リートリンの覚書

麁服と繒服 13 麁服の原料「大麻」とは?


麁服の原料「大麻」とは?


古来より大麻は神聖な植物として扱われ、
神の依代とされてきました。

依代とは、
神霊が意志を伝えるため
人間界に現れるときに依りつくものとされ、
神事には欠かすことが
できないものとされてきました。

その古来より神聖な植物とされてきた
「大麻」ですが、
現在では人間に害のある痲薬とされています。

さて「大麻」は、
人間にとって良い植物なのか?
それとも害をなす悪い植物なのでしょうか?
調べてみたいと思います。


麻という繊維がとれる植物

 
大麻は「麻」です。
綿や絹と並び、
太古の昔から使われてきた
ごく普通の植物の一種です。

アサ(麻)は、
学名カンナビス・サティバといい、
中央アジア原産とされる
アサ科アサ属の
大麻草(たいまそう)とも呼ばれます。

世界で麻と呼ばれる植物は
20種類ほどあります。

そのなかで、
日本人に馴染みの深い麻となると7種類です。

大麻草(ヘンプ)
亜麻(リネン)
苧麻(ちょま・別名ラミー)
ジュート麻(黄麻)
マニラ麻(アパカ)
サイザル麻(サイザル・ヘンプ)
ケナフ(洋麻)となります。

いずれの麻も、一年草か多年草です。
一般的に人の背丈より高く育ちますが、
木ではなく、草の一種です。

また、
「植物学的」には異なる「科」に
属するものもあり、
分類も時代によって変化します。

たとえば、
大麻はかつてクワ科に分類されていましたが、
現在ではアサ科に属します。

つまり、
「麻」と言う名前は、
植物学的な分類ではなく、
「麻という繊維がとれる植物」
という意味で使われていたのです。

それが、
最近ではDNAによって分類されますので、
従来の用途としての分類や
植物学的な分類から
かなり変化してきています。

大麻は、稲と同じような
花びらのない花を咲かせ、
大麻の実は食用としても重宝され、
さまざま用途に使われます。

例えば、
麻の実は食用や生薬の
麻子仁(マシニン)として、
麻の実油は食用や燃料などに使われています。

また、
大麻の実は
「七味唐辛子」の材料にも使われています。
「七味唐辛子」は
・麻の実
・生唐辛子
・炒り唐辛子
・芥子の実
・粉山椒
・黒胡麻
・陳皮(ミカンの皮)
を組み合わせるので、
「七味」と呼ばれています。

現在の日本では、
大麻取締法との関係で、
大麻は「麻」と表示されません。

衣類などに使う場合、
亜麻と苧麻だけを「麻」として、
他は「アサ」という二文字の名称を
使っています。

その意味では、
法律が植物学に影響を与えているといえます。
 

感想

「大麻」その名前を聞くと…
正直悪いものというイメージが浮かびます。

しかし、
調べてみると
昔はごくごく普通に栽培されていた
繊維の取れる便利な植物だった。

しかも、
「七味唐辛子」として、
実を食べていた。
…ちょっとびっくりです😳

その実ですが、
調べてみると栄養価は高い食材のようです。

血糖値やコレステロール値、
血圧を下げる効果もあるそうです。

でもね~食感がね~😔
正直、七味のでっかい実、
食感が好きじゃないので
極力避けて食べていました。

しかし、
たま~にうっかりかじると…
テンションが下がったことを思い出します🥵

また、
実から取れる油は食用・灯用にされるほか、
ペンキ・ワニス・石鹸の原料にも
用いられるそうです。

様々なところが
人間の役に立っている植物なのですね。

それがなぜ「痲薬」となったのか?

明日に続きます。

本日は、
「大麻ヒステリー 思考停止になる日本人」
武田邦彦先生の本と
ウィキペディアを参考に
記事を書かせていただきました。

最後まで読んで頂き
ありがとうございました。


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