母の忘れもの

軽度認知障害になった母の記録

美容院

2023-08-23 11:46:49 | 日記
一時は

母が美容院に行きすぎて心配だったが

その後

予約しておいてドタキャンを繰り返した

もう30年以上通っている美容院

母が認知症であることは伝えてあったが

前なら予約して忘れていたら

美容院の方から電話してくれて

母があわてて行くパターンだったのが

電話を無視したり

わざわざ電話をしてくれたのに

「やっぱり今日はいいわ」

と断ったりするようになった

ここ半年くらいは

予約していたのかどうかもわからないが

母の髪が伸びてボサボサになってきていた

母が気にし始めたら

私が連れていかないと行けないかなぁと

思っていたところ

先日祝日で仕事を休んでいて

のんびりするつもりだった私の

スマホが鳴った

母の美容院からだった

「9時からお母さんの予約をもらっていて
お見えにならないから電話したけど出られないんですがそちらから連絡とれますか?」

と言うので謝って

「すぐ連絡をとってみます」と答えた

母のスマホに電話するとわりとすぐ出た

「美容院予約してるらしいけど行かないの?美容師さんからこっちに電話あったけど」

と言うと

「あ、そうなの?じゃあすぐ行くわ

と電話を切った

念のためGPSで確認したら

ちゃんと美容院に行ったようなので

一件落着かと思った

しかしそれから30分ほどして

また私のスマホが鳴った

今度は母の行っているデイサービスから

「お迎えに行ったらお留守で」と

そりゃそうでしょう

美容院に行っちゃいましたから

祝日だからお休みだと思っていたので

美容院に行かせてしまったと言うと

笑いながら「お休みしますか?」と

聞かれたので

美容院終わり次第私が連れていくと言うと

わかりましたと電話を切った

とりあえず母のいない実家に行ってみると

母の部屋にはデイサービスに持っていく

ファイルが置いてあり

父の座るテーブルには

「デイサービスに行ってきます」と

母のメモと昼食代の1000円が置いてある

母はデイサービスに

行くつもりだったようだ

普通の人なら

ダブルブッキングしてしまったと

わかった時点で

調整しようとすると思うが

認知症の母は

私に美容院に行けと言われたら

デイサービスの事は

抜けてしまったのだろう

美容院の母のところに行って

デイサービスからも電話あったと伝えると

「あー、何?かぶっちゃってたの?」

と半笑いで他人事の様

美容院にもデイサービスにも

迷惑かけてるのに

へらへらしてる母に

腹が立つ

結局昼近くに美容院が終わり

デイサービスまで送って任務完了

スケジュールも自分で

管理出来なくなってるんだから

美容院行きたくなったら私に言ってよと

怒りをぶつけたが

母は「わかった」と言うけど

きっともう忘れている

今や母の記憶は数分と持たないので

半日美容院にいたことも

私に世話をかけたことも忘れて

楽しくデイサービスで過ごしたことだろう





認知症の薬

2023-08-22 11:44:19 | 日記
病院を変わってから

今の先生から薬を減らそうかと

提案があった

正直もう3年はだらだらと

続けている薬

効果があるのかどうかもよくわからない

とりあえず血圧は毎回低めだった母に

血圧の薬を続けている理由はないので

それは無くして

認知症の薬はもうしばらく続けてみて

興奮をおさえる薬は

その時母は落ち着いていたので

いったん止めてみようということになった

その薬を止めた後

お金やカードのことで

トラブルを起こすようになり

デイサービスでも

悪態が目立つようになった

薬を止めたことを忘れていた私は

母の性格が悪いせいだと決めつけていたが

新しくデイサービスを始めたタイミングで

担当者会議をした際

興奮をおさえる薬を出してもらえば?

と言ってもらい

初めてその薬を止めたことを思い出した

その後すぐ病院の予定だったので

さっそく興奮をおさえる薬を

改めて出してもらうことになった

その頃母が薬を飲まない日もあって

残ってきていた薬がたまってきていたので

薬剤師さんに相談したら

病院の方でそのように

処方箋を書いてもらって

と言われて「あーそうだった」と

思い出した

前の病院は進んで残薬調整して

処方箋を書いてくれていたが

今の先生は消極的だ

一応次の診察で残薬数をメモして

「調節してほしいんですが」

と言ってみると

「えー診察は出来るけど計算はできないんだよ~」

と言い放った

「あ、じゃあ私が計算しますよ」

と必要な数に書き直すと

「まあ止めちゃってもいいんじゃない?」

と言い出した

そういえばこの先生

薬止めたい派だったな

それで興奮をおさえる薬止めたんだった

「認知症の薬なんていつまで続ければいいなんて物じゃないし」

とか言ってるし

まあ事実母のボケッぷりは

来るところまで来てるし

このまま薬飲み続けるメリットはないかも

そう思って「じゃあなしで」

と言ったが薬を止めるきっかけが

先生が面倒くさいからって

ちょっともやっとする

「興奮をおさえる薬だけはお願いします」

と念を押しておいた

こうして今母は興奮をおさえる薬だけ

飲んでいる

ただ最近週1で私が行った時

1週間分の薬が残っていることが多く

先日母に「ちゃんと毎日飲んで」

と言うと

「一個ばかしの薬飲む気になれん」

とかほざく

認知症の薬を飲んでいた頃は

「いつまでこんないっぱい薬飲まなきゃいけないの?」

って怒ってたくせに

「この1個が大事だからちゃんと飲んで❗

と私が言うとしぶしぶ薬を飲んでいた

1週間飲んでない時はやはり

母の機嫌が悪い

この薬だけは効果が実感できているので

なんとか毎日飲ませるように

今作戦を練っている

新たなデイサービス

2023-08-21 12:38:36 | 日記
要介護1になってから

週1回火曜日の午後から行っていた

デイサービスに加え

朝から1日タイプのデイサービスを

ケアマネさんに探してもらった

母は新しいところには戦闘態勢になり

更には昼食をそこで食べるというのは

かなりの難関だった

案の定最初の頃はかなり荒れた

悪態をつきまくり昼食も手をつけずに

早く帰らせろと騒いだそうだ

母が面倒な人間だということも

ケアマネさんは考慮してくれて

少人数の

場合によって柔軟に対応してくれる

デイサービスを紹介してくれたので

まず昼食が食べれるようになることを

目標にして

時間も昼過ぎまでにしてみましょうと

スタートした

週1から始めたが1ヶ月くらいは

昼食は断固として食べず

帰ってきた時は

父に

「なんであんなところに行かなきゃいけないの?

「もう断って‼️

とかなり八つ当たりをされたようだ

行く時も怒っているので

父はデイサービスが迎えに来る頃

買い物に出るようになっていた

1ヶ月たつ頃に私のところに

デイサービスから電話があり

母を迎えに行ったところ

「行かない‼️」と怒っていて

無理やり連れてくるわけにもいかず

引き上げてきたがお休みにするかという

内容だった

これ以上迷惑をかけられないと思い

お休みにしてもらったが

ダメ元で

母に電話をしてみた

なるべく穏やかに話しかけてみた

デイサービスが気に入らないと

文句を言っていた母だが

病院の先生から薬より効果があるから

たくさん行きなさいって

言われてるんだよと言うと

「そうなの?じゃあ次から行くわ」

と言うので

「じゃあ今からまた迎えに行ってもらうから迎えが来たら行ってね」

と言うと母はわかったと答えた

急いでデイサービスに電話をしたら

また迎えに行ってくれて

無事デイサービスに行けたようだ

でもいつまでも拒否を続ける母に

ケアマネさんも私も

諦めようとし始めていた

別のデイサービスにしようか

でもどこに行っても迷惑をかけるだけなら

デイサービス自体を諦めようか

私の気持ちも後ろ向きになっていた

でも2ヶ月目の頃

デイサービスで花見に連れていってくれた

花見が好きな母は

気分がよくなって

出された弁当を

初めて少し食べた

それからしばらくは

食べたり食べなかったりしてたようだが

4ヶ月目には毎食食べるようになった

文句も言わなくなったので

週2回に増やしてみることにした

週2回の予定を書き込んだカレンダーを見て

最初少し文句を言っていたが

そこは認知症

自分がいつデイサービスに

行ってるかなんてすぐ忘れるので

迎えに来たら出かけるということに

慣れてきて

ついには「デイサービスが楽しい」

とまで言い始めた

それならばと

先月から夕方まで時間を伸ばしてもらった

やっとここまできた

という感じだ

1日デイサービスに行ってくれると

買い物に行く回数が減り

無駄な買い物が減り

冷蔵庫や他の部屋に積み上げる食材が

減った

デイサービス効果もあるが

認知症が進んで料理が出来なくなったのも

あると思う

去年まではもうやめてほしいと思っていた

アサリも

いつの間にか買わなくなった

煮物やカレーに使えると

思っていたであろう

下茹で野菜も

まあほとんど使わずに捨てていたが

それも最近は全く買わなくなった

そのうち宅配弁当でもと思っているが

母がまだキッチンに

立ちたい意欲があるうちは

やらせた方がいいのかとも思う

こういう切り替え時って

どうやって決めればいいんだろう?

気付けば半年たちました

2023-08-20 10:01:13 | 日記
いろいろありましたが

書く気になれずに

半年も怠けておりました

母の認知症は少しずつ進んでいるが

まだなんとか元気に生活できている

母のキャッシュカードは結局

父が管理することになって

父が生活費を母に少しずつ渡す

という形で落ち着いている

お金が自由に使えなくなったせいか

料理が出来なくなってきたせいか

わからないが

この半年であきらかに

買ってくるものが減った

買ってくるバリエーションは減ったが

毎日2回以上買い物に行くことと

買ってくる物はほぼ毎回同じなので

納豆とカボチャと刻みネギと餃子が

着々と冷蔵庫を埋め始めている

今は週1~2回ほど私は実家に行って

冷蔵庫の確認と薬のチェックをしている

料理も去ることながら

掃除も洗濯も出来てない様子で

買いすぎたものを隠すのは天才的で

パッと見上手に片付けが出来ているように

見えるが

床はベタベタしてほこりまるけ

ショウジョウバエが飛び回り

着ている服も食べこぼした汚れが

付きっぱなしで

かけてある服もすべて汚れたままの状態

そういえば父の下着や服は時々

ベランダに干してあるが

母の服が洗って干してあるのを

もう1年以上は見ていない

たぶん父は自分の洗濯物は

洗濯機に入れて

何日かたって母が洗濯機を回していないと

自分で回して干しているんだろう

母が洗濯機を回してないことには

気付いても

母が自分の物も洗濯していないことには

気付いていない

というか興味がないんだろう

あれで母の世話を

しているつもりなんだろう

突っ込みどころが多すぎて

いまさら指摘するつもりもないが

この先母はどんどん

出来ないことが増えてくる

もうこの際割りきって

父は自分のことだけでもやってもらって

母のことはケアマネさんに

協力してもらって

私がやりやすいようにやっていくしか

ないなぁ

汚れてても気にしない‼️

でももう私は実家で水さえも飲めなくなり

母が作ってくれるものも

こわくて食べられなくなった

そんな状況でも放置しておいていいのか

いつも迷う




自画自賛

2023-02-21 15:57:22 | 日記
しばらく実家に行かないつもりだった矢先

父から介護認定の結果が届いたと

電話があった

えらく絶好調だった認定調査だったが

こちらの苦労を理解していただけたのか

めでたく「要介護1」の認定を頂いた

父の方からすぐケアマネさんに

連絡してもらうと4日後に

ケアマネさんが来ると言うので

私も同席することにした

1週間ぶりに実家に行くと

とてつもないスピードで増えていた食材が

少し落ち着いているように見えた

みかんがシーズンではなくなったのも

あるかもしれないが

レシートを見ても

買い控えているのが見てとれた

キャッシュカードを失くして

心細くなっているのかな?

財布にはお金が入っていたが

話の端々に

「キャッシュカードがない」

「自分の自由になるお金がない」

とつっこんでくる

涙目で私を睨み付ける

その度に

「自分でなくしたものだよ!私は見てもいないよ!」

と言うと

「そうだけど…」と納得いかない顔をする

父にも私が隠したと訴えていたらしいが

「おまえが失くしたんだよ!」

と訂正を繰り返しているらしい

そういう症状だとわかっていても

私も人間だもの

ムカつくよ

ケアマネさんが来て

「要介護になったので

介護サービスが増やせますから

今、週1で半日のデイサービスだけですが

それとは別に1日のデイサービスを

使いましょう」

と少人数で母が好きそうな手芸や

麻雀などをやらせてくれるうえに

気難しい母に柔軟に対応してくれる

デイサービスのパンフレットを

持ってきてくれた

母は「いかない!」と言ってみたり

パンフレットを見ながら

「こーゆーところなら行ってみたい」

と言ってみたり

コロコロ言うことが変わったが

行きたくない気持ちもあるけど

行かなきゃいけないんだろうとも

思っているんだなぁと感じた

とにかく話を進めるために

ケアマネさんが各所電話をしてくれて

1日デイサービスのお試しに

行くことを決めた

また当日になって母は「聞いてない!」

と抵抗するかもしれない

昼になったら

「帰ってお昼の支度をしなくちゃいけない!」

と騒ぎだすかもしれない

とても気が重いが

お迎えの人には「予約されてます」って

言ってもらおうとか

昼に騒ぎだしたら

「お昼の準備はしてきてますよ」と

言ってひき止めてもらおうとか

ケアマネさんやデイサービスさんと

打ち合わせた

ケアマネさんが帰ってから

父とキャッシュカード探しをした

カードなんてどこにでも隠せてしまうから

途方もない捜索だが

母の習性を知り尽くした私は

母がカードを隠すならどこに隠すか

考えながら探した

最近母は診察券入れも

定位置から移動させて「失くなった!」

と騒ぎだすので

よく失くす

診察券と財布とカギと敬老パスに

失くしもの防止タグを購入して

それぞれに着けた

それのお陰で前日父は

母が診察券がないと言った時に

すぐ見つけられたと喜んでいた

しかし気になったのは

いつも診察券を入れているポーチが

診察券をわざわざ抜いて

タンスの引き出しに入れてあったこと

昔から大切なものはタンスの引き出しに

入れていたのに

診察券を抜いたポーチには

お薬手帳ともう使っていない診察券しか

入っていない

もしかしてと

使っていない診察券が入っている

チャック付きのポケットを確認すると

茶封筒でピッチリラッピングされた

カードらしきものが出てきた

茶封筒を開けてみると

あった❗

「あったよ❗」と言うと

母が駆け寄ってきた

カードを受け取り半泣きになりながら

「ありがとう❗ありがとうね❗」

と言っているが母がこのまま

カードをまた隠す可能性は大だ

私も父もそれは避けたい

母の説得を試みるが興奮状態の母は

「いいの❗」と言って手放さない

3歳児の駄々っ子が憑依している

話にならない状態に父もキレ始めている

興奮状態でカードを抱きしめ

部屋の中を落ち着かない様子で

ウロウロしている母の手元を

私は注視していた

また茶封筒に入れようとしている

すかさず

「もう封筒に入れたらダメだよ❗」

と言った

放っておいたらまた隠すので

「必ず財布に入れておいて」

といつも母が入れていたところを指定した

財布に入れるところまで確認させながら

見えなくならないように

必ず財布のカード入れに入れて

他のカードがない被らないようにと

しつこくしつこく説明した

また忘れるかもしれないが

また隠すかもしれないが

ひとまずこれで様子を見よう

それにしても

過去何十回も母の隠したものを

探してきたが

結構な確率で見つかる

(見つからなかったものもあるけど)

父が「上手に見つけるなぁ」と 

感心してくれたが

我ながら「すごいじゃん?」と思う

でもこれも

昔から母からの過干渉に耐え

生きてきた結果かな

と思うとあんまり誇れない