一時は
母が美容院に行きすぎて心配だったが
その後
予約しておいてドタキャンを繰り返した
もう30年以上通っている美容院
母が認知症であることは伝えてあったが
前なら予約して忘れていたら
美容院の方から電話してくれて
母があわてて行くパターンだったのが
電話を無視したり
わざわざ電話をしてくれたのに
「やっぱり今日はいいわ」
と断ったりするようになった
ここ半年くらいは
予約していたのかどうかもわからないが
母の髪が伸びてボサボサになってきていた
母が気にし始めたら
私が連れていかないと行けないかなぁと
思っていたところ
先日祝日で仕事を休んでいて
のんびりするつもりだった私の
スマホが鳴った
母の美容院からだった
「9時からお母さんの予約をもらっていて
お見えにならないから電話したけど出られないんですがそちらから連絡とれますか?」
と言うので謝って
「すぐ連絡をとってみます」と答えた
母のスマホに電話するとわりとすぐ出た
「美容院予約してるらしいけど行かないの?美容師さんからこっちに電話あったけど」
と言うと
「あ、そうなの?じゃあすぐ行くわ」
と電話を切った
念のためGPSで確認したら
ちゃんと美容院に行ったようなので
一件落着かと思った
しかしそれから30分ほどして
また私のスマホが鳴った
今度は母の行っているデイサービスから
「お迎えに行ったらお留守で」と
そりゃそうでしょう
美容院に行っちゃいましたから
祝日だからお休みだと思っていたので
美容院に行かせてしまったと言うと
笑いながら「お休みしますか?」と
聞かれたので
美容院終わり次第私が連れていくと言うと
わかりましたと電話を切った
とりあえず母のいない実家に行ってみると
母の部屋にはデイサービスに持っていく
ファイルが置いてあり
父の座るテーブルには
「デイサービスに行ってきます」と
母のメモと昼食代の1000円が置いてある
母はデイサービスに
行くつもりだったようだ
普通の人なら
ダブルブッキングしてしまったと
わかった時点で
調整しようとすると思うが
認知症の母は
私に美容院に行けと言われたら
デイサービスの事は
抜けてしまったのだろう
美容院の母のところに行って
デイサービスからも電話あったと伝えると
「あー、何?かぶっちゃってたの?」
と半笑いで他人事の様
美容院にもデイサービスにも
迷惑かけてるのに
へらへらしてる母に
腹が立つ
結局昼近くに美容院が終わり
デイサービスまで送って任務完了
スケジュールも自分で
管理出来なくなってるんだから
美容院行きたくなったら私に言ってよと
怒りをぶつけたが
母は「わかった」と言うけど
きっともう忘れている
今や母の記憶は数分と持たないので
半日美容院にいたことも
私に世話をかけたことも忘れて
楽しくデイサービスで過ごしたことだろう