最近好きになった寺地はるなさんの本。
それも、私の好きなワインに関連しているなんて、読まないわけにはいきませんねー。
ポプラ社のサイトより、あらすじです。
大阪で曽祖父の代から続くワイナリーを営み、発展させてきた母が亡くなった。美しく優秀な母を目標にしてきた姉の光実と、逃げてばかりの人生を送ってき た弟の歩は、家業を継ぐ決意をする。うつくしい四季の巡りの中、ワインづくりを通し、自らの生き方を見つめ直していく双子の物語。
双子の姉弟が主人公で、舞台は実家であるワイナリー。
20代で急に家業を継ぐ決意をした姉弟それぞれの視点から交互に描かれています。
傍から見ると、姉はいわゆる「できの良いほう」で弟はその逆だったわけですが、
それぞれ良いところもあれば欠点もあって、互いに一番よくわかっている唯一無二の存在です。
光実はずっとワイナリーを継ぐと決めて母を見習いながらワインづくりに携わってきました。
歩は家から距離を置いて、大きな目標ややりたいことが無く暮らしていたのですが、
母親が亡くなったことを契機として、急にワインづくりをすることに…
光実のまっすぐで頑張り屋さんだけど、行き過ぎて頑固だったり弱みを見せられない性格、
歩の「ここで頑張る」と決めたけどどこか劣等感がぬぐい切れないダメダメな性格、
どちらもなんかわかるなぁ~というところがありました。
時間をかけてぶどうを育て、収穫し、ワインをつくることを通して、
姉弟がちゃんと自分のことを少しずつ理解し認めてあげることができているなぁと思いました。
お互い足りない部分を補い合う存在でもあり、周りの人々に見守られながら、
ワインが熟成していくかのようにゆっくりゆっくり育っていく2人を見ていると、
焦らずちゃんと今できることを精一杯やろうという気持ちが湧いてくるようでした。
ワインづくりの過程も実は結構詳しく書かれているのがポイントですね。
どんな場所で、どうやってぶどうを育て、どうやってワインをつくるのか、
頭の中で想像できるようでした。
作業はとっても大変なんでしょうけれども、それ以上の喜びもあるんでしょうね…
今年は山形でワイナリーを巡ったけれど、もっとじっくり見学してみたくなりました。
もちろん!美味しいワイン付きで(笑)
タイトルにもなっている「月のぶどう」のお話も出てきます。
寺地さんの本はもっと読んでみたいのですが、文庫派なのでまたしばらくお預けですね…(^^;
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