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世界幸福度ランキング〜客観的幸福の主観的幸福

2021-12-13 16:42:00 | 日記

こんにちは、学びスタジオの奧川えつひろです。


国連で、毎年3月20日の“国際幸福デー”に合わせて発表している世界幸福度ランキングというものがあります。
今回は、この世界幸福度ランキングと子どもの幸福について書きます。

♥幸福ランキングの3つの調査方法

❶主観的な幸福度
「0」~「10」までの11段階のはしごをイメージし、
自分自身の生活への満足度が、
いまどこにあるのかを判断します。

❷6つの客観的項目
①    一人当たり国内総生産(GDP)
②社会保障制度などの社会的支援
③健康寿命
④人生の自由度
⑤他者への寛容さ
⑥国への信頼度

❸“各項目が最低値を取ると仮定されるディストピア(架空の国)”
との差を数値化してランキングが決定しまう。

♥経済指標だけで本当の幸福は測れない

もともと国連機関は、
国内総生産(GDP)をはじめとする経済指標を重視していました。

しかし
世界的な金融危機や環境破壊など、
これから先の社会を生きる上で、無視できない問題が多発し、
“経済指標だけでは本当の幸福度は測れない”と考えるようになりました。

こうして、
対象国・地域の数千人を対象に幸福ランキングとして発表されるようになりました。

♥2021年の世界幸福度ランキング



♥ランキングデータからわかる特徴

2021年まで連続4年間、1位がフィンランドです。
上位国の特徴は以下の通りだ。

・社会保障が手厚い
・質の高い教育を施すための制度の充実している
・ジェンダー(男女差別)平等

♥1位のフィンランド

フィンランドは決して大きな国ではない。
しかし消費税は24%と世界的にも高い。

それにもかかわらず国民の満足度が高いのは、
“納めた税金が間違いなく自分たちの生活のために使われている”と認識できるからです。
フィンランドでは透明性のある政治を実現し、
富の再分配がスムーズにおこなわれる仕組みが整っています。

また、
フィンランドでは、
“モノの消費に幸福感を抱く”意識が薄いと言われています。
モノを入手するよりも、
家族や友人たちと一緒に、
自由な時間を謳歌することに幸せを感じるのだそうです。

そのための仕組みが整っている点も、
幸福度を押し上げる要因のひとつです。

フィンランドでは、
日本ほど学歴にこだわりません。
個々が幸せのために、
より自由な道を選び、追求する環境が整っています。

子育て支援も充実しており、
子どもを育てながら、
なりたい自分を実現しやすい点も大きなポイントです。

♥日本の順位が低い?

日本は、先進諸国と比較すると、低い水準にランクされています。

1人あたりの国内総生産(GDP)の数値でみれば、
日本の順位は決して低くはない。
資源には乏しいものの経済は発達しており、
欧州諸国ほどではないが、
社会保障制度も確立されている。
寿命の長さは、世界でも上位だ。
海外と比較して“日本は治安が良く暮らしやすい”と感じる人が多いだろう。

♥ “人生の自由度”

日本人の“人生の自由度”に影響を与える“労働環境”、
欧米諸国と比較して、よく“日本人は働きすぎ”と言われます。

ヨーロッパ各国のように、
長期休暇を取る風習もなければ、
“有給休暇はあっても取りづらい”と感じる人が多いし、

“職場の中で自分に合った働き方を自由に選択できない”ことも大きく関係します。

♥“他者への寛容さ”

“他者への寛容さ”については、
寄付やボランティア活動が非常に大きな要素となります。

日本には、積極的に寄付をおこなったりボランティア活動に参加したりする風習が根付いていません。
社会全体でこうした取り組みが積極的におこなわれている国ほど、
幸福度ランキングは上昇しやすいという特徴があります。

♥主観的データが順位を低くしている

GDPや健康寿命など、
客観的な数値で示されるデータに注目すれば、
日本は間違いなく“幸せな国”です。

一方で、
国民の主観にもとづくデータを見ると、
“幸せではない国”としての要素が見えてきます。
この主観的データが、幸福度ランキングで日本の順位が低迷する原因です。。

♥まとめ。幸福度が高いは暮らしやすい社会・学びやすい社会

世界幸福度ランキングは、
人によって基準が異なる“幸福度”を、
わかりやすい数値で示すための取り組みのひとつですので、
このランキングだけで、幸福度を捉えることはできません。

しかし、
“人生の自由度”が上がれば、
日本の社会において“暮らしやすい”と感じる人は格段に増えるはずですし、
“他者への寛容さ”が上昇すれば、社会全体で優しく寄り添い合えるの仕組みができるはずであることを
このランキングは教えてくれていると思います。

客観的な幸福と主観的な幸福。

日本に子どもたちに、
好きなことを“自由に学べる”機会を与えてあげること、
一緒にいろいろなことを体験すること通じて“優しさ”を育みことで、
外からの押しつけではなく、内からの幸せが醸し出されるのだと思います。



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