一概に、「このフォーマットの音が優れている!」なんてことは言えない。
肝心なのは音楽そのものであって、音質の差なんてものは二の次。
それが、基本!!
だけれども、聴き比べることは楽しい。
それぞれの好きな点と残念な点を書きながら、最後にまとめを。
聴き比べたのは、Depeche Mode「Violator」。
なぜか、オーディオ・マニアって、
・JAZZでは…
・クラシックでは…
・女性ヴォーカルでは…
って比較する人が多いんだけど、あれ、嫌いなんです。
ジャズもクラシックもマイノリティです。(私は両方聴きますが…)
ほとんど新譜で商売できないジャンルです。
そんなもんを比較に出したところで、単なる音のソムリエになってしまいます。
王道のPOPSやロック、それも打ち込みあるやつで比較せんと参考にならんと思うのです。
<CD>
-好きな点-
・何と言っても、トラックが一発で選曲できる
・音の劣化をほとんど気にしなくていい(扱いが楽)
・高音域がくっきりしている
-残念な点-
・なんか、音が薄っぺらい
・低音も出ているのだけれど、分離が良すぎて厚みを感じない
<カセットテープ>
-好きな点-
・低音に厚みがある。まるで、マッキントッシュのアンプで再生しているかのような図太さ
・高音の煌びやかさはないが、CDのような角張った感じがなくてまろやかな音質
・カセットデッキの作動音。「機械」で聴いているぞっていう操作感がたまらない
-残念な点-
・トラックが選べない
・扱いは楽だが、テープの冒頭部分を筆頭にテープ自体が劣化しやすい(防ぎようがない)
・音の分解は、致命的に悪い
<レコード盤>
好きな点-
・何と言っても、音のバランスの良さ。低音はしっかり響き、高音はキレイに分解されて繊細。なおかつ、まろやか(MCカートリッジ限定)
・レコードが回転しているのが視覚的に見えるというビジュアルの良さ
・ちゃんと扱えば、音質はほぼ劣化しない
・レコードジャケットは、インテリアにもなる
-残念な点-
・扱いには一番気を使う。持ち方、置き方、収納の仕方、メンテナンスの全てにおいて。途中で落下させると致命傷を負う場合がある
・カセットやCDと違って、ちゃんと素晴らしい音で聴くには、MCカートリッジ・しっかりしたアンプ・繊細な音を鳴らせるスピーカーが必要。つまり、お金がかかる
<まとめ>
しっかりと環境を整えてあげれば、レコードが何と言っても一位番好きである。
ただ、環境を選ばず手軽に聴けるのと、オーディオ機器の性能をフルに遺憾無く発揮できるのはCDだろう。
で、カセットはと言えば、残念ながらいわゆる「ハイファイ」という観点からはあまり魅力がない。
しかしながら、分厚い音、分解が悪いゆえのまとまり感などを含め、「音の心地よさ」「再生しているという快感」では非常に優秀だ。
昨今人気が復活してきているのも理解できる。
ようは、「ハイファイ」だけが音楽好きが向かうべき方向性とは限らないということ。
現在のメインストリームであるApple Music(サブスク/ハイレゾ)を今回比較対象には入れなかった。
それは、私がサブスクを利用する環境が常に通勤中(iPhoneにAirpods)か自動車移動中(iPhoneをカーナビにUSB接続)だからだ。
室内でもテレワークのBGMで垂れ流すことはあるが、再生環境はメインのオーディオではなくサブのオーディオ(BOSE 111AD)。
利便性では「サブスク、お前がナンバーワンだ!」ではあるのだけれど、「音楽とじっくり向き合うのにサブスクはありえん!」でもあるのです。
結論ないぞー!
と、言われそうなので…
私は、レコード盤のサウンドが圧倒的に大好きです。