折った割り箸の墓標と、雑草の花や葉でまとめた供花。コガネムシの墓だと言う。ここは娘にとって弔いの場所であり、種を植え命が芽吹く場所。命尽きた熱帯魚、小鳥、リス、カメなどが眠る。そのたびに小石や木片で墓標を立てる。
昨日、この墓を作りながら、そばにコットンの実を植えていた。21℃で発芽。生育温度は18℃。ちょいと静岡では育たないけれど、芽吹きを見ることはできるだろう。その夜、車で娘とでかけた時にこんな話をした。
「あー早く夏休みこないかなー」
「もうすぐだよ。たくさん遊んで、勉強のパワーアップもしような」
「宿題は答え見ながらすぐにやっちゃうからな」
「算数と国語の装備と武器が今弱いだろー。中ボスに負けちゃうぞ」
「中ボスって何?」
「テストとか宿題とかが中ボス」
「あーそうか。ラスボスは何?」
「ラスボスはね、お父さんもまだ見たことがないんだけど、きっと教えてあげられるよ」
そのラスボスをいつか伝える時が来る。私自身がそれに向かう時が来る。もう始まっているんだけどね。明日かもしれないし40年後かもしれない。勝っても負けてもそこでゲームセット。楽しかったかな。悔いが残るかな。それまでに伝えられるものはできうるかぎり伝えるよ。足りないものは、他から遠慮なく持ってくればいい。勉強なんざできなくてもいい。自分を灯火として生きられるように…
昨日、この墓を作りながら、そばにコットンの実を植えていた。21℃で発芽。生育温度は18℃。ちょいと静岡では育たないけれど、芽吹きを見ることはできるだろう。その夜、車で娘とでかけた時にこんな話をした。
「あー早く夏休みこないかなー」
「もうすぐだよ。たくさん遊んで、勉強のパワーアップもしような」
「宿題は答え見ながらすぐにやっちゃうからな」
「算数と国語の装備と武器が今弱いだろー。中ボスに負けちゃうぞ」
「中ボスって何?」
「テストとか宿題とかが中ボス」
「あーそうか。ラスボスは何?」
「ラスボスはね、お父さんもまだ見たことがないんだけど、きっと教えてあげられるよ」
そのラスボスをいつか伝える時が来る。私自身がそれに向かう時が来る。もう始まっているんだけどね。明日かもしれないし40年後かもしれない。勝っても負けてもそこでゲームセット。楽しかったかな。悔いが残るかな。それまでに伝えられるものはできうるかぎり伝えるよ。足りないものは、他から遠慮なく持ってくればいい。勉強なんざできなくてもいい。自分を灯火として生きられるように…