遅ればせながら、大手の報道機関も東京都が迷惑防止条例を改正しようとしていることに懸念の声が上がっていることを報じはじめました。21日のテレビ朝日の報道ステーションでは、条例の改正案では恋愛感情がなくても“悪意”があれば規制できることから、「つきまとい行為については、政治家への批判や市民運動、取材活動の規制につながるのではないかという懸念の声が上がっている」と指摘しています。小池都知事は16日の定例会見で「基本的には乱用されない」と強調したそうですが、「基本的」という文言が気になります。
実は当ブログ筆者は警察が市民にひどいことはしないだろう、という楽観的な見方をしています。大半の警察官1人1人は真面目な人が多いと思うからです。しかし、自分が警察にひどい目にあったという経験がないだけかもしれません。
また、組織としての組織防衛だったり、幹部の人事がからむと、警察は違う動きをしかねないのではないかとも思うようになりはじめました。警察庁の人事は国家公安委員会が握っていて、文民の内閣がコントロールすることになっているためです。例えば、11月に書いた当ブログのように、
新潮)詩織さん、中村格・元刑事部長に突撃取材の動画公開 山口敬之氏からの被害を訴え #山口敬之 (2017-11-03 10:35:23)
詩織さんが、安倍首相と懇意だったTBSの元ニューヨーク支局長にレイプされたと訴えて受理され、署員が支局長を空港で逮捕する直前に刑事部長が待ったをかけた(週刊新潮調べ)ように、今後は時の政権が警察に圧力をかけて、東京都の迷惑防止条例を使って、例えば前川喜平さんのように目障りな存在を逮捕する、という可能性は十分にありえそうです。
警視庁の説明文書のリンク先はこちら。
【テレビ朝日・報ステ】東京都迷惑防止条例改正に「懸念の声」(2018/03/21 23:30)
#東京都迷惑防止条例
東京新聞)国会前デモも規制? 東京都迷惑防止条例の問題点(2018年3月21日)
問題点の指摘については、元日弁連会長で都知事選にも出馬した宇都宮健児弁護士の都庁前での街頭演説(動画)が非常にわかりやすいので、ぜひ、ご視聴ください。
IWJ)1時間で審議打ち切り!告訴しなくても名誉毀損で「逮捕」「拘束」「起訴」できてしまう!? 憲法違反の可能性あり!? ~警察・消防委員会審議予定日!抗議行動&デモ封じ!『東京都迷惑防止条例改悪』案 絶対反対!都議会前アクション 2018.3.19
上記のIWJの動画の中で宇都宮健児弁護士の19日の街頭での発言要旨は以下の通りです。
・すぐそこで小池都知事の政策の問題点を街頭で糾弾する「火炎瓶テツ(市民運動家のネーム?)」さんのような方が、「小池都知事の名誉を毀損した」として逮捕されかねない
・すでにあるストーカー規正法は恋愛感情に限定されている。今回はねたみやうらみ、それに類する悪意の感情を満たす行為ということからものすごく対象が広くなる
・名誉毀損については、当事者から告訴されないと警察は動かない。今回は警察の判断で、例えば、そこで演説する「火炎瓶テツ」さんは小池知事の名誉を毀損しているんじゃないかと警察の判断で逮捕、拘束、起訴できる。
・今日、19日は国会前に多くの市民が集まって森友学園の文書改ざん問題で安倍政権を糾弾する声を上げていると思うが、これも安倍首相の名誉を毀損していると逮捕されかねない。
・国会前での抗議集会で、国会議員への悪口、麻生財務大臣への悪口、安倍首相への悪口、安倍昭恵さんへの悪口を言ったら「これは名誉を毀損する」ということで逮捕されかねない。告訴もいらない。
・憲法が保障する表現の自由、行動の自由、労働組合活動の自由、取材の自由を侵害する恐れがある。
・罰則も懲役6ヶ月以下→1年以下、罰金50万円以下→100万円以下と重くしている。
・労働組合が会社の前で会社を批判する、社長を批判する活動も制限される恐れがある
・マンション建設に反対だという活動も規制される恐れもある
・マスコミの取材活動を相当に制限される可能性がある。森友学園、加計学園などに関与する政治家につきまとったら逮捕されることになりかねない。国民の知る権利を阻害しかねない。
【報ステの映像から取り込んだ画像】

警視庁 市村諭 生活安全部長
「東京2020大会(五輪)を控え、プライベート空間にも規制が及ぶことになり、都民のみならず都内に滞在する方々にとっても安全が確保されるものと考えている」と答弁。
しかし、ちょっと考えれば、五輪を錦の御旗に掲げているが、ストーカー規制の拡大とたかだか1ヶ月の五輪開催は関係性はほとんどないことが誰にでもわかる。なんで五輪を開催するからといって、市民の個人のプライベート空間を規制することが安全確保につながるのか。共謀罪もそうだが、実際は関係ないのに、オリンピックを錦の御旗にするのは五輪選手にも迷惑だと思うのでやめてもらいたい。



警察の判断でいかようにもなるという法律は危うい。



と口だけなら誰でも言える。戦前の治安維持法も当初は限定されるという話が、どんどん拡大解釈され、人々の内心にも及んでたくさんの人が逮捕されたということは、知っての通りです。
レイバーネット)うろつくだけで捕まるの?~「東京都迷惑防止条例改正案」がヤバイ
ヤフー個人)知らなかった! 森友の影に隠れて、東京都迷惑防止条例のとんでもない改正が進行中(園田寿 | 甲南大学法科大学院教授、弁護士)
弁護士ドットコム)政治家への抗議行動や自宅周辺の取材もダメ? 都迷惑防止条例改正案にひそむ問題
キャリネコニュース)警視庁の迷惑防止条例改正案が「東京都版の共謀罪」と物議 解釈次第で報道の自由も制限可能か(2018.3.16)
日刊ゲンダイ)審議は1回 小池都知事が密かに急ぐ“デモ封じ条例”の中身(2018年3月18日)
タワマン #タワマン
実は当ブログ筆者は警察が市民にひどいことはしないだろう、という楽観的な見方をしています。大半の警察官1人1人は真面目な人が多いと思うからです。しかし、自分が警察にひどい目にあったという経験がないだけかもしれません。
また、組織としての組織防衛だったり、幹部の人事がからむと、警察は違う動きをしかねないのではないかとも思うようになりはじめました。警察庁の人事は国家公安委員会が握っていて、文民の内閣がコントロールすることになっているためです。例えば、11月に書いた当ブログのように、
新潮)詩織さん、中村格・元刑事部長に突撃取材の動画公開 山口敬之氏からの被害を訴え #山口敬之 (2017-11-03 10:35:23)
詩織さんが、安倍首相と懇意だったTBSの元ニューヨーク支局長にレイプされたと訴えて受理され、署員が支局長を空港で逮捕する直前に刑事部長が待ったをかけた(週刊新潮調べ)ように、今後は時の政権が警察に圧力をかけて、東京都の迷惑防止条例を使って、例えば前川喜平さんのように目障りな存在を逮捕する、という可能性は十分にありえそうです。
警視庁の説明文書のリンク先はこちら。
【テレビ朝日・報ステ】東京都迷惑防止条例改正に「懸念の声」(2018/03/21 23:30)
#東京都迷惑防止条例
東京新聞)国会前デモも規制? 東京都迷惑防止条例の問題点(2018年3月21日)
問題点の指摘については、元日弁連会長で都知事選にも出馬した宇都宮健児弁護士の都庁前での街頭演説(動画)が非常にわかりやすいので、ぜひ、ご視聴ください。
IWJ)1時間で審議打ち切り!告訴しなくても名誉毀損で「逮捕」「拘束」「起訴」できてしまう!? 憲法違反の可能性あり!? ~警察・消防委員会審議予定日!抗議行動&デモ封じ!『東京都迷惑防止条例改悪』案 絶対反対!都議会前アクション 2018.3.19
上記のIWJの動画の中で宇都宮健児弁護士の19日の街頭での発言要旨は以下の通りです。
・すぐそこで小池都知事の政策の問題点を街頭で糾弾する「火炎瓶テツ(市民運動家のネーム?)」さんのような方が、「小池都知事の名誉を毀損した」として逮捕されかねない
・すでにあるストーカー規正法は恋愛感情に限定されている。今回はねたみやうらみ、それに類する悪意の感情を満たす行為ということからものすごく対象が広くなる
・名誉毀損については、当事者から告訴されないと警察は動かない。今回は警察の判断で、例えば、そこで演説する「火炎瓶テツ」さんは小池知事の名誉を毀損しているんじゃないかと警察の判断で逮捕、拘束、起訴できる。
・今日、19日は国会前に多くの市民が集まって森友学園の文書改ざん問題で安倍政権を糾弾する声を上げていると思うが、これも安倍首相の名誉を毀損していると逮捕されかねない。
・国会前での抗議集会で、国会議員への悪口、麻生財務大臣への悪口、安倍首相への悪口、安倍昭恵さんへの悪口を言ったら「これは名誉を毀損する」ということで逮捕されかねない。告訴もいらない。
・憲法が保障する表現の自由、行動の自由、労働組合活動の自由、取材の自由を侵害する恐れがある。
・罰則も懲役6ヶ月以下→1年以下、罰金50万円以下→100万円以下と重くしている。
・労働組合が会社の前で会社を批判する、社長を批判する活動も制限される恐れがある
・マンション建設に反対だという活動も規制される恐れもある
・マスコミの取材活動を相当に制限される可能性がある。森友学園、加計学園などに関与する政治家につきまとったら逮捕されることになりかねない。国民の知る権利を阻害しかねない。
【報ステの映像から取り込んだ画像】

警視庁 市村諭 生活安全部長
「東京2020大会(五輪)を控え、プライベート空間にも規制が及ぶことになり、都民のみならず都内に滞在する方々にとっても安全が確保されるものと考えている」と答弁。
しかし、ちょっと考えれば、五輪を錦の御旗に掲げているが、ストーカー規制の拡大とたかだか1ヶ月の五輪開催は関係性はほとんどないことが誰にでもわかる。なんで五輪を開催するからといって、市民の個人のプライベート空間を規制することが安全確保につながるのか。共謀罪もそうだが、実際は関係ないのに、オリンピックを錦の御旗にするのは五輪選手にも迷惑だと思うのでやめてもらいたい。



警察の判断でいかようにもなるという法律は危うい。



と口だけなら誰でも言える。戦前の治安維持法も当初は限定されるという話が、どんどん拡大解釈され、人々の内心にも及んでたくさんの人が逮捕されたということは、知っての通りです。
レイバーネット)うろつくだけで捕まるの?~「東京都迷惑防止条例改正案」がヤバイ
ヤフー個人)知らなかった! 森友の影に隠れて、東京都迷惑防止条例のとんでもない改正が進行中(園田寿 | 甲南大学法科大学院教授、弁護士)
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日刊ゲンダイ)審議は1回 小池都知事が密かに急ぐ“デモ封じ条例”の中身(2018年3月18日)
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