先日、ケツが痛いので病院に行って来た。持病の肛門周辺膿瘍が悪化の兆し。いずれ根治手術の必要があるのだが、今まで3度化膿し、切開して膿を出す応急措置ですませてきたが、昨年末に手術を受けたとき、外科医から「次回悪くなったら根治しちゃいましょー」と言われているので、この際、数日入院して解決してしまおうと思い立った。
朝7時に病院で受付表をもらい、9時の診察開始にあわせてさっそく行ったのだが…2時間待っても番が回ってこない。用事の時間が迫ったので、診察を受けずに病院を出た。しかし、病院の待合室が一番読書に向いていると思う。携帯電話の電源切っているので、電話もかかってこないし、落ち着いて読書ができる。
この待合いの時間に、読みかけていた養老孟司の「死の壁」を読み切ることができた。ベストセラーになった「バカの壁」の続編のようだが、「バカ」よりは読みやすい。いずれも当たり前のことが当たり前に書かれている。それが売れる要因なのだと思う。「死の…」の最終章・死と人事異動で、著者の4歳で父と死別した体験が述べられていた。人生の課題は、体験できない自分を死を考えるよりも、現実的に身内や知人の死に直面することのほうが重要だと言う。私もそう思う。経験し得ない死を考えること。死はいずれくる生の延長線にある過程だが、まだ来ていないし、生との対極でもなく、生に含有されるもの。そして生は今。ならば今を考えることが死を考えることか。
小学校にあがってすぐに父が交通事故で即死した。全身包帯につつまれた父の遺体を記憶している。父がもう帰らぬ人となったことは、わかっていた。それ以来「強くならなければ」と自分に言い聞かせてきた。いつしか40歳になり、父の享年をはるかに越えた。その間、ずっと泣かずにいた。父との死別は知れども、受け入れてはいなかったのだ。今、ようやく「つらかった」「悲しかった」と言えるようになり、初めて泣いた。
父は今の私をみてどう思うだろう。きっと笑っているはず。ふふふ。いずれ再び父と出会えるだろう。そのとき、私も同じように笑って我が子を見守ろうと思う。そんなことを夢見ている。まあ、その前にとっとと入院して、ケツの手術しなくては。
朝7時に病院で受付表をもらい、9時の診察開始にあわせてさっそく行ったのだが…2時間待っても番が回ってこない。用事の時間が迫ったので、診察を受けずに病院を出た。しかし、病院の待合室が一番読書に向いていると思う。携帯電話の電源切っているので、電話もかかってこないし、落ち着いて読書ができる。
この待合いの時間に、読みかけていた養老孟司の「死の壁」を読み切ることができた。ベストセラーになった「バカの壁」の続編のようだが、「バカ」よりは読みやすい。いずれも当たり前のことが当たり前に書かれている。それが売れる要因なのだと思う。「死の…」の最終章・死と人事異動で、著者の4歳で父と死別した体験が述べられていた。人生の課題は、体験できない自分を死を考えるよりも、現実的に身内や知人の死に直面することのほうが重要だと言う。私もそう思う。経験し得ない死を考えること。死はいずれくる生の延長線にある過程だが、まだ来ていないし、生との対極でもなく、生に含有されるもの。そして生は今。ならば今を考えることが死を考えることか。
小学校にあがってすぐに父が交通事故で即死した。全身包帯につつまれた父の遺体を記憶している。父がもう帰らぬ人となったことは、わかっていた。それ以来「強くならなければ」と自分に言い聞かせてきた。いつしか40歳になり、父の享年をはるかに越えた。その間、ずっと泣かずにいた。父との死別は知れども、受け入れてはいなかったのだ。今、ようやく「つらかった」「悲しかった」と言えるようになり、初めて泣いた。
父は今の私をみてどう思うだろう。きっと笑っているはず。ふふふ。いずれ再び父と出会えるだろう。そのとき、私も同じように笑って我が子を見守ろうと思う。そんなことを夢見ている。まあ、その前にとっとと入院して、ケツの手術しなくては。