チョコラブわんこ「おらぁ三太だ」

11歳ラブラドールシニア三太。母ちゃんは呼吸器内科の看護師として日々奮闘しております。

クロとの想い出

2014年04月06日 | 訓練・しつけ
小学一年生のとき、近所の犬に噛まれました。

何十年経ってもその傷痕は消えません。

とても体の大きな黒い犬でした。

学校帰りにその家に寄っては、柵に近づき、クロに給食の残りのパンをあげて頭を撫でるのが日課でした。

ある日、私より先に柵に近づいてる子がいました。隣に住んでいるひとし君でした。

ひとし君は自転車を蹴飛ばしたり、人形の首を折ったりする乱暴者なので嫌いでした。

そんなひとし君が犬を可愛がっているはずもなく、案の定、そこら辺に落ちていた木の棒で柵越しからクロを叩いていました。

私は慌てて、止めに入り『怖かったね』といつものように頭を撫でようとした瞬間、手をガブリと噛まれた。そのときはガブリと言う擬音ではありませんでした。
犬の唾液と私の血が混ざり合ったようなグチャッとした音。


私は怖くて怖くて

傷を見ることも、泣くことも出来ませんでした。

溢れる血をどうやって止めたらいいのか。

ただ、ただ母親に噛まれたことを知られてはならない。

と言う思いで一生懸命傷を隠して、いつものように食事をした記憶があります。

しかし、夜から熱が出て翌朝は高熱。

私の異変に気づいた母は、私の傷を見て倒れそうになったと言っていました。

病院に運び縫い、手当てをし、すぐにその犬の飼い主のところへ走って行って尋ねたそうです。


『狂犬病の予防接種はされていますか?』と。









日本では狂犬病なんか発症してないんだし愛犬の負担になるから、予防接種はしないと良く耳にします。





お金がかかるから、なんて飼い主は犬を飼う資格はありません。





予防接種が義務づけられているから、日本では蔓延してないのです。





狂犬病は死亡率100%





治療法がありませんからね、犬も人間も発症したら死にます。








私は熱もさがり、傷も良くなり、またクロのところへ遊びに行くようになりました。

おじさんがいるときは、一緒に散歩をさせてもらえるようになりました。



傷が母親に見つかることで、私が一番怖れていたのは、もう二度とあの黒い犬に近づいてはいけないし、犬を飼う約束はなしと言われることでした。



クロが狂犬病の予防接種をしていなかったら、母親は本当に倒れていただろう。

そして、ますます犬嫌いになり、その後獅子丸を我が家に迎えることはなかっただろう。



今でも狂犬病の季節になると、クロを想い出し、予防接種をしてくれていたおじさんに感謝しています。



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