リートリンの覚書

古事記 上つ巻 現代語訳 二十三 天の石屋・天照大御神、天の石屋にこもる


古事記 上つ巻 現代語訳 二十三


古事記 上つ巻 

天の石屋。
天照大御神、天の石屋にこもる


書き下し文


 故是に天照大御神見畏みて、天の石屋の戸を開きて刺許母理坐しき。尓して高天の原皆暗く、葦原中国悉く闇し。此れに因りて、常夜往く。是に万の神の声は、狭蝿那須満ち、万の妖悉に発りき。


現代語訳


 このゆえに、天照大御神(あまてらすおおみかみ)見畏(みかしこ)みて、天の石屋の戸を開いて刺許母理(さしこもり)ました。

しかして、高天の原は皆暗くなり、葦原中国は悉く闇(くら)くなりました。これによって、常夜(とこよ)となりました。

ここに、万の神の声は、狭蝿(さばえ)して満ち、万の妖(わざはひ)が悉に発きました。



・常夜(とこよ)
夜のような暗さが続くこと。とこやみ
・狭蝿(さばえ)
五月の蝿のように、騒がしく、煩わしい


現代語訳(ゆる~っと)


 こういうわけで、天照大御神は、自身の徳や行いの不十分さを反省して、天の石屋の戸を開いて、こもってしまいました。

すると、高天の原は全て暗くなり、葦原中国はことごとく暗闇となってしまいました。

このことにより、夜ばかりが続きました。

ここで、万物の神々の声が、五月の蝿のように騒がしく満ち満ちて、万物の災いがことごとく起こりました。

明日に続きます。

読んでいただき
ありがとうございました。







ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

最近の「古事記・現代語訳」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事