世界三大瀑布の一つ、イグアスの滝(カタラタス・ド・イグアス)。
写真はネット上に溢れている。これは普通の観光客が遊歩道から見るままの景色。
滝は、イグアス川が右岸(ブラジル)の近くから両岸の下流に向けて徐々に崩落して行く非常に幅の広い滝で、落差
約80mを2段に落下する(左岸はアルゼンチン)。崩落の開始点は80mを一気に落下し、悪魔の喉と呼ばれている。
上の写真はブラジル側遊歩道の入り口近く。 (Nikomat FTN、Nikon F、28mm、50mm、105mm、KX)
(ブラジル側から)
(ブラジル側)
(アルゼンチン側)
崩落開始点の悪魔の喉上面(アルゼンチン側より)
[フォズ・ド・イグアス]
現地日本人学校の運動会での人間ピラミッドに、「世界最大の滝、フォズドイグアス」というのがあった。
そこで、滝をフォズと言うのだろうと思ったが、フォズ(foz)を辞書(葡和)で調べると「河口」としか載って
いない。滝を和葡で調べるとcachoeira、queda d’aguaのみでfozはない(実はCatarataもない)。
ブラジルの国語辞典でfozを調べると”ternimo do rio(河の終点)”となっている。世界地図帳で見る滝
のある辺りには◎印にfoz do Iguaçuと書かれている。
現地に行ってホテルに置いてある詳細な地図を見ると直ぐに納得する。滝は"cataratas do iguaçu"と
呼ぶ。その下流でイグアス川はパラナ川に合流する。そのイグアス川の終着点にある町の名が"foz
do iguaçu(イグアス(川)の終点)"であった(catarataは葡和辞典に"滝"と載っている)。
日本人学校がフォズの意味を取り違えていたからといって恥じる必要など全く無い。現地(南部ポルト
アレグレ市)で話しかけてきた親子連れの男の子にフォズドイグアスを知っているか尋ねると、見てない
が大きな滝のことだろうと言っていた(親は男児に正しい説明をしていた)。
誤用でもっと面白い言葉に”サウージ”がある。機内でくしゃみをすると、他の乗客が笑いながら”サウー
ジ”という。辞書を引くと”健康”となっているので、「ご健康に!」と言っているのであろうと直ぐ察しが
ついたが、ある駐在日本人がクシャミのことをサウージと言うんだろうと言ったのは可笑しかった。しかし
ブラジルの子供も、クシャミが止まらない時に”エストウ・コン・サウージ”(英語に直訳すれば” I’m with
サウージ”)と言うことがよくあるとのことである。
我々大人の日本人だって、日本語を誤用している例など多分無数にあろう。疑問を抱いたときに調べる
より仕方ない。
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