芥川賞受賞で話題になったにもかかわらず、
実はそこまで興味がなかった本作なのですが、
ドラマ化されて主演が林遣都、波岡一喜と来たらちょっと興味が出てきまして…
ドラマは録画しており、それを見る前に原作を読んでおこうかな?くらいの
軽い気持ちで読み始めました。
文庫で読んだのですが、ページ数もそれほどではなかったので、
割とすぐに読み終わってしまいました。
と、言いつつ、著者の特徴だと思いますが、
純文学をかなり読み込まれているというだけあって、
そういう純文学的な内面のちまちました(失礼!)ことを
回りくどい(あえて難解にしているのかな?)文体で描写しているというか。
私はそういうのは結構平気なのですが、それでも少し面倒臭さを感じました。
でも芥川賞は将来に期待するものであると思うので、
ここで様々な賛否両論を浴びながら、高みを目指していただければと思ったのでした。
本人のファンでもあるしね(笑)
芸人(漫才師)の先輩と後輩のお話です。
売れない時代に、先輩の神谷と出会い、師と仰ぐ徳永。
芸人とは何か、笑いとは何かを問いながら進み、
次第にそれぞれが離れて別々の道を歩み始めます。
最後は驚きの描写もありましたが、まずは少し希望も見えるような気もします。
笑いを目指す芸人さんの苦悩や葛藤も、本人なのかと思うほどリアル。
神谷という存在がなんか怖くて、見ていられなくて、嫌だなぁと思うのですが、
もしかしたらそれは羨ましいという気持ちや、目を背けたくなるようなやましい部分が
自分自身の中にあるせいなのかもしれないなと。
ある意味、とても純粋な人間なんですよね、神谷さん。
難解な文章を読むことに慣れていないと、
まずはそこに障害を感じてストーリーに入り込めないかもしれません。
でも私は読んで良かったです。今後の期待も込めて。
ドラマのほうも見始めようと思います。
原作をたぶん上手に補っているドラマになっているのでは?
楽しみです。(そんな楽しい話じゃないけど…)
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