一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。
突然死したアイドルが心の支えだったOL、
年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、
親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、
失踪した婚約者を待ち続ける会社員……
ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。
それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。
心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
2014 2/1 読了
映画を見て以来、原作も読んでみたいと熱望してたんですが、やっと読めた。
概ね、映画は原作のストーリーをほぼ再現してたんだなと・・・
最初の章の、一ファンがタレントに再会したいと依頼する話はカットされてたけど
それはあまりにも飯島愛さんをイメージさせるものだからかな。
先に映像を見たせいで、登場人物の姿形は思い切り映画のキャストを
イメージしてしまったけど、全然違和感無く、今更ながらナイスな
キャスティングだったのだなと感心しました。
死者に会えるチャンスは一度きり・・・そのルールがあるからこその
複雑な心理。
会って聞きたい事はあるけど、聞くのも怖い・・・
会えて良かった、会うべきだったと心から思える章もあれば
会った際の態度や会話のせいで、より関係がこじれたり・・・
残された方は一生その後悔と共に生きていかねばならない
厳しい現実もあり、どの章も釘付けとなりました。
そしてその後の歩美くんを中心に語られる章では、歩美くんと
祖母の関係、そして歩美くんから見た依頼者の意外な真実が明らかに
なったりと、二度美味しい?構成にも感心。
原作を読んだら、再度映画も見たくなっちゃいました♪