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「トランジット」が娘の学校の教科書に載ってるというのを聞いて、それが含まれている本作を、読み忘れていた事に気がつき、さっそく借りて来ました。
どれも小川さんらしい、ひんやりと品が良いけれど、ちょっと毒があったり、偏執的な処があるお話で、面白かったです。4つ☆
この中で、一番好きなお話は「トランジット」です。
「刺繍する少女」
ホスピスで久しぶりに見た刺繍をする女性は、子供の頃に別荘で知り合った病弱な少女だった。小川さんらしい作品。
「森の奥で燃えるもの」
ぜんまい線って~~~
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星空のしずく、というアイスをエサに、美少女コンテストに出される私。
コンテストで前の番号の謎の少女と会話し・・・。
「ケーキのかけら」
洋服や宝石など、片付けの仕事を頼まれ・・
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小説家の彼と逢瀬の前に、図書館に寄って、寄生虫図鑑を見る・・・。
彼と出会ったのは娘のバレエ教室だった・・。
エロティックでグロテスクな小川さんらしいお話
「アリア」
小川さんのお話には、こういった過去の栄光を失った哀しい人が登場しますよね。。
この叔母さんと偶然再会してから、毎年誕生日にプレゼントを持って訪問してから10年が経った。棚には僕がプレゼントした品が順番に並ぶ・・。叔母さんは食べきれない程色々なごちそうを用意して僕を待っていてくれる・・。
「キリンの解剖」
キリンとクレーン。ちょっと似てますね。
「ハウス・クリーニングの世界」
クリーニング作業をじっと見つめ、「この床のシミは・・・のしみ」と細かく記憶し説明してくる女主人。
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香港の飛行場で、大きな木馬の荷物を持つ男性との一期一会。(キリンの解剖の工場の門番のおじさんもそうでしたね)
私の祖父はユダヤ人だった。
私は祖父を戦争時代、かくまってくれた仕立屋さんを訪問した。
そこにいた孫が「祖父はあなたのおじいさんを助けた事、彼の誇りでした」と言い、祖母から聞いていた話が実は違っていたことも知る。
それは、感謝の印に無理矢理奥さんに渡していたというミンクのショール。およばれの時、必ず身につけ、いつも繰り返し、そのいきさつを話し、とても大事に扱っていた・・。
「第三火曜日の発作」
喘息を患っている私は、毎月病院に行くが、その途中電車で、ある男性と知り合う・・。
刺繍する少女 小川洋子 / 1996年 割と初期の頃の短編集。
人質の朗読会
妄想気分
原稿零枚日記」
「ホテル・アイリス」「まぶた」「やさしい訴え」
「カラーひよことコーヒー豆」
小川洋子の偏愛短篇箱
猫を抱いて象と泳ぐ
「偶然の祝福」「博士の本棚」感想
妊娠カレンダー、貴婦人Aの蘇生、寡黙な死骸 みだらな弔い
薬指の標本 5つ☆ +ブラフマンの埋葬
「おとぎ話の忘れ物」と、「凍りついた香り」、「海」
「ミーナの行進」「完璧な病室・冷めない紅茶」感想
「図鑑」「キリンの解剖」が印象に残っています。
若い小川さん、強烈です。
最近は、小川さんの毒々しさもそれなりに年齢を重ねた感はありますね。
教科書に載っているだけで、授業では、まだやってないようです。
単に国語の教科書の後ろの方に載っているのを、娘が先に読んでしまったってだけなのです。
今後授業で、やる予定はあるのかな・・・。
この前まで、舞姫をくわしーく習っていた様です。