シニアーの手習い

この歳になって手習いを始めた。

今でも密かに自負していることがあり、
歳のことは言いたくないが、言わないと世間さまから
指弾されそうな気がして、敢えて触れることにした。

歳のことはさて置き昨年のことだ。
大学時代の友人と数局囲碁で対戦した。
初戦は小生が勝ち次局は友人がリベンジした。

実をいうと初戦に勝ったことで失礼ながら
相手の力量を安易に侮った次第である。
学生時代の優位がそのまま続いているかのような錯覚に陥った。

こんなはずでは、と思いつつ数回対戦を重ねたが
感覚だけで早打ちする性格も相まって
次回もその次も完璧にやられてしまった。（消沈）

実のところいろいろ事情があって囲碁にあまり気が乗っていなかった。
しかし実力差は歴然だ。
このままでは終われない。
持ち前の闘争心に若干火がついた。
だが、如何せん、めらめらとは燃えてこない。
かろうじて消えない程度のちょろ火だが、
まあ消えないだけましだろう。

さて友人に勝つにはどうすればよいか？
答えは決まっているが、それ程単純には受け入れがたい。
へそ曲がりの性根が鎌首を持ち上げる。

まずはしばらく間を空けることにした。
気分を癒し、技量を上げることに専念したいがためだ。

如何せん、昔の技量を取り戻せば何とかなると思っている我が居る。
果たしてそんなことだろうか？とは思いつつも
やれることから始めることにした。

まずは、初歩の指導書を読み返しながら、己の過去を紐解くことから始まった。
昔の技量レベルに戻れば、との思いが強い。

友人の近況を見聞きするに碁会所に出入りし、多くの対局を重ねている由。
相当腕を上げていることが伺い知れる。
引き換え、此方は昔日の幻を追いかけているに過ぎない。

果たしてまともに対戦し、勝負になるのだろうか？
疑問を感じつつも、未だいや勝ってみせるぞと意気込んでいる
ノー天気な我がいる。

まあ対戦してみなきゃ判らんがね。。。