みゆきな日々

チワワのチェリー女の子&私・年金暮らしのジッちゃんに絶賛親孝行活躍中

とり憑かれた男【償い】

2010年07月25日 | インポート

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         私のお馬鹿な人生を応援してね(*^^*ゞ

              沢山のコメント有り難うです

          いっぺんにコメント返せないけどゴメンよ

       多忙の為にコメが残せなくても必ず応援には行くもん

              だから気軽にコメ残してね

            *:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜:*♪

                    夢ではなかった

    轢き逃げした親子を見て動揺し後悔と罪の重さに苛まれた

             身体中から嫌な汗が吹き出る

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                寝不足なのか頭も重い

                   あちこちが痛い

                  彼は修理工である

       自分の車を修理し何食わない顔で車体の色も変えた

             破損した部分は自分で修理出来る

           殆ど破損してはいなかったが念を入れた

                     今日も暑い

            仕事仲間は汗して仕事をしているのに

                  彼だけは汗も出ない

           昼食間に、いつもの店には行くのを止めた

                     食欲も落ちた

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              その晩も前の日と同じ夢を見た

           髪を毟られ目を潰され激痛で目覚める

               仕事に出る気力も無いが

             仕事をしないと食べていけない

                   彼は痩せた

                 1年で25㌔痩せた

                 毎夜毎夜の同じ夢

               彼の髪は全て抜け落ちた

                    土色の顔

           抜く毛が無くなったので頭皮を引っ張る

                 爪を立てて引っ張る

           職場の同僚達にも変化が起こりはじめてた

             彼に取り憑く霊は職場にも付いてくる

               24時間、彼の側から離れない

                 その影響が仕事にも

               気づいたのは社長夫人だった

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             気力の無い顔、痩せてゆく従業員

             中でも酷いのは轢き逃げ犯の男

       社長夫人は彼が轢き逃げ犯だなどと知る由も無い

     彼に取り憑く霊は、そこに居る全ての人に影響を与えていた

         無気力・食欲不振・睡眠障害・仕事が進まない

           そんな状態を夏バテだと思った社長夫人

         『体力の付く物でも食べさせに連れてったら?』

                    夫に提案

       『そうだな仕事がはかどらないし俺も調子が悪いんだ』

                  『貴方もなの?』

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              何故か社長夫人だけは平気だ

       社長夫人はお守りに数珠をブレスレットにしていた

             どんよりとした冷たい空気の職場

              最近、職場の臭いも気になる

       修理工場はオイルと油の臭いで充満しているのだが

           何とも言えない死臭に似た臭いが漂う

         夫人は斎場の臭いと似ている事に気付いた

      この世の者ではない何かが取り憑いて入ってきたのか?

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          社長は従業員を暫くぶりに飲みに誘った

            活気に溢れて陽気になる従業員

     無気力な身体は人で賑わう居酒屋で驚く程に元気になった

                 彼を除いてはだが

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         その頃、社長夫人は職場を祓い清める為に

                 霊能者を呼んでいた

          霊能者は職場に足を踏み入れた瞬間に

                   『何て事だ』

            憎悪と復讐が渦巻く工場に驚いた

『ここの従業員の誰かに強い執着がある霊が憑いてます、その霊に成仏出来ない浮遊霊が集まってきてしまっています』

        今は数体の霊が行く宛てもなく住み憑いてます

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     夫人は、どんどん様子も容姿も変わっていく彼だと思った

        皮膚は灰色、目は白濁してきてまるで死人だ

              腎臓でも悪いのだろうか?

              唇は乾燥して割れている

                  異常に痩せた

              傍に行くと鼻を衝く異様な臭い

          作業着から出ている肌の、あちこちにアザ

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              取あえずのお祓いが終わった

            淀んだ空気が線香の匂いで心地良い

          『線香って、こんなに良い匂いだったのね』

                思わずポロリと独り言

飲んで食って、この時とばかりに楽しむ従業員をよそに彼だけは料理にも手を付けない、酒も進まない

                『トイレに行ってくる』

            その言葉を残して彼は店の外へ

            いつの間にか自宅に帰っていた

               自宅へ着くなり始まる

                 彼は抵抗しない

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  肩車状態にへばりつく子供は髪の無くなった頭皮を爪で掻き毟る

         足首に捕まり前に進むのを阻止しようとする霊

              肩からぶら下がり、からかう霊

                    泣きながら

                 『悪かった許してくれ』

        許してくれの言葉に家中が軋む程の低い笑い声

         肩から、ぶら下がっていた霊が肩の骨を外した

       激痛に顔が歪むが、歪んだ顔を覗いてはニャッと笑う

                何百回、気絶しただろう

                 朝も昼も夜も関係無い

          職場に行けば怨霊から逃げられると思たが

            怨霊は彼から離れる事は無かった

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                       限界

               あれ程の激痛にもかかわらず

           目覚めると外れた肩の骨も元に戻っている

                昨日は足の爪を剥がされた

          頭皮はボロボロになるまで掻き毟られたのに

                     何ともない

                  目覚めると元通り

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『もう止めてくれ自首します、自分が死ぬまで命日には墓参りもします』

                  もう声は届かない

                悪霊には慈悲などない

              だが子供の霊だけは去った

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  ボロボロに変わり果てた彼は、ちょうど2年目の命日に自首した

            自念の責務に苛まれて自首したが

              自首してきた頃にはもう遅い

         同室の受刑者に自分の経験を語った次の日

           風呂場で転び頭を強く打って亡くなった

         足首には誰もが首をひねる指痕が付いていた

 

        *:・'゜☆。.:*:犯した罪は消えない'・:*:.。.:*

 

 

                o(^◇^)/~ ばいちゃ~♪

            *:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜:*♪            

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