生」は、高校時代、渋谷の遊び人だった野百合が、高校時代の生活指導？の厳しい教師と、ばったり遭遇し、一緒に母校の女子学生を探すというお話なのだけれど、どうもこの主人公が苦手でした。

第４話の「ゆとりのビアガーデン」
かつて自分の会社で働いていた、佐々木玲実は、出来の悪い社員だった。
社長の豊田はガチガチの仕事人間で、残業ばかりの会社で、従業員は疲れきっていた。そんなある日、佐々木に久しぶりに会ったら、なんとビルの屋上でビアガーデンを開くと言う・・・。

うーん、この佐々木も、また私は、苦手なタイプというか、この佐々木の話し方や口調が苦手です・・。
「ゆとり」って言葉、この世代の人達をまとめて言い表すのに度々使われるけど、あまりよろしくないような・・。

ランチのアッコちゃん　柚木麻子　(2013-04-17)