カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

SHIGEO TAKAGI'S ONE CUP ROUTIN (THE SOLID CUP)

2021-01-01 14:24:00 | カップアンドボール

 高木重朗先生のソリッドカップです。ソリッドカップの名前の方が有名ですが、写真のように解説書にはワンカップルーティーンと書かれていますので、そのタイトルをはじめに持ってきました。

 別のマジシャンのソリッドカップ(SOLID CUP)については、次回少し書かせて頂くとして、ここでは高木先生のカップの紹介です。このカップは木製のソリッドカップです。ソリッドカップというのは穴が無いカップのことです。手順としては、1つのカップとボールを使ったマジック(ボールがカップから消えたり出たり貫通したり、大きなボールが出たりというマジック)を行いますが、最後に実はカップに穴が無い、というかカップではなく、単なるカップの形をした木の塊であるということを示すという強烈なエンディングのマジックです。写真のウォンドはセットだったか怪しいですが、非常にシンプルな木製ウォンドでしたので、一緒に撮影しました。

 この高木先生のカップの手順は1977年ジェフ・バスビー氏によって発表されたそうです。2つの「ソリッド・カップ」の手順のうち発表されたのは1つと本に書かれていますので、2つの手順があったと思われます。どのような2つの手順かはわかりませんが、少なくとも初めに発表された手順や作られたカップは上記に示したような木の塊を示して終わるというエンディングだったと思われます。この時代にこの手順を日本人が発表するとは高木先生さすがです。

 それからさらに改良して、大きな玉にカップを被せて、おまじないをかけ、持ち上げると大きな玉が消えており、カップを2つに割るとそこから出てくるという手順になり、今回紹介するカップになったようです。その証拠に、解説書の表紙に「2」という数字があるとともに、解説書には割れない手順が書かれており、別紙で「NEWTYPE」と書かれた割れる手順がありました。この割れたカップから大玉が出てくる手順についてはトン・オノサカ氏の発案とのことがあるブログ(ザ・ソリッド・カップ: 素人マジシャンの一人言)で書かれていました。2009年なので10年以上前ですが、この当時、この記事を見つけてカップが欲しくてマジックランドさんに問い合わせをした記憶があります。今問い合わせるとさすがに残っていないとは思います。ただ、私が持っているカップの手順書にはマジックランドの名前は無いので(イラストはトンさん)、私のカップはマジックランドで製作されたものではないと思われます。どなたか情報ございましたら是非お知らせくさい。


 手順に関しては、写真にありますリチャード・カウフマン著、二川滋夫訳の「高木重朗の不思議の世界」に「ソリッドカップ」として解説されています。

高木重朗の不思議の世界 | リチャード カウフマン, Kaufman, Richard, 滋夫, 二川, 良, 三好, 智之, 乃坂, 信彦, 池田, 浩, 志村 |本 | 通販 | Amazon


また、映像では、以前紹介しましたが、黒田氏のDVDで解説されています。

(モテまじっくクラブさんのHPは保護されていない通信とでますので気になる方はアクセスをしないでください)



 最後にこのカップで演技をしたい方がいらっしゃいましたら、高木家から許可をもらって作られたカップが海外で販売されていますので、購入することができます。ただし、これも残りは少ないと思います。