ひとり山歩記

現実逃避の為に映画観て、ポテチ食べながら映画観て、甘めの珈琲と炭酸飲料飲みながら映画観て、これではいかんと山歩き。

三ヶ月分の山行記録。

2024-11-10 15:20:27 | 山歩き
最近は馴染の山を練り歩いておりました。知らない山を登るより登頂の数を増やすより、愛着ある山を満喫するほうが僕には向いているようだ。

とか思いつつ七種山に到着。前回は小滝林道駐車場からの直登。山頂は見付けられず下山道を見失い、道なき道を駆け下りた。今回は奥山、七種槍を経由して七種山を目指す。禰豆子に水4㍑と昼御飯、行動食、熱中症対策も万全に整え14ヶ月振りの七種山。八月十日。

福崎町は37℃になる予定。体温なら平熱、風呂なら微温湯。問題ない。鴨も泳いでるし。

急登と岩場と少しの羊歯道。数㍍毎に張り巡らされた蜘蛛の糸に苦戦する。身を屈め、反らせ、蜘蛛の巣破壊は極力避けてみる。蜘蛛の糸は0.5mm程度あれば人間も吊れるそうだ。1本7.5μmとして約700本。要は3m50cmの蜘蛛から見れば人間は獲物の範疇。そういうことだ。


余計な体力を消耗した気がする。休憩場所は休憩する為にあるんだ。有り難く利用させて頂く。


あれが奥山なのか七種槍なのか、もしかしたら今日は行かない山なのか判別は出来ない。職場の人と職場以外で出逢うこともあるが、僕から話しかけることはない。正直人間の区別は苦手で見ただけでは知り合いだと確信が持てない。山なら尚更。

岩場は安心する。壁蝨や蛭を恐れず腰掛けられる場所。居るか居ないか知らないけど、居ないと信じてる。幸い壁蝨や蛭や熊とはまだ遭遇していない。気付いてないだけかな。


昨年は小型扇風機を携帯していたけど、今年は扇子だけで乗り切る。畳めば蜘蛛の巣も払えるし、熊の爪にも対抗可能である。何より優雅だ。


奥山七種槍の名所。滑落すれば大怪我、ですが足場は良いし険しい道でもない。自然の造形美と開放的空間を堪能出来る。

遠くから獣の鳴き声が聞こえるくらいで人の気配が微塵もない。暑さのせいか盆休みだからか、本日貸し切り状態。

七種槍立札に七種槍の看板が括り付けられている。よく見る団体名。色んな山に自作看板残しているようだ。許可を得てるのかどうかは知らないけど、七種槍の山頂標識に七種槍と書いた自作看板は必要なんだろうか。


ゴミ袋が三割詰まりましたので下山する。や、見栄張りました。左足が痺れてきたので渋々下山。小滝林道へ向かう。前回は小滝林道から七種山を目指し挫折、今回は七種槍で挫折し、小滝林道へ。今年も七種山周回ならず。

熱中症警戒の誰もいない暑い夏の日。猛暑に負けたのだ。涼しければ行けてたはずだと自分に言い聞かせ左足引き摺るように舗装道路を歩く。

九月八日。こんな言葉をどこかで聞いた。眠れない夜があるのだから起きられない朝も許してほしい、と。眠れませんでしたので日の出でも拝もうかと善防山へ行きました。山頂手前で既に陽は高く、心拍数も血圧も急上昇。池に映る太陽を撮影した。じゃりン子チエで言えば「バケツのおひさんつかまえた」の状態。気分が乗らずここで下山。帰宅後不貞寝した。


保険の期限は切れ、備蓄の行動食は底をつき、時間的にも余裕がない。そんな時には人も獣も危険も少ない藤の木山へ。

時計回りに周回する。歩き始めて数分、倒木か道を塞ぐ。絶好調時なら人差し指で払い除けることも可能だが、自然の中の自然な倒木は自然の姿であるべきだと匍匐前進で通り過ぎる。半匍匐かな、三割匍匐、いや、屈めば普通に通れたけども。


今日もパンダは居ない。勿論目撃情報やパンダが居るなんて噂もないのだけれど、嘘も百回言えば真実になると独逸の人が言うんだ。そのうちパンダ出てくるよ。


会社では昼御飯自炊してるんですけどね、拉麺、蕎麦、素麺。茹でるだけを自炊と呼べるかどうか分からないけど、兎に角毎日毎日煮込んでる。葱の水耕栽培もしてた、会社で。そんな僕でも山では自炊はしない。面倒臭い。準備するのも、片付けるのも面倒臭い。だから今日もあんぱん。

食費の目安は月収の二割だそうだ。僕が山歩きに選ぶ山は移動時間が山行時間の二割以内になるのが目安。三時間なら30分強。山歩きの為に電車や車で数時間費やすほどの情熱がない。まだ、ない。

久々の黒木山。山登るの初めてだけど、良い山ないかと聞かれたらまずここをお薦めする。危険箇所はなく登山道は分かりやすく歩きやすい。低山だけど見晴らしは良く、程良く汗も滲むくらい。夏は子供とバイクと虫の声で煩いと感じる人もいるだろうけど、賑やかで寂しくないとも言える。連れてけよと頼まれたら断るけど。それが独り山歩きの矜持。

大亀岩には行かず渓流広場へ下山。木のベッドが並んでいる。手前に横臥療法について説明した看板がありましたが、よく分からないのでとりあえず寝転んでみる。目を閉じると眠りそうな心地良さ。これ、あかんやつやん。寝過ごして駐車場閉鎖されるやん。時間に余裕がある時に再び試してみることにする。

川がありベッドがありウッドチップの道がある。この霜柱を踏むような感触が癖になる。脚への負担が少なく競争馬の調教にも使われている、らしいね。

展望台までは舗装された道を歩く。緩やかな坂で距離も短いけれど舗装道路苦手な僕の蹄が悲鳴をあげている。約三ヶ月分の山行記録をまとめてみた。


蛇山から古天神山まで縦走。

2024-11-10 10:12:00 | 山歩き
木工だけでなく鉄工にも興味を持ちまして半自動溶接機を衝動買いしちゃいました。とりあえず溶接の資格は所持してるんですけど技術はなく知識も消滅。半自動溶接の資格はないけど、個人でやるには必要ない。


蛇山か斎藤山か伊勢山か、初めての増位山か悩みました。遭難が脳裏を掠める過酷な山歩きを求めてない、今は。

結局蛇山で癒しの時間を過ごすことにした。達磨岩までで活動限界を迎えた。山歩き二年目、山歩き技術に進歩はないようだ。動画見て勉強はしてるんですけどね、身に付かない。


気合いと根性で石垣が見える場所まで辿り着いた。岩尾城趾、蛇山と書いて『おろちやま』と読むそうだ。

全国的にも珍しく貴重な遺構だそうだ。今日は登山者用駐車場で頂戴した小冊子片手に山歩き。深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいていると言うやつだ。意味は知らない。


この石垣も貴重な遺構のひとつ。五百年も前に築かれた石垣。この広い山頂を貸切状態。水分補給と仙豆を少々齧る。


今日の目標は大谷山。古天神山も行けたら行く。関西では『行けたら行く』は行かないことを意味するそうだ。僕は関西人ですが、言葉通り行けたら行くし行く気がない行かないと言う。古天神山、行けたら行く。


暫くは歩きやすい道が続く。蜘蛛の巣もあるし羊歯区間もあるけど、夏ほど過酷ではない。山歩きには快適な季節だけど登山者の多い季節でもある。僕は社交的に見られがちだけど正直人間が苦手。三草山や高御位山にも行きたいのだけどね。


道がなくなりました。前後左右東西南北羊歯に囲まれ四面楚歌。比較的羊歯の少ない場所を道と認識して進んでこの結末。

少し引き返して道が確定しているところから冷静にやり直してみた。西側斜面に目印がある。道とは言えないけれど羊歯に突撃するよりは確かな道だ。


乗れるらしい。残念ながら椅子が壊れているが、乗れるようだ。ちょいと紐を引いて確認した。折れそうで怖い。乗れそうにない。


随分歩いたつもりだが大谷山はまだ先のようだ。休憩所で今後の予定を検討する。静かで暖かく虫も獣も人も居ない。目を閉じれば眠れそうな心地良さだが、起きたら日が暮れてたなんて事態は勘弁願いたい。

岩場を乗り越え振り返れば蛇山は遥か遠く。ここまで来れば戻るも進むも同じ、ならば進むしかない。

大谷山到着。俗世では三角点に触れたり踏んだりする儀式があるようだが、僕はやんない。

大谷山を発ち古天神山へ向かう途中、黒くて大きな生き物を見た。鹿のようであり猪のようでもあり熊のようにも見えた。全身は黒く、狐のような尾があり、尾の裏側だけが真白な生き物。強いて言えば巨大なスカンク。


結局何なのか分からず追うこともなく、名前も知らない虫や花と同じように獣のような何かと遭遇しただけである。用があるなら向こうから話しかけてくるだろう。古天神山へ歩を進める。


山から見下ろす外界。古天神山から下山して、あの道を数十分歩いて駐車場に戻らねばならん。気が遠くなる。市長選の街宣車が候補者の名前を連呼する声がここまで届く。あの車とめて駐車場まで送らせようか、投票してやるから。丹波市民ではないけども。


古天神山付近。右から回り込んで登るのだろう。やはりこのような大岩は山でないとお目にかかる機会はない。標高460m、低山だがあべのハルカスより高い。


古天神山の岩場で休憩。足場が悪いので気を抜けない休憩となる。仙豆は尽きたが水は潤沢にある。あとは下山だけだが。

赤いの見つけた。植物学上は紅葉も楓も同じものだが、日本では葉の大きさや切れ込みの深さで紅葉、楓を呼び分けているそうだ。双子の姉妹が生まれたら紅葉と楓と名付けたい。いや、僕に出産予定はないけども。

下山時恒例の迷い道。だが今の僕には迷えば戻る技術がある。どうせ戻れるなら小学生の頃がいいな。


小学生時代は輝いてたとか希望に満ちていたとか、そういう特別な意味があるわけではない。のび太は小学生、コナンも小学生。そんな年代だ。


GoogleMAPで下山まで1分と出たが実際は10分かかりました。直線距離で平坦な舗装道路ならそうなんだろうな。初めての山歩きは七種山。登山道も表示されないGPSだけを頼りに山頂目指していた頃が懐かしい。

下山してから30分以上の舗装道路を歩く。縦走して駐車場まで歩いて戻るのは初めてかも知れん。いつかは六甲辺りも歩いてみたいけど縦走後の駐車場までの帰路を考えて躊躇する、自慢ではないが、電車バスの乗り方知りまてん。