歌詞を味わうブログ

1980年代から1990年代の日本のポップスの歌詞を味わうブログ

『MyMr.LONLY HEART』 作詞:飛鳥涼

2021-09-11 08:00:00 | 歌詞を味わう
リリース:1987年

今週も当ブログを訪問いただきありがとうございます。
今回はCHAGE&ASKAのASKAがソロデビューした時の曲『MY Mr. LONLY HEART』を取り上げます。
私がこの曲を聴いていた頃は、まだカセットテープで、しかも音質の良くないラジカセだったものですから、「論理派」?、感情派との対立かと余計なことを考えていたのを思い出します。
思い出せば、あの頃はカセットテープが主流だったなあと思いつつ、せめてもっと音質の良いラジカセで聴きたかったと思いつつも、現代のクリアな音質の曲をパーソナルにイヤホンで聴くというのも寂しさを感じるもので、誰かと、「この歌詞いいね」とか聴き合う機会が減ったのは残念だなあと思うの。
前置きが長くなったけど、さっそく1番の歌詞から見ていきましょう。

「Dear Mr.Lonely oh tonight
一人言だよ I Just cry
Dear Mr.Lonely oh tonight
もう 壊れそうさ」

「いつも愛は心つらぬき
ひざを落とす 僕を打ち続けた
それでも 君を見つめてた」

「たとえ空がひび割れて 嘘を落としても
信じることをやめない
MY Mr.LONELY HEART」

歌詞としては、自分の孤独な心を外部化して語りかけるということになっていますが、「僕」と「君」との客観的な関係がどうなっているのかわからないので、それこそ一人言なのかもしれません。
でも、詩人にとって愛は心を貫き、ひざを落とす「僕」を打ち続けるようなものだと語られます。
それでも「君」を見つめてたという孤独な心を逆説的に表してもいるわけです。
続いて2番の歌詞を見てみましょう。

「たどり着いた朝
待ち伏せしてる 季節」

「人はもう一度
咲いてみたい花」

「時に冬は 幸福模様で
春の衣装 躯につけながら
何度も寄り添う振りした」

「僕には君しかないよ
愛に凍えても
夢の中のふるさとは 燃える夕陽」

たどり着いたことの意味はよくわかりませんが、待ち伏せしてる季節は冬なのでしょう。
そんな冬の中でも春の衣装をまとって寄り添う振りをしてでも、もう一度花を咲かせたい、「君」と恋に落ちてみたいということなのでしょう。
冬だから「愛」に凍えても孤独な心には燃える夕陽があるのですね。
また、歌詞の続きを見てみましょう。

「眠れない夜 息が詰まる夜
傷を押さえた LONELY HEART
熱い吐息が 胸を走る度 君を浮かべた」

「僕には君しかないよ
愛に凍えても
夢の中のふるさとは 燃える夕陽」

「僕には君しかいないよ 愛に凍えても
信じることをやめない
MY Mr.LONELY HEART」

孤独な心は眠れない夜や息が詰まる夜の傷を押さえることができたんですね。
もう、ここまで来ると信念に近いものを感じますが、外部化されていない本当の「僕」は非常に傷つきやすさを持っているのかもしれませんね。

これは逆説的な邪推かもしれませんが、「僕には君しかない」とは、「君」には「僕」以外に選択肢があるという不安が潜在的にあるのだと思います。
私も若い頃は、弱い自分の中に芯の通った信じる強さみたいなものを感じ取っていた気がします。
それでも、人はどこかの時点で限界や別の選択肢があることに気がついて、信念一辺倒ではなくなることでステップアップするのかもしれませんね。

今週も最後までお読みくださりありがとうございました。
私も白血病の長期入院のため筋力低下が著しく、少し焦っていますが、少しずつでも筋力アップを頑張ろうと思っています。
読者の皆さんもコロナ禍で苦しい状況とは思いますが、ご自分の体と相談しながら体力維持に努められることを願っております。ではまた。


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