う~読み終わって思ったことは、この本を既に読み終えているあるお友達が言っていた「しをんさん、がんばったんです」という、まさにその一言につきるなあ・・・と。ほんと、よくがんばって書き上げたな~と、私も思いました。
最初、読みながら、これ・・今までのしをんさんとは違ってるな・・と思いながら読み進めて行きました。だからと言って、誰風とでもなくて、しいて言えば、桜庭一樹さんの近親相姦部分を削った「私の男」的な質感というか・・・。重く黒いドロドロ感が凄くて、こりゃ~しをんさん、書き終わった後、精根出し尽くして寝込んだかも?とか思っちゃいました
そういう私も読み終わって、どっと疲れました・・・。すごく一気読みするのに、パワーが要る本でした。それだけ読みごたえがあったという事です。4つ☆
ちなみに、この美浜島っていうのは、架空の島なんですよね・・? 最初沖縄の島かな?と思っていたんだけど、東京都って事や、椿が~って事は、小笠原諸島のどこか・・・を連想していいのかな。
☆以下ネタバレです 白文字で書いています☆
ラストの方、美花一人を思い続けて来て、彼女の為なら何でも出来るし、いとわない、そんな信之が「脅して・・」って風に思われてた事に愕然とする処は哀れだったなあ・・・。でもね、なんとなくこの美花、結構なタマなんじゃ無いのか・・?と、薄々疑っていたんだな~。この哀れな一途さは、「白夜行」を少し連想しました。
あと、暴力を受けてた輔。暴力を受けてたのも、もちろん可哀想だったけれど、それを誰も見て見ぬふりをして助けてあげない・・という状態が更に・・ で、この輔が、信之に非常に執着するんだけれど、残念ながら、信之は輔が嫌いなんですよね・・。輔は、一方通行の思いが通じず、愛情(執着?)が、ねじ曲がってどす黒い方向に行っちゃうのが、これまた哀れでね・・・。信之に殺されるの待ってる・・って状態なのが辛かったっす・・・
ラストは、信之がふらりと2週間経って帰って来る。既に郵便物が南海子に届いており、全てを解った上で、南海子は普通通り信之と今まで通り暮らし続ける・・という展開で、これは怖さを感じて、私的には好きな終わり方でした。
それにしても、なんぼどうでもいい奥さんであっても、輔と奥さんが浮気していても平然としてる信之は凄いっすね・・。
それにしても、一番可愛そうというか痛々しくて辛かったのは、娘の椿があんな目に遭っちゃった・・って事でした・・・。以上
南海子を描かれた部分は、興味深く読んじゃいました。身勝手な主婦なんだけど、まるで解らないって訳じゃなくて・・。自分が家族の洗濯物をたたんでいる時に、輔の家には何も無いのを思い出し、あの自由きままさが良い・・・って思う辺りとか、子供の幼児教室の空き時間の時に回りの優雅な奥さん達と比べて「自分ほどうらぶれた場所で~~~」と、自分の大胆さに満足するって部分とか。 ちなみにタイトルの「光」の意味が私にはまだ良く解らないです・・
(内容・あらすじ)天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた。
試し読みは、こちらから
闇の暗さに圧倒された作品でしたね。
のしかかるような重さに、押し潰されそうになりました。
今年のクリスマスは、ある意味、記憶に残りそうです。
ほんと・・・圧倒されたの一言でした。
昨日はこの本を読んだ直後から、頭痛と肩凝りが・・・その位、読書なのにパワーが要る本だったようです。
最近読んだ本の中では、最もパンチ?のある本でした。この本で、しをんさん、賞とかもらっちゃうかも・・・
これをアップした後、世間の方々の感想はいかに?と、あちこち見て来たら、「白夜行」や「私の男」を引き合いに出されている方が他にもいらっしゃいました~ 内容とかは全然別もので、似てないんだけれども^^
って報告しにきて記事みて、すごく嬉しくなりました。
さらっと「お友達」って・・・泣ける!!
来年もお友達でいて下さい。
今は落ち着いてお話出来ないんですけど、桜庭さんの「ファミリーポートレイト」もね、すごく桜庭さん「がんばったんです」はい。
他の支店の文芸担当者も一押しで・・・私は好きじゃないけど、読まざるを得ないっていう感じです。
「書かなければ死ぬ獣 桜庭一樹」ってポップ書いて貼ってます。
吠えまくってますよ。
すごいんだから。
うんざりするほどすごいです。
また来ます。
で、いやぁ~そんな・・・
こちらこそ、どうぞ来年も仲良くしてください!!
>桜庭さんの「ファミリーポートレイト」すごく桜庭さん「がんばったんです」はい。
おお~そうなんですか!?
実はこれは結構早くリクエストが出来たので、今8番目待ちなんですよ。図書館の本って、発売と同時にリクエスト開始になるわけじゃないのです。本が入って画面に出てから受け付けなので、入らないかなぁ?ってしょっちゅう試してみなければならないんです。
だからタイミングが良ければ、早い順番でリクエストが入るんだけど、ちょっとタイミング逃すと、あっという間に100番待ち~って感じです。
桜庭さんは人気があるので、今はもう100番越え待ちだと思います(だって、今だに「赤朽葉家の伝説」が回って来ないもの・・。リクエストしたのは私の男を読んだ直後だから、もう1年くらい待ってる気が・・・。
そういや「荒野」を1ヶ月くらい前に読んだんです。
途中まで面白かったんですが、父親と好きな男子の母が再婚し同居って展開とか、あんまりソソられなくなっちゃって・・。漫画ちっくでもハマれるのと、なんとなく冷めちゃうのとあったりするんです・・。
で、桜庭さんって、細い割にはきっと胸が大きいんだろうな・・ってここんところ感じてるんです。(勝手な思い込みですが)
荒野でも、主人公の子が、胸が大きくなってとまどったり、走ると揺れるのでイヤだ・・とかいう描写があって(確か他の本でもあった記憶が)羨ましいなぁ~といつも思うんです。私そういう記憶ゼロなんで。
と、話がそれましたね。
「書かなければ死ぬ獣 桜庭一樹」ってポップ
すごい~ 迫力あって凄く良いわ!
売れると良いですね~!!
でもPOPの良さや本の内容の良さと、本の売り上げって比例しないから、もしも売れなくても気にしなさんな~です
この本はたしかに、しをんさん相当頑張ったと思います。
かなりのドロドロ感がありました。
美浜島は私も最初、沖縄をイメージしました。
読んでいくと東京とあったので、架空の島なのだなと思いました。
登場人物たちの中では、私も椿が一番可哀相だと思いました。
何だか、主要な登場人物たちにはそれぞれ心の醜い部分があって、正義の味方的な人がいない物語でしたね。
しをんさんの作品はどれも好きなので、次回作にも期待しています
私の方こそ、PCのバージョンアップをしていて、しばらくPCが使えず、お返事遅くなってしまってごめんなさい
はまかぜさんも、最初沖縄を連想したとのこと☆
そうなんですよねー、東京とあったので、どこだろう?と、実は検索してみたんです。そうしたら、なくて・・・やっぱり、架空の島なんでしょうね。
しをんさんの作品は面白いですねー。エッセイも楽しいし、すごい人なのに、何か・・身近に感じてしまうのは彼女のお人柄なのでしょうか?これからもずっと応援して行きたいなーと思う作家さんです
はまかぜさん、来年もまたよろしくお願いします。
ここまで人の弱さや歪みを描いたしをんさん、さすがですね。
「光」って、明るいものとばかり思ってたんですけど、この作品で描かれる「光」って救いとは真逆にあるもののような気がしました。
いや、これをね、桜庭さんが書いたとかっていうなら、なんとなく解るんですが、あのしをんさんが書いた!!というのが、おおお~~っと驚きがありました。
これ読んだ後、ぐったりして、頭痛で早々に布団に入っちゃった位、読むのにパワーが必要でした。
>この作品で描かれる「光」って救いとは真逆にあるもののような気がしました。
そうかも・・・。光というタイトルが、すぐにしっくり来る内容の本ではなかったです・・・。
前から気になっていながら、絶対的に暗そうな雰囲気を察して、避けていたのですが、ついについに、読みました。
予想通り、すごくヘビーでした。
私は、三浦しをんさんなら「仏果を得ず」とか「格闘するものに○」とか、ポップで楽しい系が好きで、暗い陰鬱系は苦手なのですが、でも、この作品は、暗いけれど、引き込まれる感じでした。
でも、やっぱり、そろそろ、ポップ系の新作が読みたいです!
ヘビーでしたねえ・・・。回りのお友達(いつも本を回している仲間)の評判はいかがでしたか?^^ おりおんさんは、避けていた・・ということは、誰かが買ってくれちゃったのかな
普段彼女の書く文章って、楽しかったり、ユニークだったり・・がどうしても目立っちゃうので、たまには、こういうずどーんと重い作品も書けるんだぞ~って処を世間に・・って言う意味では成功してましたよね