国民の洗脳教育ほど怖いものはありませんね!
中国、北朝鮮、韓国においては、特にそういう傾向が国民の世論に影響しています。
昨日の「何でも言って委員会」でのやり取りは、特に日本人の見方と韓国人の見方の違いが
よくわかり、興味深く拝見しました。
隣国同士、もっと建設的な取り組みを相互に考えないといけませんね。
今日も、外相会議がありますが、期待できることはあるでしょうか???
2012年に李明博韓国大統領(当時)が竹島に上陸して以来、日韓関係は緊張が緩まず、韓国では今でも反日運動の熱が冷めていません。
しかし、韓国の反日運動は、昨今始まったものではありません。
韓国人男性は基本的に兵役が義務付けられておりますが、兵役中に国への忠誠心を叩き込まれるだけではなく、兵役が終わってからも8年間は
「予備軍訓練」、さらに40歳まで「民防衛訓練」を受け続けなければなりません。そこで行われる教育は、「韓国は偉大」
「日本が韓国の栄華を損なわせた」という内容が主です。
愛国心を育てることが悪いとは思いませんが、国民の義務としての意識教育の中で「韓国の偉大さは世界から称賛されている」
「日帝(大日本帝国)が諸悪の根源」といったことを刷り込んでいる状況に疑念を持たざるを得ません。
日本では子どものころから、悪いことをしたら「まず謝りなさい」と親から教育を受けるのが一般的だと思います。人混みの中で肩がぶつかった時や、
電車の中で人の足を踏んだ時、とっさに「すみません」との言葉が聞かれます。しかし韓国では、めったなことでは謝りません。相手の非を探し、
攻撃するのです。筆者が中国に旅行した際にも、同様の印象を受けました。
このような国民性は、政治的にも貫かれているのです。筆者は韓国生まれの韓国育ちですが、その部分に対して嫌気が差しているのです。
愛国心はありますが、日本も大好きです。それゆえに、韓国における執拗な反日教育に疑問を抱いているのです。
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韓国における「歴史上の3大極悪人」をご存じでしょうか。豊臣秀吉、伊藤博文、福沢諭吉の3人です。豊臣秀吉は、朝鮮出兵によって大量の朝鮮人(韓国人)
を虐殺し、さらに優秀な陶工を拉致して日本に連行したといわれています。伊藤博文は韓国統監府の初代統監です。韓国においては、
日帝による支配は最大の屈辱期間とされており、そのトップは最も忌むべき人物なのです。したがって、その伊藤博文を暗殺した安重根は最大の英雄となっています。
そして福沢諭吉は、「併韓論」を唱え韓国併合を仕掛けた張本人として非難されているのです。
一方で日本において豊臣秀吉、伊藤博文、福沢諭吉は、どちらかといえば英雄視されています。特に伊藤博文と福沢諭吉に至っては、紙幣にも描かれています。
そのような点も韓国人と日本人のすれ違いを生んでいる要因になっているのです。
●日本に敵対するワケ
このように、韓国では悲劇の歴史は日本人が作っているといったことが教育されています。虐殺であろうと侵略戦争であろうと、
客観的証拠に基づいて史実を淡々と教えるのであれば、何も問題はありません。親日国といわれる台湾、インドネシア、フィリピンなどの教科書を見ても、
日本軍による侵略などの記述は見られます。それにもかかわらず、国家全体として日本への対応が大きく異なるのは、なぜでしょうか。
それは、前述した国民性が大きく関わっていると考えられます。歴史は歴史、現在は現在、といった切り離した外交が韓国では許されないのです。
多くの韓国人は、「日本=絶対悪」との考え方を強く持っており、日本との交流を全面的に拒否する傾向があります。確かに、
若い人にはリベラルな思考の持ち主が増えており、全員が反日思想なわけではありませんが、親日といえる層の発言力は強くありません。
政府が反日思想を国民統治に利用してきたのは明らかです。その半面、日本との距離を縮める政策を取ることは難しくなっているのです。
政治の案件ごとに協力関係を結ぶといった柔軟な対応はしにくいため、韓国の大統領が取り得る政策としては、日本と全面的に友好関係を築くか、
完全に敵対するしかありません。李明博前大統領も朴槿恵大統領も、後者を選択しました。そのほうが国民の支持を得やすかったからです。
とはいえ、日本に敵対するためには、それなりの口実が必要です。そこで持ち出されたのが竹島領有権と慰安婦問題です。
簡単には解消できないと思われる事案を外交カードにすることで、長らく国民の同意を得られると考えたのでしょう。計算通り、
政権発足当初は国民の高い支持を得た朴槿恵大統領ですが、昨年4月のセウォル号沈没事故以来、政治手腕に疑問を抱く国民の信頼を回復できず今に至っています。
国民の目を日本に向けさせて支持を得るだけでは、国内で問題が起きた場合に対処できません。経済政策も芳しくなく、
米国をはじめとした諸外国との外交も評判がよくありません。朴槿恵大統領が残り3年近くある任期でどのような政治を行うのか、注目したいと思います。
(文=林秀英/ジャーナリスト)