リートリンの覚書

日本書紀 巻第十九 天国排開広庭天皇 二十三 ・新羅・天朝を騙す



日本書紀 巻第十九 天国排開広庭天皇 二十三

・新羅・天朝を騙す



ここにおいて、

詔して、
『的臣(いくはのおみ)等が、

(等者とは、吉備弟君臣(きびのおときみのおみ)、河内直(かふちのあたい)等のことです)

新羅に往来したのは、
珍の心ではない。

昔、
印支彌(いきみ)(未詳)と、
阿鹵旱岐(あろのかんき)とが在る時、

新羅にせめられ、
耕種(こうしゅ)することを得ず、

百済は路が遠く、
急ぎ救うことが出来ない。

よって的臣等が新羅に往来して、
まさに耕種を得たと、
朕はそれ以前に聞いた。

もし、
任那を建てたなら、

移那斯、麻都は自然と退却するだろう。
いうまでもないことだ』
といいました。

伏してこの詔を承け、

懐では、
一方では喜びながら、
かつ他方では懼れました。

そして、
新羅が朝を騙し、
天皇の勅ではないことを知りました。



・耕種(こうしゅ)
田畑を耕し、作物をつくること



(感想)


ここにおいて、
詔して、
『的臣等が、
新羅に往来したのは、
珍の心ではない。

以前、
印支彌と阿鹵旱岐とがあった時、

新羅に攻められ、
田畑を耕し、
作物を作ることが出来なかった。

百済は路が遠く、
危急を救うことが出来ない。

よって的臣らが新羅に往来して、
まさに田畑を耕し、
作物をつくることができたと。

朕はそれ以前に聞いた。

もし、
任那を再建したなら、
移那斯、麻都は自然と退却するだろう。

いうまでもないことだ』
といいました。

伏してこの詔を承け、
懐中では、
一方では喜びながらも、
かつ他方では懼れました。

そして、
新羅が日本府と官人と通じて、
天朝を騙し、
天皇の勅ではないことを知りました。

明日に続きます。

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